美保関から境港へ徒歩で県境越え
[鳥取県境港市]
美保関から斐伊川対岸の境港市へは、かつて渡し船が通っていたが、境水道大橋の開通もあって廃止となってしまった。
その代わりに、旧渡船場でコミュニティバスを乗り換えることで、端を渡って境港駅まで行くことができる。
平日ならばどちらのバスもほぼ1時間おきに運行されているため、うまく接続して乗り換えることができる。だが、この日は週末だったために、逆港行きの本数が少なく、殺風景な乗り換え場所で1時間近くまたなくてはならなかった。

境水道大橋は水面から40mという大きな橋だが、よく見ると対岸まではたいした距離ではない。そこでふと思いついて、歩行者でも渡れるのかとバスの運転手に聞いてみた。
「渡れますよ、今日は暑いけど」
その言葉に勇気100倍。橋に向かう分岐点に近い「長島」というバス停で下ろしてもらった。

かなり無茶ではあったが、紫外線遮断効果のある帽子、サングラスがある。さらに、日焼け止めクリームを塗り直してチャレンジした。
こうして炎天下に長さ709m、高さ40mの境水道大橋を渡り、島根県から鳥取県へと県境を越えることができた。
上の写真は、橋の中央部にあった標識。ここからが鳥取県である。
「橋を渡ったら『境港お魚パーク』があって、その場で買ったものが食べられますよ」という情報は、バスの運転手から得ていた。
2枚目の写真の左下隅に写っている緑色の屋根の建物である。
注目は、カニと岩牡蠣。境港のブランド天然岩牡蠣「夏輝」をいただくことにした。夏が旬の牡蠣で、冬が旬の真牡蠣にくらべると格段に大きい。値段もかなりで、1つ1500円ほどした。海のミルクと呼ばれるだけあって、こってりしてミルキー!

『境港お魚パーク』から町の中心部までは、懲りずに徒歩で移動。実は川幅自体は200mもない。向こう岸は島根県だ。
島根県側は山がちなのだが、鳥取県側は砂州だったこともあって平地が続いている。

これは、廃業した酒蔵を改修してできた「海と暮らしの史料館」。サメから小さな魚まで、膨大な数の魚の剥製が並び、「水のない水族館」がキャッチフレーズである。なかなか興味深い。

境港市は、妖怪マンガで知られる水木しげるの出身地。中心部までさらに20分以上歩いて、「水木しげる記念館」にたどりついた。記念館の前は、昭和の雰囲気が漂う昔ながらの商店街で、水木しげるロードと名づけられていた。

水木しげる記念館は、少年時代から南方での戦争体験などが、ビジュアルを有効に使ってわかりやすく展示されていた。
まあ、水木しげるファンである私は、ほとんどのマンガのシーンは見たことがあったが(笑)
記念館の前でうろうろしていると、彼の妖怪マンガでおなじみの死神が出てきて、うろうろしていた。記念写真を撮る人も多い。だが、さすがの死神も熱中症が恐いらしく、なかなか日なたまでは出てこない。

水木しげる記念館の正面にあるかき氷屋。創業は昭和34年とのこと。

水木しげるを輩出していなければ、この通りは完全なシャッター街と化していたに違いない。
記念からから駅までは、さらに15分ほど歩く。

駅近くにある千代むすび酒造。

炎天下を歩き続けて、ようやくJR境線の境港駅に到着。乗客は、ほとんどが水木しげる記念館に立ち寄ってきた観光客のように見える。死してなお、地元に貢献しているのは素晴らしい。
この車両は、砂かけばばあがテーマ、次の車両は子なきじじいだった。
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