惜別! 小田急下北沢駅
イタリア話はちょっと休憩して、今回は小田急電鉄の下北沢駅である。
現在、東北沢~世田谷代田の区間の複々線化工事が進んでおり、それが完成すると、下北沢駅は地下駅となる。
2004年にはじまった工事は、小田急のホームページを見ても完成予定年月が記されていないが、今の下北沢駅が遅かれ早かれ見納めになることは確かだ。

普段は小田急線を利用する機会はないのだが、たまに乗ると、この下北沢駅がいつも気になる存在であった。
まず、地平を走る小田急線を、斜めに京王井の頭線が交差している様子からして興味深い。

しかも、高架の下になった小田急の駅構内が薄暗く、しかもちょっとした迷路のようになっているのが楽しいのである。
私が小学生のときに降りて興味を抱いた当時と、駅のつくりがあまり変わっていないのだから驚く。

この雰囲気をなんとか写真に収めようと思い立ってン十年、何度かこの駅を利用したことがあるのだが、カメラを持っていなかったり、持っていても乗降客が多すぎて写真を撮るどころじゃなかったりして、今回まで撮影に至らなかったのである。

今回は用事があって、たまたま下北沢で乗り換えることになっただけなので、直前まで撮影しようということはまったく頭になかった。
だが、京王からの階段を降りながら、「今撮らなくては」と思い立ったのである。幸い、その用事のためにカメラを持っていた。
この機会を逃したら、この駅を撮るチャンスは永遠に失われていたに違いない。なにしろ、思い立ったときに写真を撮らず、あとになって悔やんだことは数知れない。それで私も学習したのである。
昼間だったので、乗降客もそれほど多くなく、なんとか撮影することができた。

考えてみれば、以前は都内の駅で写真なんか撮るのは気恥ずかしかったなあ。
今では、デジカメや携帯、スマートフォンが普及して、誰でも手軽に写真を撮るようになった。おかげで、町なかや駅でカメラを構えていても変な目で見られなくなったのは幸いである。

この駅の地下では複々線化工事が着々と進んでいる。完成時には、地下2階に緩行線、地下3階に急行線が走ることになるそうだ。コンコースも含めて、すみずみまでLEDで照らされた明るく清潔な駅になるに違いない。
どこか薄暗く、そして昭和の香りを色濃く残した、この下北沢駅も、やがて懐かしい記憶として語られるだけになるのだろう。
« イタリア・カンポバッソで出会ったネコ | トップページ | 世にも奇妙な名鉄西枇杷島駅 »
「東京ぶらぶら歩き」カテゴリの記事
- 渋谷で浦島太郎になる(2025.08.26)
- 梅雨時の夕刻の牛天神参り(2025.06.25)
- 北綾瀬駅の44年 定点比較写真(2024.11.07)
- 西表島 路線バスで村めぐり(7)古見(2023.01.26)
- オリンピック 五輪色の東京スカイツリー(2021.08.10)
「鉄道、乗り物」カテゴリの記事
- 函館本線仁山駅の思い出(2026.06.09)
- 動態保存されているリミニ - サンマリノ鉄道(2026.05.30)
- ナポリ・ピエトラルサ鉄道博物館(2)(2026.01.05)
- ナポリ・ピエトラルサ鉄道博物館(1)(2026.01.04)
- 交通の要衝・新見でなまこ壁と商店街を味わう(2025.08.07)











ikeさんには、おなじみの駅でしたか。
下北沢は若者の町だそうですが、下町生まれの私には残念ながら若者のときもあまり縁がありませんでした。
でも、この駅だけはずいぶん印象に残っていました。
ようやくこの雰囲気が記録に残せて感無量です。
投稿: 駄菓子 | 2012-11-22 16:35
昭和から平成に変わる頃、ほんの数ヶ月だけの間ですが、井の頭線と小田急線(+千代田線)で通勤してました。もちろん、下北沢で乗り換えです。
帰り道は下北沢で降りて、駅近くのラーメン屋で夕食というパターンが多かったかな。
懐かしい写真の数々、ありがとうございました。
投稿: ike | 2012-11-22 02:01