カテゴリー「本棚の肥やし」の25件の記事

2022-07-22

『旅と鉄道』2022年9月号に寄稿しました

2022年7月21日発売の隔月刊誌『旅と鉄道』に寄稿しました。
今号の特集は「秘境駅」! でも、私が書いたのは、イタリア・サルデーニャ島の狭軌鉄道のうち、マコメール-ヌーオロ線の乗車記です。

後ろの方にある「世界の鉄道途中下車の旅」のコーナーで、計4ページの記事です。ぜひ、ご覧ください。

下のリンクは、発売元の天夢人の紹介サイトです。
https://www.temjin-g.co.jp/books/4422001002/

220722

2022-04-13

『ようこそシベリア鉄道へ』刊行!

また、ごぶさたしてしまいました。
昨年は母が死去したために新年のごあいさつをせぬまま、多忙にかまけてブログもなおざりに。気がつけばまもなく大型連休となりました。

『ようこそシベリア鉄道へ』表紙
 ↑ 画像をクリックするとAmazonのページにジャンプします。

久しぶりの書き込みは、3月に刊行された拙著のご案内です。
タイトルは、なんと『ようこそシベリア鉄道へ』! 発行元は雑誌『旅と鉄道』を発行している天夢人(てむじん)です。
企画段階だった昨年末ころは、「春になったらコロナも下火になって、みんな海外旅行に行きたくてうずうずしているころだろう」とみんなでのんきなことを言っていました。

『ようこそシベリア鉄道へ』

『ようこそシベリア鉄道へ』目次

それが、まさかのロシアによるウクライナ侵攻……。シベリア鉄道どころではなくなってしまいましたが、乗りかかった船、出しかかった本ということで発売となりました。
著者としては、「こんなときだからこそ読んでほしい」というしかありませんが、幸いなことにそこそこ注目されているようです。

『ようこそシベリア鉄道へ』

内容は、以前ご案内した私家版『ひたすら眺めていたシベリア鉄道』をもとにしたもので、2015年の乗車記(当時日経BPオンラインで連載されて好評を得たものです)をベースに、1981年と1985年のソ連の町歩きを交えて構成しています。

『ようこそシベリア鉄道へ』

『ようこそシベリア鉄道へ』

今回は、さらに最新動向や実用情報などを加筆しました……といっても、もはや実用情報は役に立ちませんが。むしろ、「こんな時代もあったね」「平和な時代だったな」と読んでくだされば幸いです。

値段は2100円+消費税でお高いと思われるかもしれませんが、オールカラーで写真満載。文章も読みやすく読みごたえもあります(自分で言う)!

『ようこそシベリア鉄道へ』

思えば、笑って、驚いて、感動して、幸せだった旅の日々でした。
本文中には、個性の強い市井のロシア人が数多く登場しています。
はたして、今頃どうしていることやら。なかには戦地に駆り出されたのではないかと思える若者もいて心が痛みます。
旅好き、鉄道好きな方はもちろん、多くの人に読んでいただければと思います。
のんびりとした旅行をできる日が1日でも早く戻りますように。

2019-11-03

道路が拡幅されて──『定点写真でめぐる東京と日本の町並み』から(4)

ちょっと間があいてしまいましたが、拙著『定点写真でめぐる東京と日本の町並み』(青春出版社)の販促企画第4回。
今回は、道路拡幅前後の比較写真です。

最初は、滝桜で有名な福島県三春町の中心部。拡幅前の国道288号線は片側一車線で、道沿いに趣ある家並みが続いていましたが、拡幅によってすっかり姿を変えてしまいました。
昔の家並みが消えたのは残念ですが、せめてものなぐさめは、新築された店舗や住宅がシックな色と形で統一されていることでしょう。

福島県三春町の1992年

福島県三春町の2019年b

次は東京都北区赤羽。東北本線の線路の西側には、日光街道の脇街道だった日光御成道(岩槻街道)が並行して走っています。
沿道には昔ながらの商家が並んでいい雰囲気でしたが、とうとう拡幅工事が終わってがらりと変貌してしまいました。

東京都北区赤羽の1989年1c

東京都北区赤羽の2019年1d

3組目は、赤穂浪士であまりにも有名な兵庫県赤穂市。突き当たりに赤穂城があるこのお堀通りには、いい雰囲気で商家が建ち並んでいました。拡幅後にはあまりにも姿が変わっていたので、位置の特定にはかなり時間がかかってしまいました。
沿道の建物はすべて建て替えられましたが、旅館山長は場所を変えて健在です。

兵庫県赤穂市の1992年e

兵庫県赤穂市の2019年

最後は、沖縄県石垣市。石垣島の港に近い繁華街です。ここトニーそばこと栄福食堂は、強烈な個性の店主が経営する謎の店。
著名な旅ガイド『ロンリープラネット』にも紹介されているので外国人の客も多いようです。
将来そんな店になるとは知らず、初めての石垣島訪問でたまたま撮っていました。

沖縄県石垣市の1994年g

沖縄県石垣市の2019年h

 

2019-10-28

『定点写真でめぐる東京と日本の町並み』電子版発売

お待たせしました。
『定点写真でめぐる東京と日本の町並み』(青春出版社)の電子版が発売されました。
アマゾンのKindle対応版のほか、紀伊国屋のKinoppy、ソニーのReader Store版もあります。

定点写真でめぐる東京と日本の町並み Kindle版

定点写真でめぐる東京と日本の町並み Kinoppy版

定点写真でめぐる東京と日本の町並み Reader Store版

写真が拡大して見られるので、書籍では「字が小さすぎて読めない!」とお嘆きの方でもお楽しみになれるかと思います。

2019-10-26

宿場町の面影──『定点写真でめぐる東京と日本の町並み』から(3)

10月に刊行した拙著『定点写真でめぐる東京と日本の町並み』 (青春出版社)から、テーマを絞って紹介する記事の第3回。今回は、宿場町の変化である。この2地点とも、1990年代に撮影したものだが、その変化に驚く。

まずは、久喜市との合併前、1992年の栗橋町。利根川に沿って走る栗橋本通りは、江戸時代に日光街道の栗橋宿として栄えた町でした。東武鉄道の栗橋駅からは徒歩15分ほどのところにあります。
平成に入ってからも栗橋宿には豪壮な建物が軒を連ね、商店街としてさまざまな店舗が並んでいたのですが、今ではその面影はほとんどなく、沿道には「栗橋宿」の旗がはためくばかりでした。

埼玉県久喜市栗橋1992年

埼玉県久喜市栗橋2019年b

次の写真は、愛知県豊川市内にある旧東海道御油宿の東端あたり。東海道で隣り合う御油宿と赤坂宿には、平成の初めころまで、江戸時代の街道の雰囲気を偲ばせる家々が建ち並んでいました。今でもところどころに古い家が残るものの、ここにあの東海道が走っていたとは想像できません。

愛知県豊川市御油1994年

愛知県豊川市御油2019年d

いまでも、全国に旧街道の宿場町の面影を残す場所はあるけれども、2000年代に入って急速に姿を消しつつあります。
逆に、保存されたのはいいけれど、観光化されすぎてしまった町もあります。なかなか難しいものです。

2019-10-24

消えた水辺──『定点写真でめぐる東京と日本の町並み』から(2)

新刊『定点写真でめぐる東京と日本の町並み』 (青春出版社)から、興味深い定点対比を紹介するシリーズの第2回。今回のテーマは「消えた水辺」です。

最初の写真は、1983年と2019年の愛媛県宇和島市大滝地区。JR宇和島駅の北西2kmほどのところに位置し、リアス式海岸が美しい場所でした。入江に沿って、道がくねくねと延び、私が乗ったバスは一つひとつカーブを丁寧に曲がっていったことを覚えています。その後、湾の一部が埋め立てられ、最近になって埋め立て地に水産業関連の施設の建設がはじまったとのこと。新しい写真の左端に、その建物の骨組みが見えています。

愛媛県宇和島市大浦の1983年

愛媛県宇和島市大浦の2019年

次の写真は、多くの国宝や重要文化財があり、大陸との交流もあったことから、「海のある奈良」と呼ばれる小浜市の1978年と2019年。京都に至る鯖街道の起点としても有名です。写真の中央を流れる堀川は、幕末の大火を教訓にして、防火線として開削したものです。現在は暗渠となり、その上には広い道路となっていました。

福井県小浜市堀川の1978年

福井県小浜市堀川の2019年

最後は、宮城県塩釜市の仙石線本塩釜駅近くの1980年と2019年。鹽竈(しおがま)神社の門前町らしく、太田味噌醤油醸造元(中央と右)と和菓子の丹六園の豪壮な建物が並んでいます。かつて建物の前を流れていた小川は、片側2車線の舗装道路に姿を変えました。 

宮城県塩釜市の1980年

宮城県塩釜市の2019年

2019-10-20

新しい道ができていた──『定点写真でめぐる東京と日本の町並み』から(1)

10月はじめに刊行された拙著『定点写真でめぐる東京と日本の町並み』 (青春出版社)のなかから、新旧の対照が興味深いポイントを紹介したいと思います。販促もかねて……。

さて、今回は「新しい道ができていた」という話。
この2カ所とも、1990年代の撮影なので、それほど古い写真ではありませんが、今回行ってビックリ! 新しい道ができていて、すっかり変わっていました。
まあ、正確にいうと、「行ってビックリ」ではなく、「行く前にGoogleストリートビューで事前チェックをしてビックリ」なんですが。

まずは、鹿児島県南さつま市坊津(ぼうのつ)。鑑真和上の上陸地として知られる町内の坊地区の1990年と2019年の比較です。
斜面に狭い道がくねくねと続き、国道226号線のネックとなっていたのですが、2019年になると、たまたま写真を撮っていた場所にバイパスが開通していました。
背後の山並みと、右手奥の建物(お寺?)の屋根で、同じ場所だとわかります。南さつま市坊津1990年

南さつま市坊津2019年

次は、東京都東大和市芋窪の1994年と2019年。青梅街道が片側1車線と狭くなっている区間で、いかにも武蔵野を思わせる雑木林が見えます。
この2枚の写真の間で、多摩モノレールが上北台まで開通。そこから北に延びる芋窪街道が、ちょうど写真を撮った地点で青梅街道に突き当たっていました。

東京都東大和市芋窪1994年

東京都東大和市芋窪1994年2019年

最後は、天草下島へのフェリーが発着する長崎県南島原市口之津(旧口之津町)の1990年と2019年の比較。町の南東にある集落へ向かう道は狭く、大型車両は通行できなかったのですが、なんばん大橋という橋ができていたのにびっくり。
写真というものは、とやかく理屈をいう前に、まず撮っておくものだと改めて納得。大きな橋に見えますが、道幅は3mで大型車のすれ違いはできません。

長崎県南島原市口之津1990年

長崎県南島原市口之津2019年

ちなみに、この本の企画の経緯や撮影の裏話については、ダイヤモンド社のダイヤモンドオンラインに「六本木、京都、福岡…昭和から令和への「定点写真」に見る都市の移ろい」と題して(題を決めたのは私ではありませんが)、セルフ紹介文を書きましたので、おひまなときにご覧ください。

2019-09-28

『定点写真でめぐる東京と日本の町並み』上梓!

このたび、青春出版社から『定点写真でめぐる東京と日本の町並み』
(青春新書インテリジェンス)を刊行します。10月2日発売です。
見本ができあがりました。

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本の内容は、タイトルとサブタイトルからわかるように、昭和・平成の時代に撮った写真(1970年代~90年代がほとんど)と、令和になってから同じ場所で撮ったいわゆる定点写真を集めたものです。
ホームページ本館の『東京 -昭和の記憶-』の拡大版。令和になってからの5月から8月末までの期間に、47都道府県の撮影ポイントをすべてまわってきました。

構成は、見開きでまず現在の写真を3~4枚、次の見開きで同じ地点の昔の写真を3~4枚並べています。

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取り上げたのは、東京が21カ所、地方が全道府県です。写真が全部で400枚以上になりました。
新書判で、紙は写真向きの厚手のもの、写真が400枚以上あって定価は1705円(本体1550円+消費税)です。
写真もきれいに印刷されました。

店頭には10月3日か4日ころから並ぶかと思います。ぜひ手にとってご覧ください。
願わくは、そのままレジに運んでいただければと。

2018-06-21

『日本懐かし駅舎大全』刊行

ここでちょっとコマーシャル(古いフレーズ!)
5月に、こんな本を出しました。
その名も『日本懐かし駅舎大全』! タツミムック「懐かし大全シリーズ」の1冊です。

70年代、80年代の駅の懐かしい写真を紹介しています。
単なる駅舎やホームの写真を集めた本ではなく、駅を行き交う人びと、駅で働く駅員、懐かしい列車・車両、売店などなど、当時の雰囲気や空気感が伝わる写真を紹介しています。
前回のブログ記事で紹介した備後落合駅も出てきます。

日本懐かし駅舎大全
日本懐かし駅舎大全

最初は写真を何枚か提供してキャプションを書くのかなと思って引き受けたところ、なんと著者となって本文もすべて書くことになりました。
写真はなるべくカラーということなので、私の写真だけでは足らずに、4分の1ほどはほかの方の写真を使っています。

そうして、巻末には対談が!
対談の相手は、20年来の知人である「鉄道フォーラム」の伊藤博康代表。
昔の駅の思い出を語り合っているほか、お互いの好きな駅ベスト5を、現役の駅のなかから選んでいます。
そこで備後落合駅を紹介した手前、久しぶりに訪ねてみようと思ったわけです。

昔を懐かしみたい中高年の方々、元気だったころの鉄道の姿を知りたいという若い方々におすすめしたい1冊です!

2018-01-30

私家版『ひたすら眺めていた シベリア鉄道』出来

新しい本ができました! 今回は市販の本ではなく、私家版(自費出版)。
タイトルは、『ひたすら眺めていた シベリア鉄道』!!
サブタイトルは「人生3度目の世界最長路線乗車記」

『ひたすら眺めていた シベリア鉄道』表紙

2015年秋に、人生3度目(以前は1981年、85年)のシベリア鉄道に乗ったときの旅行記です。
日経ビジネスオンラインで「大人のシベリア鉄道横断記」として15回連載したことは、以前のブログ記事でもお知らせしたとおりです。
それをもとに単行本に編集し、プロのデザイナーにきれいにデザインしてもらい、私家版の本としてまとめました。
デザインは新井美樹さんにお願いしました。

表紙・背表紙・裏表紙見本

書店には出回りませんが、売るほどつくりましたので、ご希望の方にお分けします。
A5判(横長、縦書き)無線綴じ(背表紙あり)、158ページ、オールカラー、マットコート紙110kg。
本文だけでも写真を200枚ほど収録しています。自分でいうのもなんですが、かなり豪華。

本文見本1
【本文の見本(見開き)です】


メッセージ、メール、ホームページからのメールなどで送付先の住所をご連絡くだされば、1冊1200円(税込み)+送料180円で郵送いたします。内容を考えると格安です(本人の感想)!
(お聞きした住所はこの本の送付以外には使用しません。また電話番号は必要ありません)

料金は後払いでOKです。(まさかとは思いますが、大量ご購入の場合は先払いでお願いするかもしれません)
送付した本に振込先と連絡先を書いた紙を同封します。
(本の送付は郵便局のスマートレターを利用します)

ホームページからの作者宛メールでご連絡なさる方は、トップページ左列にある「作者宛メール」をクリックしてください。
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本文見本2
【章扉(左側)の見本です】


180130e
【30年前の風景との定点比較写真(ハバロフスク、イルクーツク、モスクワ)もあります】

もし、下手でもいいからサインが欲しいなどというご希望がありましたら、ご遠慮なく。
それでは、よろしくお願いいたします。

二村高史(ふたむら・たかし)

著書

  • 社会人に絶対必要な語彙力が身につく本[ペンネーム](だいわ文庫)
  • 『ようこそシベリア鉄道へ』(天夢人)
  • 『定点写真でめぐる東京と日本の町並み』(青春出版社)
  • 『日本懐かし駅舎大全』(辰巳出版)
  • 『鉄道黄金時代 1970s──ディスカバージャパン・メモリーズ』(日経BP社)
  • 『国鉄風景の30年―写真で比べる昭和と今』(技報堂出版)
  • 『全国フシギ乗り物ツアー』(山海堂)
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