カテゴリー「ネコ」の31件の記事

2015-05-31

沖縄で出会ったネコたち 2015/04

たった3泊4日の旅を、引き延ばしに引き延ばして回を重ねてきた沖縄の旅も最終回。
ごく一部に期待され、しかしながら多くの方に「やっぱり」と見透かされていたであろう、ネコ写真です。

今回の旅は、真っ昼間に行動していたことが多かったので、あまりネコの姿を見ることができなかった。
沖縄のネコ全般がそうなのかどうかわからないが、警戒心はそれほどない一方で、人馴れしているというほどでもなく、なかなか距離を縮めることもできずに通り一遍の写真になってしまったのは残念である。
……と、言い訳を先にしておいて写真を4枚。

開南のネコ

まずは、那覇の下町ともいえる開南の、農連市場付近で出会った礼儀正しいネコ。
三つ指をついた姿勢でファインダーに収まってくれた。
開南の再開発もこれからが本格化するところ。このネコちゃんの運命やいかに。

牧志のネコ

こちらも那覇の中心部、国際通りの裏、壺屋から牧志あたりを歩いていたときに出会ったネコ。
こんなところまで来てネコを写す観光客もいないのだろう、ちょっと警戒している表情である。

伊計島のネコ
都会から離れて、与勝諸島の一番奥、伊計島へ。
ヌンドゥンチ(祝女殿内)という聖なる場所で昼寝をしていたおネコさまである。
写真を撮る私を不思議そうに見つめていたが、これ以上近づいたら逃げて行ってしまった。

150530e
最後は、本部半島のの備瀬にいたネコ。
昼過ぎの暑い時間ではあったが、フクギの林は風通しもよく涼しい。
ネコにとっては天国のような場所に違いない。
無防備な姿で日向ぼっこ……いや日陰ぼっこをしていた。

視線がカメラに向いている写真もあるのだが、ちょっと視線をずらしたこの表情がかわいい。
よく見ると、木漏れ日がネコの足跡のよう!


2013-12-01

猫が静かに歓迎してくれた亀戸の天祖神社

押上駅を出て、訳あって東京スカイツリーとは反対方向に歩く。
浅草通りを歩いても殺風景なので、その南側の路地に入ったところで木々が目に入った。

亀戸の天祖神社

以前も通りかかったことはあったが、境内に入るのは今回が初めてかもしれない。
天祖神社という名前は、おそらく明治以降に付いたものだろう。
昔は村の小さな鎮守さまという感じだったのだと思う。

亀戸の天祖神社

住所は江東区の亀戸だが、江東区の北の端にあるので、ずっとこのあたりは墨田区だとばかり思っていた。
JRの亀戸駅よりも、押上駅のほうがずっと近い。

密集した家々に囲まれて、この狭い境内だけが木がうっそうと繁り、しんと静まり返っているのも不思議な感じである。

天祖神社の猫

その静かな境内で、まるでつくりもののようにじっとしていたのがこの猫。
近くに寄っても警戒する気配もなく、三つ指ついて(?)迎えてくれた。

亀戸三丁目

お賽銭を大枚50円はずんで、私はこのひそやかな空間がいつまでも残ることを祈るのであった。

2012-11-04

イタリア・カンポバッソで出会ったネコ

カンポバッソで出会ったネコとはネコマンガ風に。

1.
カンポバッソのネコ1
「見慣れないやつが来たわね。ネコさらいかもしれないから、気をつけなさい」
「かあちゃん、こわいよぉ」

2.
カンポバッソのネコ2
「かあちゃん、まだ変な機械をこっちに向けてるよ」
「しっ、目を合わすんじゃありません!」

3.
カンポバッソのネコ3
「でも、ほら、見たことない機械だよ。色も赤くて変だし」
「ああ、あれなら大丈夫。ルミックスGF1という、古い型のデジカメよ」

4.
カンポバッソのネコ4
「なあんだ、そうか。緊張して疲れちゃった。もう寝ようっと」
「ホンっと、子どもは無邪気なもんね」
(おしまい)

以下、おまけ。

カステルヴェッキオ・ズベークオのネコ

炎天下、はるばる9kmを歩いてたどり着いたカステルヴェッキオ・ズベークオのネコ。昼休みでひと気のない路地にて、我ネコとたわむれり。

クールマイヨールのネコ

最後に、旅がはじまったばかりのころ、フランス国境のクールマイヨールで出会ったネコ。

というわけで、長々続いた今年の夏の旅の話も終わり……と言いたいところだけど、まだとんでもないエピソードがあったので、近況の合間にぼちぼち紹介していくことにします。

2012-10-28

イタリア・スカンノで出会ったネコ

続いて、アブルッツォ州の山の中にあるスカンノで出会ったネコ。
元祖桃源郷として知られ、今ではイタリアのみならず世界中から観光客が訪れるスカンノにも、当然のように旧市街にネコがいた。

スカンノのネコ

ひと気のない旧市街の日陰で休んでいる私を、不思議そうな目で見つめていたこのネコ。
やがて、飽きてしまったのか階段から飛び下りて去っていった。

スカンノのネコ

階段路地を走り抜けていったネコ。
呼び止めると振り返ってくれた。ちょっと面倒くさそうな表情である。

スカンノの保護色ネコ

そして、これはビックリ。保護色を使ったネコ……のわけないのだが、背景にすっかり溶け込んでいるのがおかしい。

哀愁ただようスカンノのネコ

最後に、味わいのある後ろ姿。
映画のラストシーンに使ってあげたい。
ネコシリーズは、まだ続きます。たぶん。

2012-10-22

イタリア・ペットラーノで出会ったネコ

お待ちかね、今年出会ったイタリアのネコ。
風邪や仕事やで更新が遅くなってすみません。
今回は、アブルッツォ州・スルモーナ近郊の小さな山岳都市ペットラーノで出会ったネコちゃん。

ペットラーノのネコ

まずは、中心部の階段路地にたたずいでいたこの子から。
もの憂げな表情がなんとも言えない。
目をまわりが赤っぽく見えるのは、なにか悲しいことがあって泣きはらしたためか。

「さて散歩だ散歩」

とある家から出てきた三匹のネコ。「さて、散歩だ散歩だ」とばかりに、のしのしと歩いていった。
そのうちの一匹だけが、私に興味を示す。
後ろの家の住人がネコ好きらしく、ネコが描かれた表札(?)が下がっている。

城門とネコ

さきほどの三匹のネコの家は、城門近くにある。
その門をはさんで、行ったり来たり。いろいろと巡回の必要があるに違いない。

ペットラーノのネコ

このネコは、地面の臭いをかいでいたのか、草をかじっていたのか、私がじっーと見ていたら、照れくさそうにこちらを見上げた。

ペットラーノのネコ

というわけで、今回はここまで。
でも、今回の旅(といっているうちにもう4か月もたってしまったが)で出会ったイタリアのネコは、まだ続きます!

2011-07-27

タルクイニアのネコ

今年早春にイタリアで出会ったネコの続き。
ちょっと恥ずかしげに建物の陰から、こちらを覗いているのは、アンギアーリで出会ったネコ。

アンギアーリのネコ

そして、マッサ・マリッティマのネコは、カメラを構えていると、尻尾を立ててまっすぐ向かってきた。
どうも、トスカーナ州南西部マレンマ地方のネコは、人になついているようである。

マッサ・マリッティマのネコ

かと思うと、同じマレンマ地方のタルクイニアでは、こんなネコに出会った。
私が後ろからいくら近寄っても動じない。
どうしたのかと思っていたら、近くを歩いている黒ネコを気にしているのだった。

タルクイニアのネコ

どっちも毛並みのいいネコだから飼い猫なんだろう。
じっと黒ネコの動きを見ている。

タルクイニアのネコ

そして、この写真を撮った直後、「ギャー!」と叫びながら黒ネコに向かって突進していったのだ。
その素早さといったら、とても夕方の暗いときに写真に撮れるようなスピードではなかった。
2匹のネコはくんずほぐれつしながら、乱闘を繰り返し、とうとう黒ネコは縄張り(?)から追い出されてしまった。

タルクイニアのネコ

静けさを取り戻したタルクイニアの古い広場を、別のネコがスタスタと横切って行った。

2011-07-26

マッサ・マリッティマのネコ(ネコマンガ風)

震災をはさんで、長らく引き延ばしてきた今年早春のイタリアの旅も、いよいよ大詰め。
恒例のネコ写真である。
今回はネコマンガ風に。
出演はマッサ・マリッティマ在住のお猫さまお二人、いやお二猫。
もっと、いいセリフがあるという方は、ぜひ創作コメントをお願いします。

マッサ・マリッティマのネコ

1. おいおい、誰に断ってここで写真を撮っているんだよ!

マッサ・マリッティマのネコ

2. ん~? 見慣れねえ顔だけど、お前は東洋人か?

マッサ・マリッティマのネコ

3. しかたねえ、きょうのところは見逃してやるぜ。
今度来るときは、日本のマタタビを忘れんなよ。

マッサ・マリッティマのネコ

4. これでおしまい。いやあ、ホンットにくだらなかったですね。
では、さいなら、さいなら、さいなら。

2011-05-12

鶴見線 扇町駅のネコ駅員

仕事の関係で京浜工業地帯にある鶴見線・扇町駅に降りる機会があった。
鶴見線の終着駅の一つである。

続けて2度足を運んだのだが、ホームで待っていたのは、このネコちゃん。
和歌山県にいる世界的にも有名になったネコ駅長・たまには及ばないものの、それなりの味わいを見せてくれて、利用者の微笑みを誘っていた。
今回はネコマンガ風に。

扇町駅のネコ駅員1

「ウムムッ、ボクの腹時計によると、次の電車は隣の駅を出たころだニャ」


扇町駅のネコ駅員2

「電車到着! モニターで安全確認! のつもり」


扇町駅のネコ駅員3

「さ、背筋を伸ばして、お客さんを迎えるニャ」


扇町駅のネコ駅員4

「うー、急におしっこしたくなった」


扇町駅のネコ駅員5

(気を取り直して)「お降りの方が済んでからご乗車ください」

2010-04-11

雑司ケ谷:塀の上の猫

都電雑司ケ谷電停付近は、線路の両側に道路を取り付ける工事が進んでいる。
家を縫って走る都電の姿も、すでに過去のものになってしまった。
もうすぐ、怒濤のように自動車が走り抜けることになるだろう。

雑司ケ谷の猫

最後の静寂が残る都電雑司ケ谷電停から、雑司ケ谷霊園の方向に歩いていくと、塀の上を歩く猫の姿が目に入った。
ここの家の飼い猫だろうか。ずいぶん毛並みがいい。

バッグからカメラを取り出す間、ちょっと待ってもらうことにして、そのあとでポーズをとってもらった。
目つきもなかなかいい。

雑司ケ谷の猫

戦災で焼け残った雑司ケ谷の町も、20年前とはだいぶ様相が変わってきた。
猫の平和も、いつまで続くことだろうか。

2009-10-17

ネコにひかれて名寄めぐり

 名寄市の中心地は碁盤の目状に整然と町並みがつくられ、アーケードのもとに商店街が形作られていた。
 最近になって建て直されたところも多いようで、無責任な旅人の目からすると、いま一つおもしろみに欠けるなあ……なんて思っていたら、視界の隅でネコらしき物体が動いた。

名寄のネコ

 ネコの後を追って速やかに、しかし脅かさないように抜き足差し足で進む私。ネコが姿を隠した路地を覗き込むと、相手もこちらをじっと見ている。ひととき、ネコと私のにらみ合いがつづいた。

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 が、やがて飽きたのか、ネコは視線をそらして、さらに前進。

 居酒屋スナック(?)「赤とんぼ」の前で、しばしたたずんでいたが、すたすたと去っていってしまった。

 だが、私はこのネコに感謝をしなければならない。あたりを見回すと、じつに味わい深い建物が取り巻いていたことに気づいたのであった。

 下の写真で左側に立ち並んでいる建物は、昔からの商店だったのだろうか。今では飲み屋ばかりとなっているが、かつてはこのあたりが繁華街だったのか。
 そして何よりも右側の建物が趣深い。いかにも寒冷地らしい角度のきつい屋根。2段構えになっている屋根がおもしろい。開拓時代とはいわないが、かなりの年季ものである。

名寄の飲み屋街

 どうやら、うなぎの寝床のような構造になっているらしく、中央下が通路になって向こう側の通りに通じていた。そして、不思議な細い煙突らしきものが2本。妻面には不思議な切り貼り文字の跡が見えた。

ビリヤード場跡    ビリヤード場跡

 「ビ……場」--私の明晰な頭脳は、約0.5秒でここに「ビリヤード場」があったのだと確信した。
 それにしても、「ビ」と「場」の間に、居酒屋の看板を突きたてているのが大胆である。思わず、我が眉間にひりりと痛みを感じてしまった。

名寄の飲み屋

 このあたりは今でも歓楽街のようで、夜になると賑わうのだろう。かつては、人の行き来も活発で、このあたりで遊んだ人も多かったに違いない。
 この写真の店は、なんと煉瓦づくりの建物の上に、屋根と入口を建て増しして今の姿になっている。

名寄の飲み屋

 「看板建築」というのは、日本風の民家の正面を、まるで看板のような平面にして銅板やモルタルで覆ったものだが、これはなんと表現したらよいのか。
 「看板プラス屋根建築」あるいは「頭隠して尻隠さず建築」である。

著書

  • 社会人に絶対必要な語彙力が身につく本[ペンネーム](だいわ文庫)
  • 『ようこそシベリア鉄道へ』(天夢人)
  • 『定点写真でめぐる東京と日本の町並み』(青春出版社)
  • 『日本懐かし駅舎大全』(辰巳出版)
  • 『鉄道黄金時代 1970s──ディスカバージャパン・メモリーズ』(日経BP社)
  • 『国鉄風景の30年―写真で比べる昭和と今』(技報堂出版)
  • 『全国フシギ乗り物ツアー』(山海堂)
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