ヴァストの夕食にブロンデットを注文
バスに貴重品の入ったバッグを忘れるという凡ミスをしたけれども、無事に手元に戻ってきて一安心。
アブルッツォ州のヴァストは、アドリア海に面したイタリア東海岸の保養地の一つで、これから南に向かうために、ここらでのんびりと1泊ということで選んだ町である。
イタリアの保養地というと、ゴージャスでスノッブな町を連想しがちだが、ここは実に庶民的で親しみやすい町であった。
気のいい宿の主人に、おすすめの散歩コースとレストランを聞き、しばし海沿いを散策。
日が暮れるにつれて、旧市街に徐々に人が集まってくる。昼間には静かだったた大聖堂前の広場も、賑わいが増してきた。
レストランの予約時間である8時までは間があったので、まずは広場の出店でクラフトビールを飲むことにした。
本当に最近のイタリアのビールはうまい。ベルギーの技術を導入した小規模な醸造所が多く、酵母が効いた上面発酵のビールは私好みである。
宿のオーナーおすすめのレストランで、おすすめの料理「ブロンデット」を注文。「この土地でしか食べられない」と強調していたけれど、まあアクアパッツァの一種で、入れる魚介がここの土地特有ということなのだろう。
店主に聞いてみると、シャコ、シタビラメ、ホウボウ、スズキ、ヒメジが入っているそうだ。
今回は前菜なし、これ一択である。この写真の皿が一人前。
「魚介に合う白ワインを」とお願いして出てきたのがこのペコリーノ。おいしゅうございました!
魚介を半分ほど食べたところでパスタが出てくる。濃い魚介の出汁がからんで最高。
もう、これで腹いっぱい。
実は、宿のオーナーはチンクエチェント党だった。
40歳前後かと見えるが独身とのこと。あちこち旅行して独身ライフを満喫しているようだ。
日本にも近々行きたいと言っていたので、連絡先を交換して記念撮影。
駅まで乗せてもらった。私にとって初チンクエチェント乗車!
3人が乗って、2人分の大荷物を詰め込んだら、もう満杯である。
出だしはどうなるかと思ったヴァストだったが、終わってみれば楽しい初滞在だった。
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