ボルツァーノの高原を走る軽鉄道(上)
今回、ボルツァーノを再訪した目的の一つが、背後の丘上(というより山上)を走る軽鉄道レノン鉄道(ドイツ語名:リトナーバーン)に乗ることだった。15年前にはそんな鉄道があることを知らず、帰国してから地団駄を踏んだものだった。
レノン鉄道に乗るには、ボルツァーノ駅近くにあるロープウェイに乗ってソプラボルツァーノへ。前回もロープウェイがあることはわかったが、丘上に立派な観光地があるとは想像もしていなかった。
ロープウェイは所要15分ほどだったか。窓からは遠くにドロミーティ山塊を見ることができる。
レノン鉄道のソプラボルツァーノ駅は、ロープウェイ終点の目の前だった。レノン鉄道の運行は30分おき。ホームには大勢の観光客が到着を待っていたが、そのほとんどがドイツ語を話す年配の観光客だった。
まずは、終点のコッラルボまで乗り通した。
終点のコッラルボからは、バスでさらに上を目指す人や、自転車でめぐる人たちがほとんど。だが、私は列車の撮影のために、わき目もふらずに線路沿いに早足で歩く。
撮影場所は、車内から目星をつけておいた。もちろん、光線具合も折り込み済みだ。南向き斜面なので、順光で写真が撮りやすいのはよかった。
そして、コッラルボ駅に戻って跨線橋の上から駅を撮影。
レノン鉄道は、ときに路面電車に区分されることがあるが、路面は走っていない。ただ車両は小型で、あえていえば関東の江ノ電や関西の叡山電車のような位置づけといっていいだろう。
コッラルボ駅に隣り合うテラス席は居心地がよさそう。でも、ちょっと値段が高い。
だからといって列車ですぐに戻るのもつまらないので、コッラルボの中心部に歩いて向かうことにした。
駅から坂を降りること5分ほど。コッラルボの村はドロミーティを望むのどかで美しい村だった。地元の人が犬を連れて散歩をしたり、スーパーに買い物に行ったりする様子が見られるのもいい感じ。
中心部には立派な4つ星ホテルがあったので、そこに併設されたバールで休憩したのだが、ケーキもコーヒーも駅よりも安くて超美味だった。店内は広々としていて、カウンターの向こうには創業者らしき男性の写真が飾られていた。そして、その創業者の子孫らしき女性が、にこやかに応対してくれた。
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