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2023-06-13

馬路村のトロッコとインクライン

かつて馬路村に走っていた森林鉄道は、魚梁瀬(やなせ)地区から馬路村中心部を経由して奈半利(なはり)川と安田川沿いに海岸まで木材を運んでいた。

森林鉄道風列車

現在、魚梁瀬地区では当時の車両を復元して走らせているが、残念ながら今回は時間がなくていけなかった。
路線バスは安芸~馬路が4往復あるが、魚梁瀬まで行くのはそのうちの2本。公共交通機関を利用するとなると、現地で宿泊しないとならない。

森林鉄道風列車

その代わりといってはなんだが、馬路地区にも森林鉄道の雰囲気を再現して観光客を乗せている。
機関車からしていかにも遊戯鉄道で、1周500mくらいの短い路線だが、そこそこ周囲はいい雰囲気である。
途中、こんな鉱山のバッテリートロッコのような機関車が保存(?)されていた。

森林鉄道風列車

本当は土曜休日しか運行しないらしくてがっかりしていたが、さすがに大型連休は谷間の平日も運転していた。
われわれはいい大人だけど貸切で乗車。そのあとにやってきた子ども連れを乗せた列車を、沿線から撮影した。

インクライン

もう一つ、ここには興味深い乗り物がある。「インクライン」だ。ケーブルカーというよりも、斜行エレベーターに近い。ダムなんかでは工事用につくられているけれど、実際に客が乗れるのは数少ない。関東地方では宮ヶ瀬ダムのインクラインに乗ったことがある。
ケーブルカーだと2つの車両を釣瓶のようにして上下させるが、エレベーターだとケーブルの一方に車両(かご)が、もう一方に重りをつないで上下させる。

インクライン

ここのインクラインは、なんと水を重りの代わりにしているのがユニークだ。頂上まで行くと水をタンクに積み込んで、その重みで下っていく。で、下に着くと水を抜いて軽くするわけだ。電気をほとんど使わずエコな乗り物である。
もちろん、ブレーキをかけながらゆっくり進むので急坂だけど安全。同行の親子連れ4人も歓声をあげていた。

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著書

  • 社会人に絶対必要な語彙力が身につく本[ペンネーム](だいわ文庫)
  • 『ようこそシベリア鉄道へ』(天夢人)
  • 『定点写真でめぐる東京と日本の町並み』(青春出版社)
  • 『日本懐かし駅舎大全』(辰巳出版)
  • 『鉄道黄金時代 1970s──ディスカバージャパン・メモリーズ』(日経BP社)
  • 『国鉄風景の30年―写真で比べる昭和と今』(技報堂出版)
  • 『全国フシギ乗り物ツアー』(山海堂)
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