西表島 路線バスで村めぐり(9)上原
ウタラ炭坑探索を終え、バスで上原に着いたころにようやく雨があがった。
西表島北部にある上原は、石垣島と結ぶ定期船が発着する港があり、島最大の集落だ。
最大の集落といっても、家が密集しているわけではなく、中心部も上の写真のようにまばらに家がある感じ。
上原には星野リゾートをはじめとしてホテルやゲストハウスが何軒もあるが、そのほとんどは中心地から県道を白浜に向かう途中にある。
まずは腹ごしらえということで、食堂を探したのだがコロナ禍にシーズンオフが重なってどこも休み。
ようやく見つけたのが港から200mほど北側の県道沿いにある「ランチハウスたまご」だった。なかなか居心地のよい店で、カレーチャーハンと八重山そばのセットも美味だった。
妻に勧められた新八食堂は、その週いっぱい休業とのことだった。
沖縄の離島でよく見かける標語の看板。
「しゅくだいは やりたくないけど やらないと0てんとっちゃうよ」
小学1年生の作だそうである。
大丈夫、やらなくても0点になることはないよ。でも、やらないよりやったほうがいいかな。
港の入口にあるデンサー食堂も休業中。店の名前は民謡のデンサー節にちなんでいるのだろう。
デンサー節は沖縄本島の民謡として知られているが、そのオリジナルは西表島のここ上原が発祥の地だと知った。
それをもとに編曲したのが、現在広く知られているデンサー節らしい。聞きくらべてみると、歌詞も節回しも微妙に違っていた。
次のバスまではかなり時間があったので、上原港の待合室でしばし休憩。
ここでも、安永観光と八重山フェリーが競っていて、どの便もほぼ同時刻に出発するのは悩ましいものである。
まだまだ時間があったので、小高い場所から港をぼんやり眺める。
近くには上原集落とデンサー節の由来が書かれた大きな石碑が建っていた。へ
それによると、ここ上原もマラリアの蔓延によって一時廃村になったが、戦後になって新たに入植した人によって発展したのだそうだ。
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