佐賀と長崎 2つの「県界」バス停を結ぶ橋
在来線特急かもめの撮影よりも楽しみにしていたのが、徒歩による佐賀と長崎の国境……じゃなくて県境越え。肥前大浦駅から南へ直線距離で1.5kmほどいくと今里川という川があり、ここが県境になっている。
興味深いのは、その橋の南北のたもとに、それぞれ「県界」というバス停があることだ。ただし、別会社のために乗り入れをしておらず、橋を徒歩で渡らなくてはならない。なんだか東南アジアの国境に来たみたいだ。
佐賀県側は何年か前に祐徳バスが撤退して、町営バスが週2日しかやってこない。そこで、竹崎港行きに乗って竹崎入口バス停で下車。20分ほど歩いてたどりついた。
これが佐賀県と長崎県を結ぶ「友尻橋」。「昭和12年3月架橋」と記されていた。海側に国道の新しい橋ができる前は、こちらがメインルートだったのだろう。
今里川は小さな川のように見えるが、満潮になれば海から逆流してくるようである。
これが橋の佐賀県側にある太良町コミュニティバスの「県界」停留所。バス路線のアプリによると「けんかい」と読むようである。
現在は火曜日と土曜日しかバスがやってこない。右手遠くに国道の橋が見える。
橋を渡って長崎県側にある「県界」バス停。待合室の中にあってちょっと過保護な様子。ちなみに、こちらの停留所は「けんざかい」と読むらしい。
1時間に1本の長崎県営バスが、諫早から県界に到着した。4、5人の客が降りてきた。みな長崎県側に家や用務先があるようで、橋を渡って佐賀県側に来る人はいなかった。
県境の友尻橋の上にいたら、遠くを特急かもめが走っていくのが見えた。とっさのことで撮りそこなったので、次の列車まで待って撮影。
鉄道オタクの価値観では、手前の木で編成が隠れているのはおもしろくないのだろうが、私はなかなか味わい深い構図になったと思っている。もちろん、ここまで来てかもめを撮っている人はいなかった。
手前の河原に船があるところを見ると、満潮になったらそのあたりまで川の水でいっぱいになるのだろう。
« 静かな入り江「破瀬の浦」と特急かもめ | トップページ | 長崎県営バスの斬新なフルーツバス停 »
「ニッポンぶらぶら歩き(東京、沖縄以外)」カテゴリの記事
- 高島屋史料館の「ジャッカ・ドフニ」展とゲンダーヌさんの思い出(2024.08.24)
- 夕刻に訪れた伊予長浜 瑞龍寺(2023.08.27)
- 予讃線(海線)に乗って伊予長浜へ(2023.08.14)
- 豪壮な家並みが残る内子の町(2023.08.08)
- 松山市内で乗り物三昧とぶらぶら散歩(2023.08.03)
「鉄道、乗り物」カテゴリの記事
- 夕暮れのロッサーノ・カラブロ(2024.08.26)
- 800体のしゃれこうべが眠る平和な保養地オートラント(2024.05.12)
- 尖塔そびえる静かな田舎町ソレート(2024.04.30)
- 陽光ふりそそぐガッリーポリ(2024.04.29)
- 明るく近代的に変身したバーリ駅(2024.02.13)
コメント