フォンニの町にも壁画がいっぱい
オルゴーゾロをぶらぶら歩いているうちに、熱っぽくなり、体がだるくなってきた。
バールで椅子に座ってもビールを飲みたくならないのだから、かなりの重症であると自己診断した。
もとより、旅の前から妻がゴホゴホいっていたから、間違いなくその風邪がうつったのだろう。
新型コロナが流行する前の話である。
宿としている旅行者用アパートに戻ったらすぐに、風邪薬を飲んでふとんをかぶってひたすら寝ることにした。
そのおかげか、翌朝まで何度もびっしょりと発汗してすっきり。
旅先にいるほうが風邪からの回復力が強いというのが、以前からの個人的な経験則である。
まあ、翌日は多少大事をとって昼前くらいから動き出す。
そして、いくつかの候補のなかからフォンニの町に向かうことにした。マモイアーダの先にあり、ヌーオロから路線バスで約40分。1日に8往復ほどが走っている。
バスの終点から少し歩いたところにあった広場。
やはり、この町にもあちこちに壁画がある。右側では子どもたちが壁画に見入っているようだが……。
なんかちょっとおかしい。
よく見ると、だまし絵だった!
なかなかよくできている。
ごちゃごちゃしているが静かな旧市街をうろうろしていると、急に視界が開けてこの教会が目に入った。
シンプルな外観のサン・ジョバンニ・バッティスタ教会である。
そして、サン・ジョバンニ・バッティスタ教会の前の広場。
教会に尻を向けて撮った写真である。
乾燥した空気のおかげで、写真もクリアに写る。
ようやく腹が減ってきたので、旧市街の中心らしきヨーロッパ広場にやってきた。
ちょうどそこに現れたのが20台近いバイクの軍団。ナンバープレートを見るとドイツからやってきた人たちらしい。
「この町にもドイツ人旅行者か。ゲルマンの恐いあんちゃんたちだったら、同じ店に入るのは嫌だなあ……」
からまれないようにと遠巻きに眺める私。
彼らは、まさに私たちが入ろうとしていたカフェテラスに向かおうとしている。
そして、ヘルメットを取った姿を見てびっくり!
みんな、かなりいい年をしたおじさん、おばさんばかりだった。
と、そんなわけで、ドイツ人のおじおばたちに交じって、病み上がりのぼーっとした頭でビールを飲んで軽い食事をとった私であった。
これがサルデーニャ島最後の訪問地フォンニでのささやかな顛末である。
上の写真ももちろん壁画。
昔ながらの服装の人はほとんどいなかったが、こんな感じの人はよく目にした旅であった。
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旅先で具合が悪くなるのはつらいものですよね。
でも、私も旅先では回復力が強いようです。やはり精神的な部分が大きいのでしょうかね。
投稿: 駄菓子(部屋主) | 2023-05-26 20:31
私も昔、ドイツ旅行中のシュトゥットガルトで体調を崩してしまい、夕食を摂らずに手持ちの漢方薬を飲んで眠ったら、翌朝には回復していたことがありました。
投稿: nebbiolo | 2023-05-25 14:37