ごく普通の町ドリアノーヴァを散歩
ドリアノーヴァの駅前を見わたしても、ごく普通の住宅が広がるだけ。
さあ、次の列車までの1時間をどうしようかと思い、スマホでGoogle先生に相談。
すると、歩いて10分ほどのところに聖パンタレオ聖堂という立派な教会があるらしい。
だらだらと登り坂をいくと、なかなか立派な教会が目の前に現れた。
しかも、結婚式のようで、人が集まっているではないか。なにやら高そうなクルマも停まっている。
しばらくすると、別のクルマがやってきて、ウェディングドレスに身を包んだ女性が、父親とともに教会に入っていった。
ほかにも、小さな教会を眺めたり、広場にたむろする親爺軍団と微笑みを交わしたりしながら、列車待ちの時間を有意義に過ごすことができた。
さて、このサルデーニャ鉄道の路線だが、公共企業体arstに統合されて公的資金が投入されたためか、ご覧のようにレールも枕木もしっかりしている。曲線も改良されているようで、車窓からも取り残された古い線路跡をあちこちで見ることができた。
これだけ投資しているなら、廃止されることはないだろうと一安心した私であった。
さて、乗った列車はゴッタルドから2つ手前のセッティモ・サンピエトロ止まり。ここでカリアリ行きに乗り換えろということであった。
前にも書いたように、カリアリからゴッタルドを経由してこの駅までは電化されており、トラムタイプの新型車が乗り入れている。
ホームで待っていると、やってきたのは新型のスペインCAF社製車両だった。いかにもサルデーニャという茫漠とした風景のなかで、都会風のトラムタイプの車両を見るのはちょっと不思議な感じである。
新型車両は、行きの車両とは違って座席も多かった。
ここで、1990年の同じ路線の写真を貼っておこう。
このときは、カリアリから終点のイージリまで通して乗ることができた。
返す返すも残念なのは、途中のマンダスから山脈を越えて東岸のアルバタックスまでの路線に乗らなかったことだ。
「世界でもっとも美しい車窓」ともいわれているその路線は、今も観光シーズンに特別列車が走っているので、ぜひ乗りにいきたいものである。
最後の写真は、イージリに到着した列車である。Googleストリートビューを見ると、今でもほとんど変わらない姿で残っていることがわかる。
またぜひ終点まで乗ってみたいものだ。
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