利根川の小堀(おおほり)の渡しに初乗船
小堀が飛び地になったのは、明治末から大正9年(1920年)に行われた利根川改修工事によるものだ。蛇行していた利根川がまっすぐに流れるようになったことで、小堀地区は南岸に取り残された形になってしまった。
そこで、不便を感じた地元の人たちが、対岸の取手市との間に渡し船の運航をはじめたのだという。
上の写真は、利根川北岸にある「取手ふれあい桟橋」という、ちょっと気恥ずかしい名前の乗り場である。
渡し船は何か所かで運航されていたが、戦後まで残った1本が1967年になってようやく市営化された。
その後、道路が整備されたことで地元の足としての役目を終え、近年では観光や小学生の社会見学に利用されているそうだ。
乗り場のすぐそばには常磐線の鉄橋が見える。
現在運行している船は、2020年に就航した新造船だ。甲板から階段を下りたところにエアコン完備の小さな船室も用意されている。
平日の日中ということもあって、14時35分発のこの便は乗客が私一人という貸し切り状態。200円を払って乗船した。
上の写真は、ちょっぴりアマゾン川の探検に似ていなくもない。
晴れた空のもと、10分たらずで小堀の桟橋に到着。ここは利根川の南岸なのに茨城県であり、千葉県我孫子市に囲まれている。
小堀乗り場にある小さな待合室。
1日7便が、昼休みを除く日中1時間おきに運航している。
取手に引き返してもいいのだが、天気もいいし、せっかくなので、江戸時代に水運で栄えたという小堀を見学することにした。
堤防に上がると、遠くに筑波山が見える。この山は形が独特で、しかも周囲に山がない独立峰だから間違えることはない。
船の乗り場や時刻表など、小堀の渡しについて詳しくは、「取手市/小堀の渡し」をご覧ください。
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