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2022-04-17

越前勝山で懐かしの車両と町並みを楽しむ

これまで福井県の嶺北地域には何度も足を運んだが、たいていは福井市内をうろうろして福井鉄道の電車に乗って喜んでいるくらいだった。それではいけないと、今回は、ようやく勝山、大野という内陸の歴史ある町を徘徊……じゃなくて逍遥することにした。
3月31日、ホテルフジタ福井に宿をとり、翌朝向かったのは勝山市。ちなみに、このホテルは皇族が福井を訪れると必ず利用する由緒あるホテルなのだとか。その割にはかなり安く泊まれたのは、コロナ禍の影響だろうか。

勝山駅

永平寺にも立ち寄らず終点の勝山まで54分。春にしては空気が澄んでいたようで、雪化粧した山を車窓から眺めることができた。

勝山駅

勝山駅にはこの電気機関車テキ6が保存されていると聞いていたので、市内中心部へのコミュニティバスの発車までのわずかな時間に必死になって撮影。バスの運転手に手を降って飛び乗ることができた。

現役時代のテキ6

このモノクロ写真は、1978年に撮影した現役時代のテキ6である。当時はえちぜん鉄道の前身の京福電気鉄道。
福井口の車庫の片隅に止まっており、幸いなことに公道から撮ることができた。

本町通り

さて、駅前からコミュニティバスで向かったのが、古い商家が建ち並ぶ本町通り。歩いてもそれほどの距離ではないことは知っていたが、せっかくなので地元に運賃100円を落とすことにした。

本町通り

勝山は明治期に商業で栄えたのだそうで、うだつのある豪壮な商家が並ぶ様は見事である。
上の建物は看板によると醤油問屋のようで、開いた戸の向こうに懐かしい形の秤が見える。

本町通り

本町通りの北の端にあった「みたけ玩具店」。こんなおもちゃ屋が今も健在で驚いた。突き当たりにも古い家々が並んでいる。

本町通り

踵を返して本町通りの南側に向かう。町並みが整備されている北側だけでなく、南側にもユニークな建物をいくつか目にすることができた。
この家は、うだつの上がった商家に、右側の部分を建て増ししたのだろうか。

京福バス

最近の地方の小都市によくあることだが、道の上ですれ違った地元の人は数えるほどだった。その代わり、スーパーの前の駐車場にはたくさんの車が止まっているのが見えた。
勝山市の人口は2万2000人ほど。そんな町から福井市に向けて、えちぜん鉄道の電車が30分おきに発車するのは頼もしく思うが、ちょっと心配でもある。

本町通り以外にも1時間半ほどブラタカシをしたのち、勝山市最大の観光資源である恐竜博物館にも立ち寄らず(遠くの山のふもとに建物は見えた)、2時間に1本ほど運行されている京福バスで向かったのは城下町大野である。乗客は私のほかに若い男性が1人いるだけだった。

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著書

  • 社会人に絶対必要な語彙力が身につく本[ペンネーム](だいわ文庫)
  • 『ようこそシベリア鉄道へ』(天夢人)
  • 『定点写真でめぐる東京と日本の町並み』(青春出版社)
  • 『日本懐かし駅舎大全』(辰巳出版)
  • 『鉄道黄金時代 1970s──ディスカバージャパン・メモリーズ』(日経BP社)
  • 『国鉄風景の30年―写真で比べる昭和と今』(技報堂出版)
  • 『全国フシギ乗り物ツアー』(山海堂)
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