えちぜん鉄道 小舟渡駅の絶景
2022年4月初頭の旅のつづきである。前日、えちぜん鉄道永平寺勝山線の車窓から見た九頭竜川の風景が忘れられず、列車の走行写真を撮ってみようと小舟渡駅で下車した。
2日続けて同じ路線に長時間乗るのも面倒だとは思ったが、よく考えると山が雪化粧しているのは今のうちだからこそであり、川の流れが早いのは雪解け水で増水するこの季節だからこそだと考え直した。
たまっている仕事はあったが、朝早く起きてホテルの部屋で片づけ、眠い目をこすって福井駅からえちぜん鉄道の客になったのである。
小舟渡とは、ゆかしい駅名である。そういえば、東北には大船渡がある。
確かに対岸に集落があるから、小舟の渡しがあったのだろうか。今では駅のすぐそばに橋が架かっていた。
山の風景はといえば、前日よりはやや山が霞んでいたが、まあ十分に見える。山と川が織りなす絶景に、塵労に疲れた心が癒されるのであった。
対岸へ渡る橋は老朽化して、工事を待っているようだった。車両通行止めの立て看板が架かっていたので車は通れない。おかげで、車を気にすることなく、橋の上からのんびりと撮影できた。右手に小さく上り電車が見える。
次にやってきたのが下り電車。私が乗った次の電車だから、この駅に到着して30分後ということになる。小舟渡駅の発車直後のシーンである。日がべったりとあたった写真となった。
上の写真と同じ列車を、後追いで撮影。こちらの風景のほうがいいけれど、残念ながら前面には日が当たっていない。午後になればこちら側が順光になるのだが、そのころには山が霞んでいることだろう。
対岸へ渡る橋の上からサイドビューを撮影。1両しかない車両が、ぴったりと橋のトラスに収まった。
この日は勝山には行かずに、小舟渡から福井にとんぼ返り。駅の小さな待合室の窓が、まるで風景画のように見えた。結局、昼前の上り2列車、下り2列車をこの駅で見たのだが、私以外に乗降客はなかった。川の流れる音だけが聞こえるなかで過ごした1時間は、かけがえのないひとときであった。
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