思いがけず出会った武生の見事な町並み
ながながと書いてきた4月はじめの福井への旅の最終回。米原経由で帰るので、福井駅から特急に乗ってもいいのだが、あえて福井市内から福井鉄道で武生へ。福井鉄道はこれまでも写真を撮ってきたし、今庄の町並みも20年ほど前に行ったことがあるので、今回は2時間あまりで武生をぶらぶらしようという計画である。
あまり期待せずに町を歩いていたら、次々と目の前に出現する古い商家や蔵に目がくらくらしてしまった。もっとアピールするべきだと思うのだが、新幹線の開通待ちかな。
宿泊したホテルに近い大名町からは、わざわざ福井駅まで歩いてJRで武生に行くよりも、大名町から福井鉄道でそのまま武生に向かったほうが、やや時間はかかるが便利だ。運賃400円は安い。
そして、武生新……おっと駅名が変更された越前武生駅へ。新幹線が開通すると、また駅名が「たけふ新」になる予定とのことだ。
駅から5分ほど歩いて町の中心部にて出ると、こんな商家がずらりと並んでいる。しかも、地方都市の例にもれず外を歩く人が少ないので、人を入れた写真がなかなか撮れない。看板が出ているのは「田中時計店」
これは「小澤金物店」。金物屋のはずなのに、軒下にはなぜか薬の看板が並んでいる。
ちょっと疲れたので、蔵を改造した小さな喫茶店「884HAYASHI珈琲」に突入。先客は地元の高齢の方3人。女性2人と男性1人がよもやま話をしているのがいい雰囲気。コーヒーを飲みながら、センチメンタルな気分で旅を振り返った。
注文したのはコーヒーと水ようかんのセット。上品なコーヒーと甘みを抑えた水ようかんが、旅の疲れを癒してくれる。
武生の町は、あちこちに古い町並みが残っている。北側の福井市は空襲や福井地震があり、南側の敦賀は軍港だったために大規模な空襲があったが、ここ武生は大規模な被害を受けずに今に至っているわけだ。
ここは、名産である箪笥の専門店が並ぶ、その名も「箪笥通り」。
ひらがなの看板が味わい深い漆の店
満艦飾の看板が楽しい「藤井善商店」
いつのまにか2時間がたち、日も傾いてきたので歩いてJR武生駅に戻ることにした。
(2022年4月 福井の旅・終)
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