カターニアから路線バスでシチリア内陸へ
カターニア空港から帰国の途につく友人夫妻と別れて、われわれはカターニアのバスターミナルから内陸へ。目指すはニコジーア(Nicosia)という町である。
カターニアは地元の黒っぽい石でできた建物が多いため、全体に暗い印象の町だったのだが、来るたびに垢抜けてくる感じである。
昔来たときは、道路からバスがひっきりなしに発着していたが、今では一応バスターミナルができていた。
とはいえ、単に更地を塀で囲って、その一辺に屋根を付けだけという感じ。
切符売場は外にあって、建物がバス会社別になっているものだから、旅行者にはわかりにくい。乗るときは、行き先だけでなくバス会社もしっかりとメモしておくことをお勧めする。
もっとも、この旅をした2017年は、ニコジーアまでSais Trasporto社が1日3往復運行していたはずだが、今調べてみるとInterbus社が運行しているようで、しかも2往復に減ってしまったようだ。まあ、イタリアではよくあることだ。
ニコジーアまでは2時間の道のりである。
ごみごみしたカターニアの市街を抜けると、ほどなくシチリアの茫漠とした丘陵が車窓に広がる。
やがて、左手のはるかかなたに、見覚えのある丘が現れた。左がエンナ(Enna)、右がカラシベッタ(Calascibetta)だ。
「あそこに行ったのは、2000年だったっけ。あっという間の年月だなあ……」としみじみ。
ニコジーアに到着する20分くらい前に通過したのが、このレオンフォルテ(Leonforte)の町。車窓から見ただけで気に入ってしまった。
あとで知ったのだ、かつてはここまでイタリア国鉄の路線が走っていたそうだ。こんなところに何のために……と思ったら、シチリアでは硫黄を運ぶためのローカル線があちこちにあったとのこと。そんな時代に訪れてみたかった。
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