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2018-11-05

セビーリャ プラサ・デ・アルマス駅跡の日本人尋ね人

セビーリャを出発するまでに、ずいぶん回数がかかってしまったが、いよいよここからがこの旅のメインイベントである。
でも、ちょっとその前に、エピソードを一つ。

セビーリャの鉄道駅として、現在は旧市街の東側にあるサンタ・フスタ(Santa Justa)駅が玄関口となっているが、かつては町の西側にプラサ・デ・アルマス(Plkaza de Armas)という駅があった。下の写真である。
1981年は、この中央に停まっている列車に乗っていった。

1981年のプラサ・デ・アルマス駅

この駅は1990年に廃止され、その跡地がショッピング・モールとなっていたことは出発前に知った。
そこに行って撮ったのが下の写真である。

2階部分がつくられたため、以前とまったく同じ場所からは写真が撮れなくなってしまったが、外側のドームは以前のままであり、中央の時計も昔のまま残っている。

残念ながら、ショッピング・モールだったらしき部分は、ほとんどシャッターが閉まっていた。
そんななか、大勢の人の声が聞こえてくるので近寄って、なんとダンス教室!
下の写真の突き当たりの場所である。

.2018年のプラス・デ・アルマス駅跡

駅跡をぶらぶらしていると、壁に5組7枚の写真か貼られている一角があった。
駅のあった当時の写真である。

たまたまその写真に見入っている50代くらいの男性がいたので、にっこり微笑んでスペイン語であいさつすると、彼はおそらく「ここは昔、駅だったんだよ」ということをスペイン語でいう。
「そうでしょう、そうでしょう」と私は言いながら、トップの写真を見せた。
「学生時代の1981年、ここで撮った写真です」とイタリア語まじりのインチキスペイン語で説明すると、とても懐かしがってくれたようだった。

プラサ・デ・アルマス駅跡にあった写真

自分の写真を喜んでくれた人がいたことにうきうきしながら、改めて7枚の写真をみると、どうも気になる1枚がある。
上の3枚のパネルの一番左である。どうも、日本人としか思えない顔だちなのだ。
撮影されたのは1990年以前だから、中国人や韓国人も少なかっただろう。
帰国後この写真を見た友人は、「履いている靴が、当時は海外で普及していなかったアシックスのようなので、日本人の可能性は高い」というするどい意見を寄せてくれた。

それにしても、なぜここに日本人の顔写真が……。
しかも、7枚ある写真のうち、これだけが人物を真正面から撮っているのだ。

プラサ・デ・アルマス駅跡にあった写真

はたしてどんな人物なのか。
ちょっとみると、アリスにいた歌手の堀内孝雄さんのようにも見えるが、この時代に一人旅をしていたとは思えないし、写真家の柳沢信さんではないかという意見もあったが、私は顔を知らないのでなんともいえない。
医学者の向井万起男さんだろうという声もあったが、はたしてどうなのか。俳優の常田富士男さんにも似ていないこともない。
ま、いずれにしても、こんな感じの人はよくいたものだった。

とはいえ、着ているものも持ち物もオシャレだし、小ぶりのナップザックにポリ袋という持ち物を見て、裕福な駐在員か留学生ではないかという意見もあった。

もし、これは自分だ、あるいは私の知人だという方がいらっしゃれば、ぜひコメントに書き込んでいただきたい。

2018年のプラス・デ・アルマス駅跡

プラサ・デ・アルマス駅跡を外から見ると、こんな感じ。
この背中側には、大きくて明るいスーパーマーケットがあり、買物客で賑わっていた。
ショッピング・モールがシャッター街になってしまったのは、それが原因かもしれない。

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コメント

以前は、よくそんなことがありましたね。
今は、スマホで問題を解決する人が多くなって、道を尋ねることも少なくなってしまいました。

記事を拝読して、20年前にMilano Centraleで私たち夫妻に英語で話しかけてきた若い日本人女性のことをふと思い出しました。

レイルパスを使用開始するためのスタンプを押してもらう窓口が分からずに困っていて、日本人と思しき私たちに話しかけてきたと記憶しています。

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著書

  • 辞書には載っていない⁉ 日本語[ペンネーム](青春出版社)
  • 社会人に絶対必要な語彙力が身につく本[ペンネーム](だいわ文庫)
  • 『ようこそシベリア鉄道へ』(天夢人)
  • 『定点写真でめぐる東京と日本の町並み』(青春出版社)
  • 『日本懐かし駅舎大全』(辰巳出版)
  • 『鉄道黄金時代 1970s──ディスカバージャパン・メモリーズ』(日経BP社)
  • 『国鉄風景の30年―写真で比べる昭和と今』(技報堂出版)
  • 『全国フシギ乗り物ツアー』(山海堂)
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