夜のセビーリャ、乗った食った飲んだ
スペインの夜は長い。
地元の店は9時ごろから客が集まり、12時過ぎても町は賑わっている。
マドリードほどではなかったが、セビャーリャもそうだった。
最初の写真は、2007年に開通したセビーリャのトラム(路面電車)。
今どきの超低床車が、サン・ベルナルドからプラサ・ヌエーバ(ヌエーバ広場)までの1路線2.2kmを往復している。
この写真は、一方の終点であるプラサ・ヌエーバで撮ったもの。
セビーリャは、トラムとは別に、メトロ(主に地下を走っているが、地下鉄というよりも軽鉄道というイメージ)もあるが、さすがに歴史的な旧市街の地下は簡単に掘れないようで、旧市街はこのトラムが走っているというわけだ。
今回は、観光地でもあるスペイン広場に行った帰りに、新市街でこのトラムに乗った。
電車はやがて旧市街に入り、セビーリャ大聖堂の横を通り、まもなく終点のプラサ・ヌエーバに着いた。
乗ってみると、あっという間である。
ところで、旧市街の北西にあるプラサ・デ・アルマスのバスターミナルには、下の写真のような電車が保存されていた。
車両の大きさからいうと、昔の路面電車のようにも見えるが、屋根に乗っているのは大型の菱形パンタグラフである。
もしかすると、都心と近郊を結ぶ電車だったのかもしれない。
ちなみに、プラサ・デ・アルマスのバスターミナルの隣には、1990年まで鉄道駅として使われていた駅舎が保存されている。
ところで、2泊したセビーリャで連続して通ったのが、旧市街のホテル近くにある「Los Coloniales」(ロス・コロニアレス)という店。
最初は日曜の夜だったので、夜遅くまで開いている店が少なくて、たまたまここに入ったのだが、これが当たりだった。
しかも、「テラスが満員なので、ここで待っていてくれ」といわれたカウンターが楽しかった。
客は、地元の人と観光客が半々くらいか。
ハモン・イベリコや野菜・タコのサラダなどをつまみに、生ビール、白ワイン、赤ワインと、すすめられるままに、いろいろと飲んで食べた。
まあ、食べものうまい店は、ほかにいくらでもあるだろうが、ここは店員のおじさん、お兄さんたちの愛想がいい。よすぎるくらい。
グラスワインは、おかわりするたびに量が増えていく。4杯目はグラスになみなみと注いでくれた。
1杯飲んでサッサと帰る客が多いなかで、2時間ほども粘ったわれわれである。
イタリア語まじりのインチキスペイン語と英語で、適当に楽しく意思を疎通させた。
これは、Tindo de verano(ティント・デ・ベラーノ)という飲み物をつくっているところ。
店によって作り方が違うそうだが、ここでは赤ワインをレモンジュースで割っていた。
スペインの暑い夏には、これがピッタリだ。
勝手に動画を撮って公開してしまったわけだが、まあ宣伝になるからいいよね。
スマホで動画を撮っているとは思わず、ずっとポーズを撮っている2人がかわいい。
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私の知っている限りでは、スペインが一番遅いですね。
夜遅くまでたらふく食べるもので、朝食抜きの連続でした。
投稿: 駄菓子 | 2018-10-29 22:39
さすがスペイン、夕食の時間が遅いですね。
だいぶ前に訪れたシチリアでも、20時半頃に食事処へ行くと先客は大抵いなかった記憶がありますが、スペインよりも遅くから夕食を始める国・地域はあるのでしょうか。
投稿: nebbiolo | 2018-10-27 23:45