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2018-06-20

中国山地ローカル線乗り歩き 芸備線(3) 備後落合駅

三次から1時間20分、森と渓谷を抜けて、備後落合駅に到着。
1988年に急行「ちどり」に乗ったままで見て以来、30年ぶりの訪問である。
いや、あのときはホームに降りて駅のおでんうどんを食べたっけ。

 

写真の左側が、これまで乗ってきた三次からの列車。
右側が、これから乗る新見行きである。乗り換えになるが、やはり芸備線である。
発車まで10分ほどあるので、駅舎の写真を撮ったり、周辺をぶらぶらしてみた。

 

備後落合駅

 

30年前に乗った急行「ちどり」は、米子発木次線経由広島行きだった。
夜行の連続で頭がぼーっとしていたので、あまり記憶はないのだが、いやというほど森や林の中を走り続けたあとで、山の中に思いのほか大きな駅があって印象的であった。

 

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だが、それから30年の月日がたち、駅はすでに無人になっており、ホームにあった売店兼そば屋も姿を消した。
例によって、30年前に撮ったのと同じアングルで撮影してみた。

 

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20180528_070__2

 

やけにすっきりしてしまったのが寂しい。

 

ちなみに、この駅の名物だった環翠楼の「おでんうどん」は、近くのドライブインで今も食べることができるらしい。
現在、この駅を発着する列車は、芸備線三次方面5本、新見方面3本、木次線3本のみ。
30年前は、現在の3倍ほどの本数があった。さらにさかのぼると、何本もの急行が走り、貨物列車もあり、蒸気機関車のための機関区もあったのだ。町は鉄道関係の人でにぎわっていたとか。
それが今では、まるで秘境駅である。

 

次の写真は、30年前に乗った急行「ちどり」。
その下の写真は、同じアングルからの写真を撮りそこねてしまったが、似たような方向である。

 

0644r013009_

 

20180528_100_

 

遠くに停まっているのは木次線の列車。
ちょうど、14時20分過ぎになると、3方向からの列車が集まり、そして接続して次々に発車していくのだ。
もっとも、地元の人でこの路線を使う人は、ほとんどゼロに近く、鉄道マニアかマニアックな観光客だけである。

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コメント

untipogiappneseさん、はじめまして!
連休中は、まともに電波の届かないような僻地にいたので、お返事が遅くなってすみません。

そう、「ちどり」ですよね。5枚目の写真にちゃんと写っているのに……。
お恥ずかしい間違いで失礼しました。ご指摘ありがとうございます。のちほど修正しておきます。
夜行「ちどり」にお乗りになったとは、貴重な体験ですね。
周遊券での旅でしょうか。
夜行3連泊は体力の限界ですね。現在では頼まれてもやりたくないですが、私も若いときは節約のためにやったものです。

はじめまして。
定点撮影を中心に興味深く拝見しております。(ファドを聴きながら)

当時の木次線の急行の名称は、「ちどり」ではないでしょうか。
昭和54年3月、中学生時分に夜行「ちどり」で宍道から広島まで乗った記憶があります。
「富士」-「かいもん(座席)」-「ちどり」と3夜連続夜行でしたので、席にあぶれては大変と指定券をとって乗りましたが、ガラガラの車内でした。

少なくとも、私が乗った平日の午後の列車には、学生(というか地元の人)はゼロでした。それでも、三次~備後落合は6往復走っているので、通学生がいるかもしれません。
一方、木次線と芸備線新見方面は1日3往復しかなく、しかも早朝と昼過ぎと夜なので果たして通学に使えるのかどうか。

ローカル線の乗客と言えば、通学の高校生が主役という印象ですが、この路線は彼らもいないのでしょうか?

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  • 辞書には載っていない⁉ 日本語[ペンネーム](青春出版社)
  • 社会人に絶対必要な語彙力が身につく本[ペンネーム](だいわ文庫)
  • 『ようこそシベリア鉄道へ』(天夢人)
  • 『定点写真でめぐる東京と日本の町並み』(青春出版社)
  • 『日本懐かし駅舎大全』(辰巳出版)
  • 『鉄道黄金時代 1970s──ディスカバージャパン・メモリーズ』(日経BP社)
  • 『国鉄風景の30年―写真で比べる昭和と今』(技報堂出版)
  • 『全国フシギ乗り物ツアー』(山海堂)
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