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2017-09-02

世界遺産ボロブドゥールへの道

今回の旅のメインイベントはジャワ島横断鉄道の旅だが、せっかくだからボロブドールくらいは見ておきたいと思っていた。

ラジャアンパットの知人にはタクシーで行くといいといわれたし、その帰りのフェリーで会った南米人(国は忘れた)にはバイクを借りていくのがいいといわれたが、公共交通機関好きな私はバスを乗り継いでいくことに最初から決めていた。
もちろん、そのことは妻もあきらめている。

市内バスの車内

まず、ジョグジャカルタの市内バス「トランス・ジョグジャ」2B系統で町の北側にあるジョンボル・バスターミナルへ。
車内は上の写真のような感じで、乗り心地も悪くない。
運賃は乗ってから車掌さんに払うシステムである。

ジョンボルバスターミナルでのボロブドゥール行きおんばろバス

そして、ジョンボル・バスターミナルに着くと、「ボロブドールはこっちのバスだよ」という案内だか呼び込みだかのお兄さんの指示に従って、このバスに乗車。

ボロブドゥールという名前にふさわしいボロなバスである。
まさに、歌に出てきそうな田舎のオンボロバスだった。

ボロブドゥールへの道

妻が一番前の席に陣取るものだから、私もそこから写真を撮ることにした。
それにしても、運転手はスピードを出すし、どの車もしょっちゅう車線変更をするしで、スリル満点。

もちろん乗り心地が悪いので、ボロブドールのバスターミナルまでの約1時間の乗車で、精神的にも肉体的にもかなり消耗してしまった。

ボロブドゥールへの道

ボロブドールのバスターミナルいや、バス溜まりは、下の写真のような感じで実に好ましい。
この写真は帰りに乗ったバスで、行きのバスよりもほんの少しマシだった。
料金は片道で一人250円くらい。

ここから遺跡までは徒歩で約20分。暑いからペチャ(人力車)に乗るのがおすすめなのだが、結局往復とも歩いてしまった。途中で人びと生活に触れるのもまた旅の楽しみである。
もちろん、ツアーの観光客を乗せたバスは、遺跡の近くにある駐車場に着くようになっている。

ボロブドゥールのバス乗り場

さて、ボロブドール遺跡は、私がなんだかんだと説明する必要もないほど有名な世界遺産の仏教遺跡である。
イスラム教徒のインドネシア人は興味がないかというと、そんなことはまったくなくて、みんな喜んであちこちで記念写真を撮っていた。

ボロブドゥール遺跡

入り口の側は人でそこそこ混んでいるのだが、裏側にまわると上の写真のように、あまり人がいない。
まあ、遺跡自体が大きいこともあるし、ひどく暑いので歩きまわる気にならないのかも。
帽子は必須だが、帽子を忘れた私の妻のような人のために、場内ではレンタル日傘の商売が賑わっていた。

ボロブドゥール遺跡

このときは、タイかミャンマーだろうか、オレンジ色の法衣に身を包んだお坊さんが何人か来ていて、いっしんにお祈りをしていたのであった。

小一時間遺跡をまわり、小さな記念館のようなものを見て場外に出ると、あとは土産物売りの大攻勢がある。
だが、「ノー!」というと、インドネシアの物売りは、意外にあっさりとあきらめる。このあたりが、かつて行ったインドのしつこい物売りと大きく違う点である。

ボロブドゥール遺跡

「インドネシアは、いま経済が成長しているから、あせって売る必要がないのかもね」とは妻の分析である。
でも、こちらが「ノー」というと、ちょっとがっかりした表情を見せて、すごすごと引き下がるのは、なんともやるせない。
なんか悪いことをしたような気がしてくるのだが、買いたいようなものがないのだからしかたがない。

ボロブドゥール遺跡で暮らすネコ

出口からは、延々と土産物ストリートのなかを歩かされる。江戸時代の浅草の仲見世はこんな感じだったのだろうか。
いいかげん疲れたので、無理やり店の裏側に出てみると、ネコが無防備な格好で昼寝をしていた。

帰りのバスの車窓から

そして、最後の写真は、帰りのバスから見た風景。
前を走る三菱製のトラックの荷台で、おじさんが無心にトウモロコシの皮をむいていた。
カメラを構えたとたん、こちらをじっと見る。
なんで気がついたんだろう。

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著書

  • 社会人に絶対必要な語彙力が身につく本[ペンネーム](だいわ文庫)
  • 『ようこそシベリア鉄道へ』(天夢人)
  • 『定点写真でめぐる東京と日本の町並み』(青春出版社)
  • 『日本懐かし駅舎大全』(辰巳出版)
  • 『鉄道黄金時代 1970s──ディスカバージャパン・メモリーズ』(日経BP社)
  • 『国鉄風景の30年―写真で比べる昭和と今』(技報堂出版)
  • 『全国フシギ乗り物ツアー』(山海堂)
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