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2017-06-07

ジャワ島横断 鉄道の旅1 バニュワンギ~スラバヤ

インドネシアの朝は早い。私もつられて早起きになった。
といえば聞こえはいいが、その理由は朝4時から町じゅうに響くアザーンの声である。
しかも、1つのモスクだけでなく、町のあちこちから大音量で別々の声でコーランを詠唱するものだから、寝ていられないのだ。
十数年前に旅行したエジプトでもアザーンはあったが、5時とか6時だったような覚えがある。

バニュワンギ・バルー駅

さて、5月5日は、バニュワンギ・バルー駅から朝9時発の列車に乗車する。
実は、ここからが今回の旅のメインイベント。ジャワ島横断鉄道の旅なのだ。
4回に分けてジャカルタに向かう列車の旅で、この日は6時間あまりをかけて東ジャワの中心都市であるスラバヤに向かう。

始発駅のバニュワンギ・バルー駅は、町の中心部から北へ10キロ近く。バリ島からのフェリーが発着する港の近くに位置している。
クラシックな駅を想像していたら、意外にもなかなか近代的な駅舎であった。

バニュワンギ・バルー駅構内

ここを発車する列車は日に10本ほどで、うち3往復が、私たちの乗るスラバヤ行きのムティアラ・ティムール号。「東の真珠」という意味だ。2本が昼行で1本が夜行である。
数えていなかったが、全部で10両ほどの編成で、1等車というべきエクセクティフ(エグゼクティブ)クラスと、2等車のビスネス(ビジネス)クラスだけの高級列車だ。ちなみに3等車はエコノミーである。

編成が長いので、私たちが指定されたエクセクティフの1号車は、ホームからはみ出していた。
まだ発車時間まで間があるのをいいことに、ホームから降りて線路際を歩いて撮ったのが下の写真である。

発車を待つ「ムティアラ・ティムール号」

バニュワンギ・バルー駅を発車して町を出ると、右側の車窓には美しい山並みが目を楽しませてくれる。
窓は開かないが、車内が空いていたので、私は右に左に座席を移動して、しばらく写真を撮っていたのであった。

すると、町なかの駅に1つか2つ停まったのち、田園地帯の小さな村のはずれで列車は急停車。
しばらく停まっていたので何事かと思ったら、どうも自転車かバイクの接触事故があったらしい。どうなることかと思ったが、周囲の様子を見る限り、人命にかかわるような重大事故ではなかったようで、約15分後にゆるゆると発車した。

車窓の風景

その後、沿線はずっと田んぼが広がって、田植えの人の姿も見える。ときに小さな村や町が見えて、踏み切りを通過するときは、バイクの列や下の写真のような小学生の姿を見ることもできる。
この小学生は制服を着ているようだが、カラフルな配色が熱帯の日射しに映える。

始発駅では1両に3、4人しか乗客がいなかったが、停まるたびに乗客が増え、10時ごろから11時ごろにかけての山越え区間の前後で8割ほどの席が埋まった。

車窓の風景

弁当や飲み物の車内ワゴン販売は、10時すぎに1回目がまわってきたが、まだ腹が減っていなかったのでスルーしてしまった。
実は、これが大きな間違いだったとあとで知ることになる。

やがて、昼どきになって再び車内販売がやってきた。女性は宮崎あおいに似た、笑顔がかわいい子である。
今度は弁当のワゴンがなく、希望者から注文をとっていた。どうやら、食堂車でつくってくるらしい。
私たちもナシゴレンを注文。どんなものが来るかわくわくして待っていたのである。

昼食を前に食事の注文

ところがである。30分過ぎても40分過ぎても食事がこない。
いいかげん空腹が限界に近づいた1時間後、さきほどの男女がやってきた。
──さあ、食うぞ!
そう思ったが、彼らの手元には何もない。
ちょっと嫌な予感がした。

「すみません、売り切れです」
「ご飯がなくなってしまったんです」
下手な英語ですまなそうに言うのだが、妻は激怒。
「なんでなの!? 1時間も前に注文したでしょう!」と問い詰めるが、複雑な英語は通じないのか、相手はすまなそうな顔をして、「返金しましょうか、それとも麺にしますか?」と言うだけ。
さすがに近くのインドネシア人も憤然として、返金を求めていたっけ。

山間の小さな村

私たちは仕方がないので麺を頼んだら、15分ほどしてカップ麺に牛肉のつみれ(これはオリジナル品)をいくつか載せたものが出てきた。
しかも、お湯がぬるくて少なくてマズかった。

食い物の恨みは恐ろしいものである。妻はこの日の夕方まで機嫌が悪かった。
私はといえば、腹が減ったのは困ったが、「まあ、ここはインドネシアだし、こんなもんだろう」という感じで、がっかりはしたが怒る気にはならなかった。

スラバヤ到着
そんなハプニングもあったが、終点のスラバヤには約15分遅れの15時40分に無事に到着。結局、事故の停車分が最後まで響いたわけだが、逆にいえば遅れが広がらなかったわけで、ずいぶん運行は正確だと感じた。

ここスラバヤで1泊。今回の旅で初めての大都会である。ちょっとドキドキ。

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コメント

ナシゴレンはいわゆる「チャーハン」のようなもので、炒めたご飯におかずがついてきます。
チャーハンといっても色は白いまま味がついているので、駅弁の見た目は日本の「幕の内弁当」のよう。
そして、端っこのほうに幕の内弁当のように鶏肉やら野菜やらのおかずがついていたと思います。

あとで考えれば、ビュッフェ車でつくっていたので、そこまで行って注文して待っていればよかった。

お買いにならなかったワゴン販売の弁当はどんなものだったのでしょう?

私の最近の駅弁体験は台湾が主です。このところヴァリエーションが増えてきているとは言え、駅売りの台鉄弁当には食傷気味です。

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