富山地方鉄道 西魚津駅
多忙やら暑さやら気分の問題やらで、しばらくごぶさたしてしまいました。
リハビリを兼ねて、今春の北陸の旅で印象に残った、ある駅のご紹介を……。
小松での仕事が終わってそのまま帰宅するのもつまらないので、当夜は自腹で宿泊。
週末ということもあって金沢のホテルはどこも満員だったが、なんとか富山駅近くのホテルに宿をとることができた。
そして、翌朝は完成なった富山駅付近をぶらぶら歩いたあとで、富山地方鉄道の西魚津駅を訪ねることにしたのである。
ここは、以前から降りてみたいと思っていた駅だった。
北陸本線(現・あいの風とやま鉄道)で富山に向かうと、魚津付近から海側に富山地方鉄道の単線の線路が並走する。
そして魚津駅を過ぎると、目の前の田んぼの向こうに小さな木造の駅舎が見え、続いて2面の相対式ホームが目に入ったかと思うと、すっーと線路がカーブして北陸本線の下をくぐっていくのである。
その様子が、まるで鉄道模型を見ているようで好ましかった。
今回は、魚津駅で下車して、隣接する富山地方鉄道の新魚津駅へ乗り換えると、まもなくやってきたのが西魚津止まりの電車だった。
「はて、あんな小さな駅を終着駅にする列車があるのか?」
しかも、ターミナルの富山側ではなく、西魚津と宇奈月温泉を走る各駅停車である。
案の定、新魚津駅で車内はガラガラ。2つ先の西魚津で降りたのは私を含めて3人であった。
ダイヤを見ると、西魚津折り返しの電車は、急行通過駅の利用客救済の意味もあるようだ。
私が乗ってきた旧・京阪電鉄の電車は、そのまま富山方面に向かって発車すると、ホームから200m離れたあたりで折り返して、反対側のホームに入ってきた。それが上の写真である。
西魚津駅の雰囲気は期待通りのものだった。
木造のホーム待合室、構内踏み切り、昔の観光案内図などなど。
すでに無人駅になっていたけれど、かつてはそこそこ賑わっていただろう駅舎も魅力的だった。
そしてなによりも、大きな木が1本立っている駅前の雰囲気も、まるで昭和30年代の地方私鉄風景を再現したジオラマのようだった。
小雨模様の天気も、むしろ雰囲気にぴったりだったように思える。
もちろん、駅前に食堂やコンビニはおろか、商店の1軒もない。昼どきだったが、しかたなく自動販売機の飲料で空腹をまぎらせるしかなかった。
ひと気のない駅で40分ほど過ごしたのち、やってきた富山行きは、旧・西武鉄道の特急レッドアローだった。
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