那覇:改修迫る農連市場
てびちそばで腹ごしらえをしたところで、市場つながりで、栄町市場から農連市場へぶらぶら。
途中で焼き物の町である壺屋を通ったが、焼き物をたんまり買い込む危険があるので、今回はあまりショーウィンドウは覗かずにひたひたと通りすぎた。
農連市場については、ずっと前に書いたことがあるのだが、牧志の第一公設市場が観光客用であるとしたら、こちらは那覇市民の台所という感じ。
市場の中央をガーブ川が流れ……というよりもガーブ川の両岸に市場の建物を建てたというほうがいいかもしれない。
どぶ川のような流れの上を、危ない木の橋が渡してあるところなど、まさに東南アジアの市場にいるような錯覚さえ覚える。
いかにも入りづらそうな入口だが、素人でも観光客でも買い物ができる。
この市場は相対(あいたい)取引──つまり、当事者が値段の交渉をするという方式が残されている。
といっても、ここでものを買ったことがなくて、ただぶらぶら歩くだけなので、偉そうなウンチクを垂れる資格はない。
昼過ぎでも賑わっている牧志とは違って、農連市場は朝早くに賑わっているとのこと。
那覇に泊まって早起きして訪れればよいのだが、生来の不精が災いして、そうした場面も見たことがないのが残念である。
それでも、昼過ぎまで店を開いているところもあって、今回もいい雰囲気を味わうことができた。
それにしても、ただでさえ古びた建物なので、訪れるたびにあちこちにガタか目立つようになった。
いつ崩れ落ちるのではないかとひやひやしているのだが、それは地元の人もそう思っているようだった。震度4くらいの地震が来たら危ういかもしれない。
市場の周囲の建物も老朽化が目立つ。
いつまでこんな風景が見られるのかなと思いつつ、今回もこの市場を目にすることができて那覇に来た実感にひたることができた。
ところがである。なんと、付近の再開発にともなって、この味わい深い市場が今年度じゅうに取り壊されてしまうとのこと。東京に戻ってきてから知った。
そうと知っていたら、もっと端から端まで見て撮っていたものを……。
そして、姿を変えるのはここだけではなかった。
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