« 2012年11月 | トップページ | 2013年3月 »

2013年1月の5件の記事

2013-01-19

雪残る雑司が谷界隈(3) 雑二ストアー

雑司が谷を散歩するときに、いつも気になるのが「雑二ストアー」である。
「ぞうにストアー」と読む。たぶん。
ちなみに、「ストア」ではない。看板を見るとわかるように、「ストアー」である。
雑司が谷二丁目にある小さな小さなアーケード街だ。

北側は一応弦巻通りに面しているのだが、南側はなんの変哲もない……というよりも、こんな路地になぜ? という場所が入口になっている。

雑二ストアー入口

十数年前、雑司が谷に引っ越してきたばかりのときに、この入口を見て深く心に残った。
この写真では、隣の家がなにやら真っ青だが、当時は板壁の家が建ち並ぶ路地に、忽然と現れた異質な商店街……というよりトンネルだった。
そして、その「トンネル」のなかには、何軒もの店がひしめきあっていたのである。

雑二ストアー

これは、ぜひカメラを持って写しに来なくては! と思っていたのだが、まもなくここが火事になったというニュースが入ってきた。
数日後に訪れたときには周囲がシートで覆われ、まだ焦げ臭さが残っており、もう再建されることはないだろうなと思った。

雑二ストアー

その後、私自身は駒込に引っ越して、雑司が谷を訪れる機会もほとんどなくなり、雑二ストアーのことはすっかり忘れていた。

たまたま、2、3年後に付近をぶらぶらと歩いていたところ、なんと昔の入口のままに、「雑二ストアー」と書かれた看板がかかっているではないか。

雑二ストアー入口

雑二ストアーは復活していたのである。
だが、営業している店はもう数えるほどで、かつての賑わいにはくらべようもなかった。

そして、今年の正月。雑二ストアーは健在であった。
営業していたのは、中央にある八百屋など3軒ほど。
なんとも魅力的な「小沢靴店」という看板もあった(3枚目の写真)が、もう店を閉めたようである。

(おわり)

2013-01-18

雪残る雑司が谷界隈(2) 路地裏歩き

弦巻通りから路地裏に踏み込む。
日が当たらないためか溶けずに残っている雪が、靴の裏でシャリシャリいうことに快感を覚えつつ、すべらないようにへっぴり腰で歩を進める。

雑司が谷の路地裏

この写真は、前の記事の3枚目にある「肉の大久保」を入ってすぐのところ。
手前にあるのが「肉の大久保」が入っている建物。その向こうに見えるのが、40年ほど前には都内のどこにでもあったようなアパートである。比較的大きな木造モルタル2階建てだ。

雑司が谷の路地裏

そして、2軒の建物の間に、こんな空間が。
まるで、大きな魚に飲み込まれようとしている小魚のように見える。右からも別の大魚が迫ってきて絶体絶命。木造の正体を現して、必死に逃げようとしているのか。「クレジットカードで即現金化」という怪しい広告が、危機感をいや増しにしている。

雑司が谷の路地裏

さらに路地裏を進むと、ところどころに板壁の家が現れる。
左のお宅は、きちんと手が行き届いた板壁の平屋。
なぜか、ここの前だけ道幅が広くなっていた。


正直なところ、こうした生活感あふれる路地裏は、歩くだけでも気が引けるのに、さらに写真などを撮るのは罪悪感さえ覚える。
……といいつつ、図々しく十数枚の写真を撮って、何事もなかったように表通りに戻ってきた私である。

雑司が谷の路地裏

さて、弦巻通りと交差するあたりに、昔ながらの食料品店、乾物屋、八百屋が軒を連ねる一角がある。
この店々が健在なのを見て、ちょっと安心したのであった。
何も買うわけではないのに、安心したり心配したりするのは身勝手というものだが。

(つづく)

2013-01-16

雪残る雑司が谷界隈(1) 弦巻通り

以前は、雪が降ったというと、カメラを手に持ってそそくさと家を飛び出したものだったが、最近は寒さに勝てずに家に籠もったきりなることが多い。
おとといの大雪のときもそうだった。
だが、きょうは飯田橋で打ち合わせをすることになっていたため、ついでに写真でも撮る機会があるかなと、バッグにカメラをしのばせて出かけたのであった。

雑司ケ谷・弦巻通り

で、どこに行ったかというと、雑司ケ谷(ぞうしがや)である。十数年ほど前に、一時的に住んでいた町で、今でも愛着がある。山手線の内側にあって、幸いにも戦災で焼け残り、昔の面影をよく残している地域だ。

ちなみに、町名と地下鉄の駅名は雑司”が”谷だが、都電の電停名は昔のまま雑司”ヶ”谷となっている。

とくに気に入っているのが、不忍通り、目白通り、都電、雑司が谷霊園にはさまれた雑司ヶ谷一丁目から二丁目にかけてである。

雑司ケ谷・弦巻通り

まずは、その中心を東西に貫く弦巻(つるまき)通りをぶらぶら。
かつての弦巻川を暗渠にした道とのことで、そのくねり具合が絶妙である。
雑司ヶ谷に住んでいたころは、この商店街で買い物をしたこともあったが、今ではすっかり商店の数も少なくなってしまった。

雑司ケ谷・弦巻通り

この写真の店「肉の大久保」は、路地が鋭角に切れ込んでいるところが目を引く。
路地の両側にある建物も、かなりの年代ものだろう。

それにしても、斜陽とはよく言ったもので、夕暮の光がよく似合う。
そして、降ったばかりの新雪ではなくて、少し薄汚れた雪が電柱にへばりついているように見えるのも、また似合う。

雑司ケ谷・弦巻通り

あっという間に商店街を抜け、そのまま進めば都電の線路に出るのだが、それではおもしろくない。
シャーベットのようになった雪を踏み分けて、ひそやかな路地に入っていくことにした。

(つづく)

2013-01-06

横浜・たそがれ 山下公園経由で元町の喫茶店「無」へ

行列や人込みが苦手な私にとって、有名寺社への初詣は縁がないのだが、どこにも出かけずに寝正月を決め込んでいると、どうも家人の機嫌が悪くなる。
さすがに、結婚して十何年にもなるとそのくらいは学習するので、今年は3日に連れ立って横浜に行くことにした。

当初は鎌倉に行くつもりだったのだが、例によってもたもたしているうちに午後になってしまって断念。横浜駅に着いたときには、すでに日が傾いていた。

横浜シーバス

それでも、せっかくだからと、横浜駅の「きた東口」を出て、水上バスでまず赤煉瓦倉庫へ。
以前から気にはなっていたが、初乗船である。駅前~赤煉瓦倉庫が580円というのは安くないが、何事も経験である。
船の窓から見る港の景色は広々として爽快であった。
上の写真はiPod touchで撮ったもので、写りがいまいちなのはしかたがない。
でも、窓の桟に置かれたお獅子がお茶目。

横浜港

赤煉瓦倉庫に着いたころには、もう日没間近。適当に店を見たのち、山下公園から元町へ向かうことにした。
山下公園に向かう高架の道は、かつての貨物線である。
改装なった大桟橋を見て、「今から30年前に、ここからソ連のナホトカに向けて出航したんだよ」と、家人に向かってお決まりの昔話をはじめる私。
ずっと工事中だった「象の鼻」もすっかりきれいになっている。

振り返ると、ひんやりと乾燥した空気のなかで、みなとみらい地区の光景が鮮やかに目に映った。
これは、iPod touchで撮るのはもったいないと、かばんからごそごそとLumix GF1を取り出す。
レンズは評判の単焦点20mm(35mmフィルム換算で40mm)。極薄のいわゆるパンケーキである。

横浜港

普段はあまり気づかないのだが、こうして特殊な状況で写真を撮ると、やはりズームレンズとは違いが出てくるなあ。
前にも書いたことがあるが、夜景の写真はあまり公開しないことにしている。誰が撮っても同じになるし、そこそこきれいになるからね。それでいて、ただきれいなだけということになりがちなので……。
とまあ、言い訳しつつも、思った以上にきれいに写ったので、お屠蘇気分であえて公開する私である。

元町の「無」

山下公園を抜け、中華街をぶらぶらと通過。元町で、バーゲンのコート(それでもなかなかのお値段)を購入し、そのまま行きつけ(といっても3カ月に1回程度だが)の喫茶店「無」に。
マスターと新年をことほいだのち、おいしいコーヒーとチーズをいただいたのであった。

2013-01-01

明けましておめでとうございます

明けましておめでとうございます。
昨年は多忙でなかなか更新がままなりませんでしたが、今年はこまめに更新をしていこうと思っています。よろしくお願いいたします。

Morgex

写真は、2012年6月、イタリア北西端のヴァッレ・ダオスタ州(アオスタ谷州)、アオスタ(Aosta)-プレ・サン・ディディエ(Prè Saint Didier)線のモルジェ(Morgex)駅で撮影したものです。

緯度・軽度はこちら。
45.757276,7.033586
この数字をコピーして、Googleマップに入力すると場所が表示されます。

« 2012年11月 | トップページ | 2013年3月 »

フォト
サイト内検索
ココログ最強検索 by 暴想

広告