見沼田んぼから大和田町へ
先週の晴れた日、仕事のついでに大宮から出る東武野田線に乗って大宮公園駅へ。
そこから一駅、大和田まで歩いた。
このあたりは見沼の北西部にあたり、「見沼田んぼ」という呼び名がぴったりの田園地帯である。
まずは、見沼代用水を渡る野田線の写真をパチリ。
野田線には、今流行りのアルミやステンレス製の銀色ボディーなんて1両もない。
全車両が8000系という質実剛健な鋼製ボディー車の天国である。
線路近くのくねくね道を歩いていたら、何やら鳥居が見えてきた。
なかに入ると、木々の間に、小さなしかし由緒ありそうな祠が立っていた。
さらに東に歩いていくと、徐々に家が密集してきて県道に出る。
それまでの牧歌的な風景から、突如、現実に戻されたような印象である。
ところが、それも一瞬のこと。県道を渡り、さいたま市大宮区寿能町から見沼区大和田町に入ると、また興味深い光景が現れた。
今どきの集合住宅や戸建て住宅にまじって、こうした由緒ありげな神社や立派な古い門がそこかしこに見られる。
これは、立派な門だ。
文化財にでも指定されているかと思ったが、そうでもないらしい。
ぶらぶら歩いているだけで、ここが江戸時代から開けた場所だったということがよくわかる。
そして、こんな大木に守られた小さな神社も。
写真右下には、「チカン 空き巣に注意!」という看板があるが、それもまた趣深い。
そういえば、さいたま市発足のときに、見沼区という名称について話題になったことがあった。
不動産屋などは、「沼」という漢字をひどく嫌うのだそうだ。
一部の住民も、「沼」という地名では土地や住宅の資産価値が下がるので反対していたという。
実際の見沼とはちょっとずれているのが難点だが、それでも後世にこの地名が残ったことは、悪くはないのではないか。
Wikipediaの「見沼区」の項には、そのことに触れることなく、区名採択に対して批判的な見解が書かれていたが、ちょっと一方的ではないかと思う。
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