グロッセートの山盛り海の幸フライ
妻と義母を連れてのツアコンは、ヴェネツィアのほか、ミラノ、ベルガモ、ヴェローナに及んだ。
そんな2人をミラノ中央駅横から空港行きバスに乗せて、再び一人旅に戻ったのは3月1日のことだった。
その後、マッサ・マリッティマ、グロッセート、タルクイニア に立ち寄ってローマにたどりついたのは、3月4日のこと。
この3つの町があるトスカーナ州南西部からラツィオ州北西部は、初訪問だったこともあって、短いながらもなかなか興味深い旅であった。
町のたたずまいについては、すでに書いたとおりだが、たまたま入ったトラットリーアもすべて当たりという喜ばしい体験であった。
グロッセート滞在中は大雨に悩まされたのだが、それでもウマくて安い夕食を求めて、傘を持って小さな旧市街を巡る。
すると、あるトラットリーアの入口で、40代くらいの女性がタバコを吸っているのが目に入った。
イタリアでは公共の建造物内で喫煙できなくなったので、こうやって食事の合間に外でタバコを吸う愛煙家の姿をよく見かける。
なかなかよさそうな雰囲気の店だったので、「こんなところにいられちゃあ、入りにくいなあ」と逡巡する私。
それでも、入口にあるメニューを覗き込んでみると、その女性が一言。
「この店はおいしいわよ」
私と彼女の目が合い、私はニヤッとして「ホント?」と言いながら店のドアを開けた。
店のなかは明るく清潔感にあふれた感じ。
おもしろいのは、トップの写真にあるように、店の片隅で店員(たぶん息子兄弟ではないかと思うが)がパスタを打っているのが見えるところだ。
オープンキッチンというわけではないが、ちょっと日本的である。
イタリアには珍しいのではないか。
トップの写真とは別に、2人にポーズをとってもらった写真も撮った
そして、店内を見渡すと、2枚目の写真でもわかるように、大型液晶モニターが!
でも、そこに写っているのはテレビ番組ではなく、この店と町の紹介ビデオだった。
注文したのは上の写真のメニューである。
目の前でパスタを打っていたのに、前菜とメインだけにしてしまったのは、ちょっと後悔するところ。
それにしても、海の幸のフリットが山盛り!
おかげでビールとワインが進んだ。
例の愛煙家の女性だが、友人の女性と二人で来ていたようだ。
もちろん、彼女が帰っていくときには、
「とっても美味しい。推薦してくれてありがとう!」
とお礼のことばを述べたのは言うまでもない。
Il Melogranaという店であった。 場所はドゥオーモ近くのVia Carlo Goldoni, 15。まあ、小さい旧市街だから、どこも「ドゥオーモ近く」になるのだが…… 。
けっして高級じゃないが、雰囲気がよくて居心地のいい店である。
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もちろん、一人ですよ~。
この店はピッツァもあるのでご安心を。
そういえば巨大なパイプは、ピッツァの釜の排気管なんでしょうかね。
ナンバーが振ってあるパネルは、私もビックリしました。
テーブル番号なんですが、日本みたいに「3卓さん前菜の盛り合わせ」なんて言っているのかな。お勘定を間違えるリスクは減りそうです。
投稿: 駄菓子 | 2011-07-04 16:54
このお店は是非とも行ってみたいです。
テレビは基本中の基本ですが、微妙なオープンキッチン、巨大な天井のパイプ(2枚目の写真)、ナンバーが振ってあるカブかトマトかを象ったような壁の小さなパネル(1,2,5枚目の写真)、得体の知れない絵皿(5枚目の写真右上)等々・・・いいですねぇ。
ただ、私が行くとしたら、前菜一皿で十分かも知れません。
駄菓子さんが密かに、2人で行かれたのであれば別ですが。
投稿: ike | 2011-07-03 23:57