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2011-04-18

ミラノ中央駅の特等席

イタリアのターミナル駅で印象的なところはと聞かれて、ローマ・テルミニ駅とミラノ中央駅を挙げる人は多いだろう。
もちろん、ナポリ中央駅、ジェノバ・ブリーニョレ駅など、名高い駅はいくつもあるけれど、この2つはやっぱり別格である。

ミラノ中央駅は、空港からのバスも発着するので、北部を巡るときはいつも利用しているのだが、ずっと工事中だったこともあって、腰を据えて眺めてみたことがなかった。

ミラノ中央駅正面

そこで、今回は改めてじっくりと見てみようと思ったわけである。
上の写真が駅の正面。
ちなみに、右の男性はわざと入れたんだよ。
だって、この人が入っていなければ、平凡な写真になってしまうでしょ。

ミラノ中央駅正面入口

そして、これが玄関を入ったところの入口。
重々しいこと限りない。

でも、改装とともに壁の汚れが落とされ、照明も明るくなった(たぶん)なので、ずいぶんイメージが変わった。

以前にくらべて売店も増えて、列車待ちの時間が少しは退屈でなくなった。

そして、欧米の鉄道では当たり前なのだが、ホームには自由に出入りできる。
改札がないのだ。

10年ほど前に行ったときは、警備のためか、ホームに出るあたりに係員が立っていて、切符を持っているかどうかチェックをしていたが、それもなくなったようだ。

ミラノ中央駅

そして今回見つけた鉄道ファンのための絶好のアングルがこの写真。
ホームを見渡せる2階の部分にバール(喫茶店)ができて、ゆったりと座ってコーヒーや軽食をとりながら、列車を眺めることができるのだ!
まさに、鉄道ファンのための特等席である。

ミラノ中央駅

もっとも、この国にはそれほど鉄道好きは多くないようで、カメラを持って撮りまくっている人はほとんど見ない。
このときは、私の前に1人だけ、旅行者らしき男性が撮っているのを見ただけだった。
それにしても、改装によって自然光が以前よりもうまく取り入れられ、ドーム構造の駅はいっそう見栄えがするようになった。

ミラノ中央駅


バールはこんな感じ。
町のバールにくらべて割高なのは仕方がないが、この眺望を考えればけっして高くない。
仕切りは透明なアクリルの板なので、すっきりと駅が一望できる。
しかも、この仕切りは1メートル50センチくらいの高さなので、カメラをそのうえから出して撮ることができる。

ただ、前にも書いたことがあるが、イタリアでは勝手に列車や駅の写真を撮ってはいけないという法律がある。
にもかかわらず、なぜか鉄道の雑誌も何誌か発行されているので、法律は有名無実である。たぶん。

1985年のミラノ中央駅

そして、最後の写真は今から25年前、1985年のミラノ中央駅。上の写真とは反対向きに、ホームから出入口方向を撮ったものだ。

ミラノ中央駅を舞台にした映画といえば思い出すのが、ヴィットリオ・デ・シーカの「ひまわり」。マルチェッロ・マストロヤンニとソフィア・ローレンの別れの場面に二度登場する。
最初はマルチェッロ・マストロヤンニの出征、もう一回は最後の別離の場面である。
ああ、思い出したら、目の裏が湿っぽくなってきた。


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コメント

コメントして日数が経過してしまいました。すみません。
最近血圧が高く、帰宅して食事をするとすぐに寝てしまうここ1週間でした。

さて、イタリアですが、もう15年ほど遠ざかっています。
近年では、行き先が嫁さんの故郷のセブ(フィリピン)ばかりで、なかなか欧州まで足を伸ばせません。欧州、ニュージーランド、中国、香港、タイ、フィジーなどあちこち行きましたが、この人だと思える女性にめぐり合えたのがセブなのです。今からどこか出かけて巡り会ってしまうのも厄介ですから(笑)

ただ唯一、フィレンツェのバールの店主ロベルトには会いたいなと思っています。住宅街にあるそのバールは、たぶん今でもイタリア語オンリーだと思います。会話本片手に注文していましたが、3日目の朝、何も見ずに注文できた時は、他の客が褒めてくれました。待ちの皆がイタリア語の先生でした。

ひろぽんさん、はじめまして。コメントありがとうございます。

「ひまわり」をたまにテレビで見ると、オープニングでウクライナのひまわり畑が映しだされて、ヘンリー・マンシーニ(イタリア系だから、先祖の姓はマンチーニですね)のもの悲しい音楽が流れると、もうそれだけで涙腺がゆるんでしまいます。

1985年のミラノ中央駅の写真を改めて見ると、隔世の感がありますね。
最近はイタリアにいらっしゃっていないんでしょうか?
あのイタリアでさえ、グローバリズムの波には逆らえないようで、ずいぶん変わってきました。
このところ多忙でブログの更新をサボっていますが、ひまを見つけて更新しますので、末永くおつきあいくださいませ。

オリベッティ、で検索かけていたら、こちらに行き着きました。
「ひまわり」何度観ても涙無しでは観られませんね。
第二次世界大戦がまさしく世界大戦で、多くの人を不幸にした戦いであったのだと、
この映画を通じて痛烈に感じました。

イタリアは1990年代半ばから毎年夏に訪れました。
南北イタリア周遊を2回の旅で終えた後、西欧州の旅に出ました。
ローマが常に基点でした。

一度だけミラノマルペンサ空港入りだったときに、
ホテルにチェックインしてから、夕暮れ時の街を歩き、わざわざミラノ駅の
広告を見に行ったものです。
当然、オリベッティの広告はありませんでした。

また、寄らせていただきます。

gatticelli さん、まだまだ旅は続きそうですね。
アブルッツォの人って、旅行者に対してとっても優しい印象がありました。
行きたくなるなあ。
ぜひまた、現地のあちこちの町から書き込んでくださいね。
タルクイニアも、まだ書き足りないことがあるので、お楽しみに。

駄菓子さん、こんにちは。
パチェントロを後にする時、広場にいたおじさん・おばちゃんたちが“チャオ…アリヴェデルチ!”と見送ってくれた笑顔が脳裏に刻まれています。遊んでくれた犬や猫たちの一途な眼差しも。
スカンノからスルモーナに移動する途中にも、たしか小高い土地に築かれた小さな集落がありました。バスでアブルッツォの村巡りも楽しそうですね。初心者なのでまだまだ開拓しなければ…。短い滞在でしたが、スルモーナは思った以上に活気のある街でした。
私は駄菓子さんの記事で拝見したタルクイニアの古い街並みに興味津々!

gatticelliさん、パチェントロですか!
うらやましい~~!! 行きたい!
アブルッツォも知れば知るほど、いい町がたくさんありますよね。
スルモーナから周辺の町へのバスはたくさんでていましたか?

駄菓子さん、こんばんは。
思いがけずお仕事の邪魔をしてしまいましたね(汗)。お許し下さい。映画を観ていると、不思議なことに、内容とは関わりのない細部が記憶に残っていたりするものです。
それはさておき…。今日はスルモーナから日帰りで、待望のパチェントロを訪ねて来ました。路地裏マニアにはわくわくする狭い小径や細い階段、沢山のアーチ…それから犬猫も!(寒さ厳しいスカンノでは、猫との出会いは僅か3匹…涙)お天気にも恵まれ、でもそれ以上に、土地の人達のやわらかい笑顔が心に残りました。これだからイタリアのちいさな街巡りはやめられないのでしょう。

すずめさん、こんばんは。

>でも、ひとりで泣く女は幸せになれないんですよねぇ。効果的に涙見せられないと(笑)

なるほどねえ。味わい深いお言葉ありがとうございます……。
バターとオリーブオイルの喧嘩ですか。もう記憶にないけど、どう考えてもソフィア・ローレンのほうがオリーブオイル派でしょうね。
私は、とんでもない数の卵を使ったスクランブルエッグが印象に残っています。

gatticelliさん、ミラノ中央駅は改装によってずいぶん垢抜けた感じになりました。
「ひまわり」のラストシーンはYouTubeにアップされていたので、仕事の締め切りだというのに見入ってしまいました。確かに、「Olivetti」という看板がデカデカと出ていました。

初めてヨーロッパで列車に乗ったのが、ここミラノ中央駅からフィレンツェまでだったんです……。
駅舎のゴージャスっぷりにじわわーんと感動、ドーム構造の駅に映画で見たヨーロッパの駅だぁと感動、ああ懐かしいです。

『ひまわり』のソフィア・ローレンはひとりで泣くんですよね。でも、ひとりで泣く女は幸せになれないんですよねぇ。効果的に涙見せられないと(笑)
ところで、『ひまわり』の中でバターかオリーブオイルかで喧嘩してませんでしたっけ。あれって関東と関西で味付けで揉めるのと同じみたいですよね。

たしかに…。ミラノ中央駅と言えば「ひまわり」しか、頭に浮かんで来ませんね。とりわけラスト、ソフィア・ローレンの気丈な哀しみには鼻がツーンと…。(うろおぼえですが)その時映っていたオリヴェッティの時計を、その後現地でまじまじ眺めたものでした。
最近は専ら中部〜南イタリア寄りで、北を訪ねる機会もなくなりました。こうして画像を見せていただくと、懐かしい人の近況にふれたかのように嬉しくなります。

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