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2011-03-03

モーデナに詣でなくてはいけなかったわけ

アレッツォからフィレンツェを通過してモーデナ(Modena)へ。
最近、この路線は高速新線経由のフレッチャ・ロッサばかりで、ローマ~フィレンツェ~ボローニャ~ミラノしか停まらないのがほとんどになってしまった。
だから、今回の私のような利用者は不便きわまりない。いわば、「のぞみ」ばかりが増えた状況で「こだま」を利用するしかないのである。

モーデナの中心部

モーデナも2回目。しつこいようだが、いまから四半世紀前の冬に訪れたきりである。
そのときの印象は霧とトロリーバス。
フィレンツェから列車でモーデナに到着すると、あたり一面霧がたちこめていた。
そして、市内の交通機関はほとんどがトロリーバスだったのだ。

モーデナの中心部

ともかく、前回のモーデナは右も左もわからないうちに短時間の滞在が終わってしまったため、今度こそはきちんと見ようと思って、モーデナに詣でなければいけないと思ったわけだ。

ピアッツァ・グランデ

で、今回の印象といえば、地味な感じであるものの味わい深い町だということである。
とった宿は旧市街の中心部。その近くにあるドゥオーモ(カッテドラーレ)とその前にあるピアッツァ・グランデは、じつに計算しつくしてつくられたという印象だった。
……と偉そうに言いたいのだが、なんとドゥオーモの広場側の部分と塔が修復中!
修復が終わってから、また詣でなくてならないかと、がっくりきた私であった。

雑誌・新聞売り場「キオスコ」

そして、やっぱりカメラが向くのは、トロリーバス。車両はすっかり新しくなったが健在だった。最近のエコブームで再認識されているのだろう。
そうそう、美術好きならばGalleria Estense(エステ家の美術館)は必見なのだろうが、残念ながら夕方までにミラノに到着しなければならないので、次回にとっておくことにした。
いつかまた来ることがあるのだろうか……。

モーデナのトラットリーア

そして、昼飯はホテルのすぐそばのトラットリーア。
昼間からワインを500cc飲んで気持ちよくなった私であった。
ブログのリンク先のikeさんが言うとおり、店内に置かれたテレビが正統派のトラットリーアであることを示している。

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イタリアの旅 北から南まで」カテゴリの記事

コメント

すずめさん、5日の昼すぎに帰国します。
ずいぶん仕事がたまってきているので、それを考えると気が重くなりますが……。
業務連絡ですが、今回は意識して縦画の写真もとってあります(笑)

paceさん、あ、テレビが写っていませんでしたね。
この写真の左上あたりに液晶のテレビがありました。左上にちらりと写り込んでいるのはその留め金かも。
しかも、広くないフロアに2台が対角線に置かれ、誰もが見られるというのがサービス満点でした。
その映画は知らなかったので、今度探してみます。名字の話は本当なんでしょうか。
人から聞いた話ですが、歴史的に見てイタリア人のなかには、ほかの欧州人にくらべて、かなりヘブライ人・ユダヤ人の血がまじっているようです。このあたりを研究テーマにしてる人はいませんかね。

ikeさん、価格もお手頃で味も結構でございました。
私が入った12時半ごろには先客が一人だけだったのですが、その後続々と人が集まってきて、1時過ぎには1階席がほぼ満員になってしまいました。
なんと狭いながらも2階席があるんです。

サトウさん、こんにちは
まだイタリアにいます!
インターネット接続が有料のホテルが多くて散財なんですが、仕事の関係上メールチェックもしなくちゃならないし、ついでにブログもアップしています。
そうそう、市内にはいかにも良質そうなバルサミコ酢を売る専門店がありましたよ。

そろそろ帰国も近いのではないでしょうか……。

アレッツォのグランデ広場って結構傾斜がきついですよね。
映画のシーンでは自転車全力疾走だったじゃないですか。
こりゃあスピード出ちゃうよなあって思いました。

回廊のバール、不味かったですかね?
私はトマトとモッツアレラと生ハムのパニーニ食べたんですが
パンにピスタチオが焼き込んであってビスケットみたいにサクサクして美味しかったんですが……。
あのサクサク感はあまり出会ったことのない味だったので印象的でした。
違う店?? 
一緒に白ワインも飲んだはずですが、これに関しては記憶がないので多分可もなく不可もなくな味だったんでしょう。

その正統派のトラットリーアの店内に置かれたテレビは写真のどこに写っているのでしょうか?まさか、上の真ん中の小さな四角ではないですよね?(^_^;)

ところで、モーデナにもゲットーはあったのでしょうか?ずいぶん古い映画ですが、アルベルト・ソルディ主演の”Tutti a casa”の中で、若い女性が検問所のような所でドイツ兵に名字を尋ねられ、「Modena」と答えたことでユダヤ人であることを知られてしまうシーンがありました。なぜだか分らなかったので、後日イタリア人に聞いてみた所、(本当かどうか分かりませんが)当時イタリアではユダヤ人には名字がなかった(?)ので、住んでいる街の名前を名字の代わりにすることが一般的だった。だからユダヤ人とばれてしまったのだ、との説明でした。その辺の事、正しく知りたいものです。
駄菓子さん、この映画お勧めです。

モデナには、いつの日にかF1見物に行ってみたいものです。
このトラットリア、なるほど、お手頃価格な雰囲気です。パンがおいしそうに写ってますね。

あ、昼休みも終わり・・・、もう出なくては。

こんにちは。現地からアップされているのですね。
お昼時に500mlのワイン。旅の空の下でないとなかなかできないですね。
ちなみにモーデナというのは、フェラーリのお膝元で、バルサミコで有名なモーデナのことですか?

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著書

  • 社会人に絶対必要な語彙力が身につく本[ペンネーム](だいわ文庫)
  • 『ようこそシベリア鉄道へ』(天夢人)
  • 『定点写真でめぐる東京と日本の町並み』(青春出版社)
  • 『日本懐かし駅舎大全』(辰巳出版)
  • 『鉄道黄金時代 1970s──ディスカバージャパン・メモリーズ』(日経BP社)
  • 『国鉄風景の30年―写真で比べる昭和と今』(技報堂出版)
  • 『全国フシギ乗り物ツアー』(山海堂)
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