« ウランバートル駅 1985年 | トップページ | やっと思いがかなったアンギアーリ訪問 »

2011-02-23

アレッツォの素敵なトラットリーア

1年半ぶりのイタリアである。今回はミラノに住む妻の知人の結婚式にかこつけてやってきた。
きのうは、成田からローマまで12時間半に加えて、ローマ空港から今いるアレッツォまでさらに3時間近い長旅であった。
なぜミラノで結婚式があるのにローマに着いたのかとか、なぜ妻の知り合いの結婚式なのに一人でやってきたかという話はさておいて、アレッツォ(Arezzo)は、フィレンツェの南に位置する由緒ある町である。県都ではあるが、こじんまりとして落ち着いている。四半世紀前に訪れたことがあるが、ほとんど記憶に残っていないところで再訪となった。

素敵なトラットリーア

夜7時過ぎにホテルに到着。晩飯を軽く済ます予定で、ぶらぶらと旧市街の散歩をはじめた。
8時半にもなると静まりかえってしまう町のなか、どの店も帯に短したすきに長しという感じで、適度に落ち着けて適度に安そうな飲食店がない。

あきらめかけたところで、ふと通りかかったのが、この店だった。
先客は一組だけだったが、店先の値段表を見て、地元産のハムを主体にした特製の前菜10ユーロが気になった。

特製の前菜

というわけで、500mlの赤ワインとともに注文したのがこの品。
肝心の皿のほうがボケてしまったが絶品であった。
各種のハムもさることながら、カルチョーフィ(アーテーチョーク)と挽き肉を柔らかく和えた(?)つまみ(?)は、これまで食べたことのないもの。

「この町の料理なの?」と尋ねると、「いや、この店のオリジナルです」と答える。
おそらく、この家の息子なんだろう、若い男性の上品な立ち居振る舞いも印象的だった。
でも、このあとにピッツァまで注文したのは食い過ぎだったかと多少反省している。
アレッツォのIl Chioschetto(イル・キオスケット)というトラットリーアである。

« ウランバートル駅 1985年 | トップページ | やっと思いがかなったアンギアーリ訪問 »

イタリアの旅 北から南まで」カテゴリの記事

コメント

アマレットさん、こんにちは
ようやく今日で妻と義母のツアコンから解放されて、ブログが更新できそうです。
最近は高速新線が充実したのはいいけれど、フィレンツェ~ローマノンストップの列車ばかりになってしまいましたね。
アレッツォ、キウジ、オルヴィエートあたりに行くには、逆にかなり不便になってしまいました。

その回廊にあったバール、確かに覚えています。
ちょっと一休みしようかと思ったけれど、雰囲気がイマイチだったのでやめました(笑)

hyblaさん、こんにちは
アレッツォが目的地というのは、一般的な人からするとかなりマニアックですね。でも、本当に落ち着いたいい町でした。
>この流れで行くと、次の町はモデナでしょうか?
げ! なんとお見通しとは……畏れ入りました!
でも、目的は食べ物じゃなくて、いろいろな条件のもとに選んだのがモデナだったんです。

アレッツォは、有名な骨董市を見に行ったことがあります。
それと別に、ボローニャからフィレンツェに日帰り観光に行こうとしたら間違えてSMN駅に止まらないアレッツォ行きに乗ってしまい、仕方なしにアレッツォ観光に予定変更したことも。その時は中途半端な時間に行ったため、観光地と違ってレストランが空いてなくて、グランデ広場(例の「ライフ・イズ・ビューティフル」で自転車で走ってた広場ね)に面した素敵な回廊にあるバールでランチに。このバールが、衝撃的に不味くてねえ。明らかにレンジでチンしたレトルトパスタに、気の抜けたワイン。なめただけでヤバい卓上オリーブオイル。多くは期待しないバールの食事のなかでも記憶に残る不味さでございました。いやーご用心。
アレッツォの名誉のために記すと、空腹にぶーぶー言いながら(全員ほとんど残した)駅まで向かった大通り(Corso Italia)に、そこだけ町の人が群がったジェラート屋が!そういう店は外れなし。まさに口直し、濃厚なおいしいジェラートをむさぼり食べ、一同機嫌よくボローニャに戻れたのでした。

初めて一人でイタリアに行った時の目的地がアレッツォでした。私の愛する作曲家の生まれ故郷なので。ここはペトラルカとヴァザーリだけでなく、ドレミを考案したグイード・ダレッツォの生まれた町でもあり、食べ物もおいしいし、のんびりした雰囲気があり、本当に良い所です。
おつまみのサラミのお皿と濃い目のワイン、いいですね!この流れで行くと、次の町はモデナでしょうか?ティジェッラを食べに・・・。あるいはパルマか。次のアップ、楽しみにしています。

paceさん、こんにちは。
あれ、La vita e' bellaはここが舞台だったんですか。
知らなかった……って、まだ見てなかったかな。
町の中心の広場は、シエナのカンポ広場にちょっと似ていますよね。
やはりトスカーナということがあるんでしょうか。

ikeさん、こんにちは。
ローマからミラノに向かう路線で、2か所泊まる町を選んだんです。
さて、もう1つはどこでしょう?

駄菓子さん、こんにちは。
今、イタリアにいらっしゃるのですね。いいなぁ~
アレッツオといえば ”La vita e’ bella” ですね。何となくシエナに似ているというイメージがあるのですがどうですか?
この前菜、本当においしそう!!(ピントがぼけているのが残念!!)
夫と二人でなら、この一皿とプリモを半分っこ、それにインサラ―タと500mlの赤ワインでちょうどよさそう。アレッツオに行く機会があれば、是非行ってみたいです。

いきなりのアレッツォ到着ですか。お疲れ様です。

写真からも、お店の適度に上質な感じが伝わってきます。
こういう店をみつけたいものです。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« ウランバートル駅 1985年 | トップページ | やっと思いがかなったアンギアーリ訪問 »

著書

  • 辞書には載っていない⁉ 日本語[ペンネーム](青春出版社)
  • 社会人に絶対必要な語彙力が身につく本[ペンネーム](だいわ文庫)
  • 『ようこそシベリア鉄道へ』(天夢人)
  • 『定点写真でめぐる東京と日本の町並み』(青春出版社)
  • 『日本懐かし駅舎大全』(辰巳出版)
  • 『鉄道黄金時代 1970s──ディスカバージャパン・メモリーズ』(日経BP社)
  • 『国鉄風景の30年―写真で比べる昭和と今』(技報堂出版)
  • 『全国フシギ乗り物ツアー』(山海堂)
無料ブログはココログ

.