アレッツォの素敵なトラットリーア
1年半ぶりのイタリアである。今回はミラノに住む妻の知人の結婚式にかこつけてやってきた。
きのうは、成田からローマまで12時間半に加えて、ローマ空港から今いるアレッツォまでさらに3時間近い長旅であった。
なぜミラノで結婚式があるのにローマに着いたのかとか、なぜ妻の知り合いの結婚式なのに一人でやってきたかという話はさておいて、アレッツォ(Arezzo)は、フィレンツェの南に位置する由緒ある町である。県都ではあるが、こじんまりとして落ち着いている。四半世紀前に訪れたことがあるが、ほとんど記憶に残っていないところで再訪となった。
夜7時過ぎにホテルに到着。晩飯を軽く済ます予定で、ぶらぶらと旧市街の散歩をはじめた。
8時半にもなると静まりかえってしまう町のなか、どの店も帯に短したすきに長しという感じで、適度に落ち着けて適度に安そうな飲食店がない。
あきらめかけたところで、ふと通りかかったのが、この店だった。
先客は一組だけだったが、店先の値段表を見て、地元産のハムを主体にした特製の前菜10ユーロが気になった。
というわけで、500mlの赤ワインとともに注文したのがこの品。
肝心の皿のほうがボケてしまったが絶品であった。
各種のハムもさることながら、カルチョーフィ(アーテーチョーク)と挽き肉を柔らかく和えた(?)つまみ(?)は、これまで食べたことのないもの。
「この町の料理なの?」と尋ねると、「いや、この店のオリジナルです」と答える。
おそらく、この家の息子なんだろう、若い男性の上品な立ち居振る舞いも印象的だった。
でも、このあとにピッツァまで注文したのは食い過ぎだったかと多少反省している。
アレッツォのIl Chioschetto(イル・キオスケット)というトラットリーアである。
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