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2011年2月の5件の記事

2011-02-23

アレッツォの素敵なトラットリーア

1年半ぶりのイタリアである。今回はミラノに住む妻の知人の結婚式にかこつけてやってきた。
きのうは、成田からローマまで12時間半に加えて、ローマ空港から今いるアレッツォまでさらに3時間近い長旅であった。
なぜミラノで結婚式があるのにローマに着いたのかとか、なぜ妻の知り合いの結婚式なのに一人でやってきたかという話はさておいて、アレッツォ(Arezzo)は、フィレンツェの南に位置する由緒ある町である。県都ではあるが、こじんまりとして落ち着いている。四半世紀前に訪れたことがあるが、ほとんど記憶に残っていないところで再訪となった。

素敵なトラットリーア

夜7時過ぎにホテルに到着。晩飯を軽く済ます予定で、ぶらぶらと旧市街の散歩をはじめた。
8時半にもなると静まりかえってしまう町のなか、どの店も帯に短したすきに長しという感じで、適度に落ち着けて適度に安そうな飲食店がない。

あきらめかけたところで、ふと通りかかったのが、この店だった。
先客は一組だけだったが、店先の値段表を見て、地元産のハムを主体にした特製の前菜10ユーロが気になった。

特製の前菜

というわけで、500mlの赤ワインとともに注文したのがこの品。
肝心の皿のほうがボケてしまったが絶品であった。
各種のハムもさることながら、カルチョーフィ(アーテーチョーク)と挽き肉を柔らかく和えた(?)つまみ(?)は、これまで食べたことのないもの。

「この町の料理なの?」と尋ねると、「いや、この店のオリジナルです」と答える。
おそらく、この家の息子なんだろう、若い男性の上品な立ち居振る舞いも印象的だった。
でも、このあとにピッツァまで注文したのは食い過ぎだったかと多少反省している。
アレッツォのIl Chioschetto(イル・キオスケット)というトラットリーアである。

2011-02-18

ウランバートル駅 1985年

1981年のシベリア鉄道乗車(ナホトカ~モスクワ)に引き続いて、1985年にもシベリア鉄道に乗った。
ルートは北京発モンゴル経由モスクワ行き。1週間の行程である。
今回は、そのなかからウランバートル駅に停車中の写真。

ウランバートル駅

確か、1時間ほど停車していたと思う。
駅舎はがらんとしていたが、思っていたよりもずっと近代的だった。
そして、何よりも印象的だったのが、これ。

ウランバートル駅

人民服を着たおじさんたちが、駅舎をバックに楽しそうに記念写真を撮っている。
当時の中国で、国外に出て活動をするのだから、おそらくある程度高位の官僚ではないかと思う。
それまでは中国の役人というと、堅苦しくて融通が利かないという印象があったが、みんな子どもみたいにはしゃいでいた様子を見て、そんな先入観が一挙にくつがえされた。

ウランバートル駅前

駅のホームには改札はもちろん、塀も柵もなく、どこからでも外に出られる構造になっている。
そこで、さっそくカメラを持って駅前の写真をとることにした。

ウランバートル駅前

駅は町の端に位置するために、人通りも少なく、閑散とした印象があった。
ネットで写真を見ると、駅舎自体はほとんど変わっていないようだが、駅前はすっかり変わってしまっているようだ。再訪したらびっくりすることだろう。
みんながあまり記念写真を撮っているものだから、私もつられて同じ列車に乗り合わせた人に頼んで1枚撮ってもらった。

ウランバートル駅前

だんだんと大胆になって、同乗の人たちと一緒に、バックに写っている建物まで出かけていった。
そこではパンを売っていたので、買ってみたいと思ったが、モンゴルの金がない。
食堂車でドルで支払ったときのお釣りの小銭を思い出して、差し出したが、店員は受け取ろうとしない。
どうやら、あまりにも小銭すぎて買えないようである。
相手にしたら、モンゴル語もわからない外国人がやってきて、小銭を出してわいわい言うのだから、さぞ迷惑だっただろう。

ウランバートル駅

店の外に出ると、ウランバートル駅の全景が見える。
まるっきり逆光だったが、記念のためにと撮ったのがこの写真である。
駅舎の左横には、停車中の車両の影が見える。

さて、戻ろうかと思ったときに、たまたま通りかかったのが、下の写真のご夫婦(たぶん)である。

ウランバートル駅前

「カッコいい~」
思わず叫びそうになった。
まさに、写真でしか見たことのなかったモンゴルの衣装! 伝統的ながら新鮮。
そのまま、ファッションショーで使えそうな服である。帽子もいい。
素材もよさそうである。はたして、何か祝い事でもあったのか、それともほんの普段着なのかわからないが、失礼も省みず思わすパチリと写真を撮ったのであった。

2011-02-13

箱根・春を待つ塔ノ沢温泉

先月、仕事で足を向けた箱根。
日帰りだったけれど、小田急のロマンスカーにも箱根登山鉄道にも乗ったし、そばを食って日帰り入浴をして少しはリフレッシュした。

塔ノ沢温泉

バスで最初に向かったのは、湯本温泉の隣、塔ノ沢温泉。
函嶺洞門を抜け、上の写真に写っている千歳橋を渡ると塔ノ沢温泉だ。

箱根湯本駅前の賑わいとはうってかわって、静かな場所である。

塔ノ沢温泉の共同浴場

これは、そんななかに、ひっそりとたたずむ上湯温泉浴場。
450円で入れる共同浴場である。入りたかったが、まだやることがあったし、箱根に着いたばかりだったので断念。

塔ノ沢温泉


ぶらぶらと歩いていくと、いかにも風格のある建物が次々に目に入ってきた。
でも、この道は一応国道1号線。
車の往来が激しいので、落ち着いて散歩できないのが玉に傷である。

2011-02-06

一天にわかにかき曇り: 新宿の空

この思わせぶりの写真は、新宿の京王プラザホテル29階の客室から撮ったもの。
と言っても、その部屋に泊まったわけではなく、その部屋で行われた仕事の合間に、気分転換で窓の外を撮ったスナップである。

京王プラザホテルからの眺め


つい1、2時間ほど前までは、雲一つない快晴だったものが、一天にわかにかき曇り、冬の嵐の到来を思わせたが、雲はまたいつしか去ってしまったようだ。

2011-02-02

野の仏: 埼玉県行田市

埼玉県の行田市、見沼代用水が流れるほとりで見かけた野の仏。

行田市の野の仏

こうした野の仏自体は珍しいものではないけれど、広々とした冬の畑のなかに、大きさがまちまちな何体もの石仏や石塔、石柱が並んでいるのが目をひいた。

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著書

  • 社会人に絶対必要な語彙力が身につく本[ペンネーム](だいわ文庫)
  • 『ようこそシベリア鉄道へ』(天夢人)
  • 『定点写真でめぐる東京と日本の町並み』(青春出版社)
  • 『日本懐かし駅舎大全』(辰巳出版)
  • 『鉄道黄金時代 1970s──ディスカバージャパン・メモリーズ』(日経BP社)
  • 『国鉄風景の30年―写真で比べる昭和と今』(技報堂出版)
  • 『全国フシギ乗り物ツアー』(山海堂)
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