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  • 『ひたすら眺めていたシベリア鉄道』(私家版)
  • 『日本懐かし駅舎大全』(辰巳出版)
  • 『鉄道黄金時代 1970s──ディスカバージャパン・メモリーズ』(日経BP社)
  • 『国鉄風景の30年―写真で比べる昭和と今』(技報堂出版)
  • 『全国フシギ乗り物ツアー』(山海堂)

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2010-11-14

日本国、飯田橋、ラグタイム

東京の飯田橋にラグタイムという喫茶店がある。
定員はカウンターを含めて20名ほど。
1986年に、30歳で脱サラをしたマスターがはじめた店だ。

最近は、安いカフェが雨後の筍のごとく開店して、個人経営の喫茶店はなかなか大変だと思うのだが、マスターは「金がない、金がない」と言いつつ、ひょうひょうとコーヒーをいれている。

カフェ・ラグタイム店内

私は、当時の仕事場が近くにあったこともあり、今でもわざわざ地下鉄に乗って、週に2、3回顔を出している。
そんなヒマ人が常連に何人もいるのは、マスターの人柄なのかもしれない。

喫茶店のマスターというと、個性的な人が多く、職人肌でとっつきにくいという印象があるが、ここのマスターは正反対である。
よくも悪くも人畜無害、どんな人にもへらへらと調子よく話を合わせることができる。
だから、どんな客も気後れすることなく、安心して店を再訪できるのだろう。

さて、今年の秋もまだ浅いころ。
この店に台湾の若い女性が訪れたという。
ただでさえ入りにくい、間口が狭くて半地下の店に、よくぞ入店したとは思う。
台湾の日本料理店で働いていた日本人の同僚に、飯田橋でランチのおいしい店を教えてもらい、そこで食事をした帰り道、たまたま目に入ったのだそうだ。

カフェ・ラグタイム

落ち着いた店内、BGMのモダンジャズ、まあまあおいしいコーヒー、そしてマスターの人畜無害ぶりに感心したのだろう、いろいろと話をして最後には一緒に記念写真を撮ったのだとか。
かわいい女の子だったらしいが、そこで「僕が東京を案内しましょう」とか「今度、台湾に行ったら連絡しますね」なんて言わないところが、このマスターの美点でもあり弱点でもある。

それはさておき、そんな出来事も記憶から消えかかった先日、台湾から1通の手紙が届いたそうだ。
その封書の宛名書きにはこう書かれていたという。
「日本国 飯田橋 ラグタイム」

これだけで、たった10坪ほどの小さな喫茶店に国際郵便が届くのだから、日本の郵便事業はたいしたものである。
手紙には記念写真が同封されていたそうだ。

中国語繁字体で書かれた手紙には、簡単なお礼のことばが書かれていたらしい。
もったいぶって見せてくれなかったけど。

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日々の思い」カテゴリの記事

コメント

人畜無害というのも、ぴったりかと。
本人はそうじゃないと言うかもしれませんが。
猫を飼ったら、遠出ができないのでは?

へらへらってピッタリの表現。

それにしても、凄いなぁ。飯田橋って最寄駅名で地名ですらないのに。

もう、お聞き及びかと思いますが、最近、猫を飼い始めました。無茶苦茶かわいい!

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