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2010-04-02

日中線記念館と昔の熱塩駅

かつて喜多方から熱塩までの10キロあまりを走っていたローカル線が日中線である。
終点の近くには熱塩温泉があり、その奥には日中温泉がある。
すぐ近くにありながら、泉質はまったく違うのだそうだ。

日中温泉の湯元はダムの建設によって消えてしまったが、ダムの堰堤のすぐそばに新しい湯元を見つけて、秘湯の宿「ゆもとや」が営業を再開している。

日中線記念館

終点の熱塩駅の駅舎は、廃止直前には荒れ果てていたそうだが、その後きれいに整備されて、日中線記念館として保存されているのがうれしい。

日中線記念館

駅務室には、さまざまな資料が保存されていて、管理人の男性にいえば無料で見学できる。
この駅の中にいると、陳腐な表現ではあるが、今にも列車がホームに入ってきそうな感じがする。

というわけで、以下の2枚は、本当に列車が入ってきたころの熱塩駅と日中線の写真である。
撮影は1974年4月。蒸気機関車C11にひかれた旧型客車列車が、1日3往復しか走っていなかった。

日中線熱塩駅

その後、機関車がディーゼル化されたとはいえ、1984年4月に廃止になるまで走っていたのは奇跡といえるかもしれない。

日中線の車内から

熱塩駅にはそれ以来の訪問である。
だから、拙著「国鉄風景の30年 」には収録されていないのだ。

まだ高校生だったころの訪問を思い出しながら、駅の周りをぶらぶらしていると、ふきのとうを見つけた。

ふきのとう

よく考えたら、ふきのとうが生えているのを見たのは初めて--少なくとも意識して見たのは、恥ずかしながら半世紀以上も生きてきて、これが最初であった。
居酒屋ではよく見かけるのに……。

朝までは雪が降っていたが、会津にも春がやってきたんだろう。

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コメント

実は日中温泉にも入ってきました。
くみ上げたときには無色透明なんだそうですが、空気に触れたとたんに酸化して黄色がかった色になるんだとか。
飲んでみたら、鉄っぽい味がしました。
ふきのとうは、たくさん出ていてました。
それが、喜多方の市街地では1袋100円。東京では500円。

やはり、コレでしたか。
なぜ「日中」なのか不可解でしたが、謎が解けました。

そういえば、「ふきのとう」って、最初に「発見」したときのことをなぜか覚えています。
30年以上前のことですが、塩原温泉にあった釣り堀の端っこでした。

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著書

  • 辞書には載っていない⁉ 日本語[ペンネーム](青春出版社)
  • 社会人に絶対必要な語彙力が身につく本[ペンネーム](だいわ文庫)
  • 『ようこそシベリア鉄道へ』(天夢人)
  • 『定点写真でめぐる東京と日本の町並み』(青春出版社)
  • 『日本懐かし駅舎大全』(辰巳出版)
  • 『鉄道黄金時代 1970s──ディスカバージャパン・メモリーズ』(日経BP社)
  • 『国鉄風景の30年―写真で比べる昭和と今』(技報堂出版)
  • 『全国フシギ乗り物ツアー』(山海堂)
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