牛込:シュプールを描いて下る赤城坂
1月25日午後、仕事の打ち合わせ日時を2日早く間違えて、暇な時間ができてしまった。
そこで、ふらふらと通い慣れたる飯田橋へ。
コーヒー1杯飲んでから神楽坂界隈を徘徊……じゃなくて逍遥。
そして、いつもの散歩コースの1つ、赤城坂を下って江戸川橋に向かう道をたどることにした。
神楽坂上交差点のさらに坂を上がったところに、東西線神楽坂駅の南口がある。
もはやここは神楽坂ではないのだが、地下鉄の駅名がついたために、今ではこのあたりも神楽坂と呼ばれるようになったようだ。
そのすぐ横に、赤城神社の入口がある。
その境内は、つい昨年まで木々が生い茂って、格好の気晴らしの場所だったのだが、なんと今は敷地内で高層マンションの建築中。
しかたがないので、神社の敷地には入らずに左折。赤城坂の頂上に取りかかる。トップの写真である。
分かれ道というのは、どこか情緒があるものだ。右側を下る道が赤城坂。

本家の神楽坂周辺はまるで観光地と化してしまって、へそ曲りな身としては今一つおもしろくない。
とくに、坂に面した両側はほとんどがビルになって、情緒がなくなってしまった。
それに引き換え、この赤城坂のきっぱりとした潔さよ。
要するに、たいして見るべきものがないんだけどね。
ちなみに、このあたりの住所はその名もゆかしき赤城元町である。

この写真は、坂を途中まで降りたところから分かれる別の坂道。
くねくねした赤城坂とは対照的に、直線で下っていくところがまた潔い。ここを下ると住所は赤城下町になる。
誰が撮っても江戸情緒たっぷりの写真になる神楽坂の裏道とは違って、つかみどころのない赤城坂周辺のほうが、ひねくれ者の撮影欲を刺激してくれる。

最後に赤城坂はS字カーブを描いて終わる。
このS字カーブを下るとき、私の心はいつもスキー場のゲレンデにいる。
この急斜面を、革靴のエッジをきかせながら、シュプールを描いて下るのだ。パラレルターンをしながらね。
坂を下りきるとそこは築地町である。
さあ、地蔵通り商店街にでも行こうか、それとも早稲田通りに出るかと、どうでもいいこと迷う昼下がりであった。
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