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2010年1月の3件の記事

2010-01-28

牛込:シュプールを描いて下る赤城坂

1月25日午後、仕事の打ち合わせ日時を2日早く間違えて、暇な時間ができてしまった。
そこで、ふらふらと通い慣れたる飯田橋へ。
コーヒー1杯飲んでから神楽坂界隈を徘徊……じゃなくて逍遥。
そして、いつもの散歩コースの1つ、赤城坂を下って江戸川橋に向かう道をたどることにした。

赤城坂上

神楽坂上交差点のさらに坂を上がったところに、東西線神楽坂駅の南口がある。
もはやここは神楽坂ではないのだが、地下鉄の駅名がついたために、今ではこのあたりも神楽坂と呼ばれるようになったようだ。

そのすぐ横に、赤城神社の入口がある。
その境内は、つい昨年まで木々が生い茂って、格好の気晴らしの場所だったのだが、なんと今は敷地内で高層マンションの建築中。

しかたがないので、神社の敷地には入らずに左折。赤城坂の頂上に取りかかる。トップの写真である。
分かれ道というのは、どこか情緒があるものだ。右側を下る道が赤城坂。

赤城坂

本家の神楽坂周辺はまるで観光地と化してしまって、へそ曲りな身としては今一つおもしろくない。
とくに、坂に面した両側はほとんどがビルになって、情緒がなくなってしまった。
それに引き換え、この赤城坂のきっぱりとした潔さよ。
要するに、たいして見るべきものがないんだけどね。
ちなみに、このあたりの住所はその名もゆかしき赤城元町である。

赤城坂

この写真は、坂を途中まで降りたところから分かれる別の坂道。
くねくねした赤城坂とは対照的に、直線で下っていくところがまた潔い。ここを下ると住所は赤城下町になる。

誰が撮っても江戸情緒たっぷりの写真になる神楽坂の裏道とは違って、つかみどころのない赤城坂周辺のほうが、ひねくれ者の撮影欲を刺激してくれる。

赤城坂

最後に赤城坂はS字カーブを描いて終わる。
このS字カーブを下るとき、私の心はいつもスキー場のゲレンデにいる。
この急斜面を、革靴のエッジをきかせながら、シュプールを描いて下るのだ。パラレルターンをしながらね。

坂を下りきるとそこは築地町である。
さあ、地蔵通り商店街にでも行こうか、それとも早稲田通りに出るかと、どうでもいいこと迷う昼下がりであった。

2010-01-04

夕暮の東京スカイツリー(建設中)

元日の昼をかなり過ぎてから親の家に帰省。
といっても、直線距離で10キロ弱の場所にある。

路地から見える東京スカイツリー

屋上という名の物干し台から、建設中の東京スカイツリー(新東京タワー)が見えた。
やっと、スカイツリーという名前にも慣れて、恥じらいもなく口にできるようになった今日このごろである。

まだ高さは二百数十メートルとのことだが、マンションの間からその上半分を望むことができた。

もっと近くから見てみようということで、母親とお節料理と酒を家に置き去りにして、妻と押上方面に向けて歩きだした。

母の実家でもあり、私も一時住んでいたこの家は、京島というところにある。
この名前を聞いただけで、町歩き好きの人は「ああ、あそこか」ピンとくるかもしれない。
墨田区の中でわずかに東京大空襲で焼け残った地区であり、いまだに細い路地がうねうねと続き、数少なくなったとはいえ、板壁の民家や古い長屋も残っている。

東武亀戸線と東京スカイツリー

そんな路地の向こうに近代的なタワーが、にょっきりと立っているのは、おもしろい風景である。
しかも、完成したら現在の2倍以上になるのだ!

2枚目の写真は、東武亀戸線を手前に入れて撮ってみました、という写真である。
歩いていたら、たまたま踏切が鳴ったので、通過するのを待ってみた。
とはいえ、この線は2両編成なので、あっという間に通過してしまう。デジカメのタイムラグに注意を払いながら、早めにシャッターを切ったのであった。

東京スカイツリー

そして最後は、押上交差点のすぐ北にある橋から撮ったものだ。
この橋は、京成電鉄本社前にあって、その名も京成橋という。
私が生まれる前は、ここに京成電鉄押上線の終点である押上駅が地上にあったそうな。

実はこの京成橋は、隅田川花火の隠れた見物地点であった。
目の前に遮るものがないので花火はよく見えるし、なによりもあの大混雑がない。
といっても、それはかなり以前のこと。おそらく、最近は情報も漏れて、見物する人も増えていたに違いない。

そういえば、このタワーの立っている場所は、東武鉄道の貨物引込線があって、栃木の山奥からセメントを運んできた貨物列車が停まっていたなあ、と昔を思い出す私であった。

2010-01-01

謹賀新年

明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

長崎電軌

写真は、長崎を走る路面電車、長崎電気軌道です。

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著書

  • 社会人に絶対必要な語彙力が身につく本[ペンネーム](だいわ文庫)
  • 『ようこそシベリア鉄道へ』(天夢人)
  • 『定点写真でめぐる東京と日本の町並み』(青春出版社)
  • 『日本懐かし駅舎大全』(辰巳出版)
  • 『鉄道黄金時代 1970s──ディスカバージャパン・メモリーズ』(日経BP社)
  • 『国鉄風景の30年―写真で比べる昭和と今』(技報堂出版)
  • 『全国フシギ乗り物ツアー』(山海堂)
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