« 森の名物は「いかめし」と「韃靼そば」 | トップページ | 函館: 珈琲焙煎工房 函館美鈴 大門店 »

2009-12-18

ラ・スペーツィアの市場

今回はヒマネタとして、今年の夏のイタリア旅行の写真から。
年末進行の忙しさに加えて、風邪をこじらせてしまったので、なかなか更新できないので、言い訳がわりに。

写真は、リグーリア州の工業・商業都市ラ・スペーツィア(La Spezia)の市場にて。
世界遺産チンクェテッレのベースキャンプとして、近年ホテルも増えている町である。

青果市場

私たちが泊まっていたのは、チンクェテッレとはラ・スペーツィアを挟んで反対側にあるレーリチの町。
レーリチからチンクェテッレに行く船もあるのだが、本数が少ないので、1日目の帰りと2日目の行き帰りはラ・スペーツィアまではバス、そこから鉄道でチンクェテッレに往復した。

ラ・スペーツィアの駅に向かうバスに乗っていると、町の真ん真ん中に大きな市場があるのが見えた。
屋根はついているが、開放的で明るい雰囲気の市場である。
そこで、発作的にパスを下車。乗る列車を1本遅らせて、市場を巡ることにした。
世界遺産よりも市場のほうが、実はおもしろいこともあるのだ。

青果市場

ここは、あらゆる市場が1か所にまとまっているようで、町の人もこれなら便利だろう。
観光客にも楽しい。
最初の2枚の写真は、見ればわかるだろうが青果市場のコーナーである。

よく見るトマトのほかに、見たことのないしわしわの緑がかったトマトがあった。
「これは何?」
買いもしないのに店の人に聞くのもなんだから、ちょうど支払を終えたおばさんに尋ねてみた。
「これもトマト。硬くてあまり好きじゃないわ」だって。

蜂蜜売り場

そして、3枚目の写真は、蜂蜜を売っているお兄さんとおじさん。
ここで私たちは大瓶の蜂蜜を2つ購入。
だが、包んでくれたポリ袋が弱くて、その日に行ったチンクェテッレの村の片隅で、このうちの1瓶を割ってしまうという悲しい事態を招くことになる。

キノコ売り場

そして、これがキノコ(フンギ)を売っている店。
このときは6月だったが、もうポルチーニが売られていた。
中央のやつは1キロで15ユーロ。左側のはゼーリ谷(Valle di ZERI)のフンギ・ポルチーニと書いてあって、1キロ25ユーロ。
ブランドものなんだろう。丹波の松茸といったところだろうか。

チーズ売り場

次は、一見、豆腐売り場みたいだが、実はチーズ。
水に入っているのは、ご存じモッツァレッラである。たぶん。

魚市場

肉の市場ももちろんあったが、日本人にとって楽しいのはやっぱり魚市場のほうである。
この店では、なかなか素敵なお姉さんが、真剣なまなざしで魚を並べていた。
写真の右端にちらりと入っている人である。
日本は料理の盛りつけに気を使うが、この店では店頭の魚の向きや並べ方にかなり凝っていた。
実にセンスよく、バランスもとれている。

まるで、実際の海の中で泳いでいるような感じ。
並べ方一つで、新鮮に見えるんだなと思った。

ムール貝を売る乙女

そして、最後は貝を売る店。
大きなネットに真っ黒なムール貝がどっさり入っている様は、ちょっとなまめかしい。
で、そんな店の売り場に、若い娘がどっかと腰を据えているのもおかしい。
もちろん、このお姉さんは売り物ではない……と思う。たぶん。

目が合ったので、すかさずシャッターを切った私である。
そのあとでニッコリ微笑んで、無礼を詫びたふりをしたのは言うまでもない。

« 森の名物は「いかめし」と「韃靼そば」 | トップページ | 函館: 珈琲焙煎工房 函館美鈴 大門店 »

イタリアの旅 北から南まで」カテゴリの記事

コメント

gatticelliさん、こんばんは!
おおっ、南トスカーナですか。先を越されてしまいましたね。
Pitigliano、Sorano、Sovana……すべて、行きたいと思っている町です。
もちろん、GrossetoやMassa Marittimaあたりも。

どこかで写真を見せてください。

gatticelliです。
いつも駄菓子さんのイタリア情報を、楽しみに読ませていただいています。
4月に、以前から興味のあった南トスカーナを訪れました。
RomaからGrosseto経由、列車とバスで。
PitiglianoとSoranoに滞在、Sovanaへも足をのばしました。
カメラの中には、猫と廃屋と職人の仕事場と古い鍵穴(!)の写真ばかり…(´,_ゝ`)
狭いながらもアジのある街で、のんびりと濃い時を過ごしました。
(迷ったのですが、昨年のイタリアの記事にコメントさせていただきました)

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 森の名物は「いかめし」と「韃靼そば」 | トップページ | 函館: 珈琲焙煎工房 函館美鈴 大門店 »

著書

  • 辞書には載っていない⁉ 日本語[ペンネーム](青春出版社)
  • 社会人に絶対必要な語彙力が身につく本[ペンネーム](だいわ文庫)
  • 『ようこそシベリア鉄道へ』(天夢人)
  • 『定点写真でめぐる東京と日本の町並み』(青春出版社)
  • 『日本懐かし駅舎大全』(辰巳出版)
  • 『鉄道黄金時代 1970s──ディスカバージャパン・メモリーズ』(日経BP社)
  • 『国鉄風景の30年―写真で比べる昭和と今』(技報堂出版)
  • 『全国フシギ乗り物ツアー』(山海堂)
無料ブログはココログ

.