北海道下川町の景観
先週は仕事で北海道の中央部にある下川町に行ってきた。
旭川から車で1時間半ほどのところにあり、日本でもっとも林業が盛んであり、かつ成功しつつある町だ。
50年前から何度かに分けて国有林を買い取り、長期的な視野で計画的に植林や手入れをしてきたおかげである。
素人でも、下川町に入ったとたんに山の木々の様子が一変するのがわかる。ただそこに木があるというだけでなく、こんもりしていかにも栄養たっぷりといった雰囲気なのだ。
そして、人工林よりも高度が高い場所に、ところどころ牧草地が見える。それがいかにも北海道らしい広々とした景観を形作っていた。林の中では、エゾシカの家族とキタキツネの親子も見ることができた。

地元の食堂に行くと、麺どんぶりも木工製品ならば、お盆もスプーンも全部木工製品。木の香りにつつまれた素敵な町である。

ここの人口は4000人弱。そのうち、前回のトリノ冬季オリンピックには4人の代表選手を出している。葛西、岡部をはじめとするスキーのジャンプ陣だ。町民の1000人に1人がオリンピック選手だったと地元の人は笑っていた。

今から30年前、この町を名寄本線が走っていたときに、ここを通りすぎたことがある。今では、名寄から代行バスが日に十数往復しているようだ。
町外れにある五味温泉は、夜になると何の物音もしない。夜空には無数の星がきらめいていた。
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もう少しすると紅葉の時期なんだそうだとか。
カラマツ、トドマツ、エゾマツなんかを植林しているそうです。
オソマツやチョロマツやイチマツなどはない模様。
深呼吸してリフレッシュしてきましたが、2日ほどで吐き出してしまいました。
投稿: 駄菓子 | 2009-10-08 21:03
こんなところで思いっきり深呼吸したいなぁ… 広葉樹が少ないのかな? もう少し、紅葉していると思った。牧草?もまだ青々してますね。
投稿: 風 | 2009-10-07 23:30