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2009-07-04

サンレモにもあった見事な旧市街

旧市街への入口

 山岳都市巡礼が2日も続いて、さすがに疲れた。
 まだまだ行きたい町もあったが、それまでの疲労もたまっていたので、翌日は海岸に面した町をのんびりまわることにしたのである。

 まず足を向けたのは、宿泊地からバスで40分ほどのところにあるサンレモ(San Remo/サン・レーモ)。

 サンレモというと、なんといってもリビエラ海岸の一大保養地である。
 毎年音楽祭が開かれ、カジノがそびえ立ち、大きな邸宅が並んでいるというイメージが強い。

旧市街のトンネル路地

 ところが、そんなサンレモにもやっぱり旧市街があった。ラ・ピーニャ(La Pigna)と呼ばれるその旧市街は、市の中央部の山側にある。地図で見ると、斜面に溶岩が突き出したかのような形だ。

 バスターミナルの山側にあるコロンボ広場から、西に向かって100メートルほど歩くと、トップの写真のような小さな広場が見えてくる。これが、旧市街の入口の一つ。

交錯する道、道、道

 ここを入ると、いきなり長いトンネルとなる。びっしりと立て込んだ家々の下を抜ける道だ。
 右に曲がっても左に曲がっても、やっぱりトンネルの中。まるで遊園地のお化け屋敷を歩くような気分で200メートルほど進むと、やっと陽の光がみえてきた。

 正直言って、こんな見事な旧市街がサンレモにあるなんて思いも寄らなかった。やっぱり来てみるもんである。

旧市街の小さな広場

 路地はときに急坂となり、階段となってうねうねと続く。
「なんだ~、疲れたから山岳都市に行くのをやめたのに、やっぱり山登りかよ~」

 グチを言っても聞いてくれる人はいない。ときどき現われる小さな小さな広場に心を癒されて、そのへんの階段にへたりこんでひとときの休息をとるだけである。
 それにしても、こんなところにも、ヒマな観光客がやってくるようで、広場や建物の説明が書かれた看板を読んだり、デジカメで写真を撮ったりする人も見た。

 方向感覚は悪くはないと自負している私であるが、いいかげんもうどっちがどっちだか、わからない。とにかく高いほうに向かって登るだけである。

サン・シーロ教会

 そうして、旧市街の頂上までひいこら登っていくと、一気に周囲が開けて、展望台のある公園にたどりつく。
 海も一応みえるのだが、木や手前の建物がじゃまをして、眺めはいま一つであった。

 あとは、頂上から見えたサン・シーロ教会の塔を目指して、ひたすら坂道を降りるだけ。
 下界に降りると、そこには旧市街とは段違いの賑わいがあった。

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イタリアの旅 北から南まで」カテゴリの記事

コメント

歩く影さん、こんにちは。
なかなかシブいコースですね。
イスタンブールは、以前から行きたいと思っているんですが、なかなか実現しません……って、最近はイタリアばかりを目的地にしているのがいけないんですが (^^;;

この季節、とくに高緯度の町は昼が長いので、無理して遅くまで歩き回ってしまいます。
おかげで、日本に帰って来てからへとへとでした。ようやく、体力が回復してきたところです。では、近々。

Pentaさん、私が行ったときには市場はありませんでした。
時間が遅かったからかも。

インペリアにもいらっしゃったんですね。
私はその1駅先のImperia Oneglia(インペリア・オネッリャ)というところに2泊しました。
Pentaさんが降りた駅は、Imperia Porto Maurizio(インペリア・ポルト・マウリツィオ)だと思います。今の季節は、海水浴場があって、人でいっぱいでした。
でも、そんな町にも丘があって、その上には旧市街が広がっているんです。
じゃ、インペリアについても記事にしようかな。

気ままな?イタリアの旅結構ですね。
私はドバイ、キプロス、イスタンブールからロンドンと10日の旅を
してきました。
イスタンブールには4日遊び大満足しました。
ご帰国後お会いするのを楽しみに。

サンレモにも足を伸ばして来たんですね。(笑)

僕も音楽祭期間中、7泊ぐらいしてきましたが、駄菓子さんが散策を始めた場所というのは、大きな市場があるところでしょうか?、日曜日なら朝市が建物の外の広場にも出ていました。

僕は多分、駄菓子さんとは反対の東側の教会が立っている方の坂を上って行ったことがありました。

7泊もして、昼間は退屈なので東のPort Imperialという列車で4、5駅のところまで1度出かけたこともあります。、ここはなかなか綺麗なしゃれた街でした。

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著書

  • 社会人に絶対必要な語彙力が身につく本[ペンネーム](だいわ文庫)
  • 『ようこそシベリア鉄道へ』(天夢人)
  • 『定点写真でめぐる東京と日本の町並み』(青春出版社)
  • 『日本懐かし駅舎大全』(辰巳出版)
  • 『鉄道黄金時代 1970s──ディスカバージャパン・メモリーズ』(日経BP社)
  • 『国鉄風景の30年―写真で比べる昭和と今』(技報堂出版)
  • 『全国フシギ乗り物ツアー』(山海堂)
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