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2008-12-01

イタリアで一番ワイルドな旧市街:ターラント

 27日夕方、レッチェから北上してターラントに移動。ホテルは新市街にあるために、駅からタクシーを利用した。
 30代後半と見える女性運転手の車に乗ったとたん、流れてきたのは1960年代に日本でも流行したミーナの歌。ラジオから流れているのかなと思って、恐る恐る「古い歌ですよね」というと、待ってましたとばかりに、「そう! 私の車の音楽はみんなミーナよ! それも、古いものが好き」とおっしゃる。

駅と旧市街を結ぶ橋

 いきなり、昔の流行歌ネタで盛り上がってしまった。自慢じゃないが(って、明らかに自慢だが)、私にとって、このころのイタリアの歌ならば、イントロクイズでもイタリア人に負けない自信がある。
 そして、ホテルに着く直前にかかったのが「Il cielo in una stanza」(邦題:幸せがいっぱい)。実に、センチメンタルでみずみずしくて古びない歌なのである。

 イントロが出たとたんに、「これが一番好きなんですよ! ジーノ・パオーリがつくったんですよね」と叫ぶと、彼女も「私も一番好きなのよ!」とのこと。こうして興奮のるつぼのうち、ホテルの前で感動の握手をして別れたのであった。
 彼女は私のことを変な東洋人だと思ったかもしれない。しかし、彼女だって、あの年代のなかでは古い歌好きの変なイタリア人運転手で通っているに違いない。

 さて、新市街に行く途中に、旧市街の島を通過するが、ここの旧市街は、さすがの私も暗くなってからは足を踏み入れる気にならない。ミーナ好きの女性運転手も「ここは夕方からはダメ。歩くなら午前中」とアドバイスしてくれた。

ターラント旧市街

 翌日午後になってから散歩したのだが、すでに廃屋になっているところもあって、かなり危うい一角もある。以前来たときよりも、廃墟化が進んでいるような気がする。しかもそこに変な人間が居ついているようなのだ。
 単なる酔っぱらいならば、まだ対処のしようはあるが、ヤクをやっている人間だと大変である。

 もちろん、ターラントの名誉のためにいえば、きちんと掃除をして家族でちゃんと住んでいるところのほうが多い。そんなところをコンパクトデジカメでこっそり撮って、足早に去った私であった。

 個人的な感想だが、バーリやパレルモ、ナポリの旧市街がずいぶん明るく安全になってきたなかで、現時点で一番ワイルドなのがターラントではないか。
 訪問するならいまのうちである。

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イタリアの旅 北から南まで」カテゴリの記事

コメント

南イタリアは食べ物もおいしいですし、いいところですよ。
ただ、ホテルでは英語は通じるものの、町の小さなレストランではイタリア語ができないと難しいかもしれませんね。
その点、北イタリアの観光地なら英語がかなり通じるので、外国人にとって旅行がしやすいと思います。

ウィキペディアのイタリア語版でサファイアのように透明で青く透き通ったプーリア州の海とビーチの写真を見た時は大変ショックを受けました。

1983年生まれの私は今年でもう27歳なのに、ヨーロッパどころかアメリカ合衆国やカナダなどの北米すら行ったこともないし、おまけに大好きでこんなに近い日本でさえ毎年遊びに行けるわけではないので、長年強烈な劣等感とコンプレックスを抱いてきました。

せめて死ぬ前には一度ヨーロッパへ行ってみたいのが本音なのですが、家は経済的に恵まれていないし、イタリア語、ドイツ語、フランス語やロシア語も出来ないので本当に恥ずかしいです。

台湾人さん、ありがとうございます。
今回の震災に対しては、台湾の方々から暖かい言葉とともに、非常に多額の寄付をいただいたことが、日本国内でも大きく報道されています。

日本産品ご愛用感謝いたします。今後ともよろしくお願いしますね!
ちなみに、私のパソコンは自作ですが、もちろんマザーボードは台湾製ですよ!

そうですか。とりあえず貴方がご無事で何よりです。

私が日本製品に対する愛着は動揺しませんよ。ただ貧乏なのでピュレグミ、サントリーの烏龍茶、ポッキー程度の商品を偶に久々の贅沢という感じで買っているだけなのですが。

台湾人さん、こんばんは。
私は東京に住んでいて、かなり揺れましたが、幸い大きな被害はありませんでした。
もっとも、同じ東京でも、家具が倒れたり、食器が壊れたりした知人もいます。
もちろん、私の遠い親戚が住む東北地方が大変なことになっているのはご存じの通りです。
暖かいお言葉ありがとうございます。

今回の東北関東大震災で日本各地に甚大な被害を及ぼしたようですが、そちらの方は大丈夫でしょうか?

テレビで見ていると本当に心が痛みすごく残念に思います。

台湾人さん、こんにちは!
そう、プリーア州のターラントです。
3年前の記事なんですが、もっと、たくさん写真を使えばよかったですね。

台湾人さんのブログで、少女時代の歌詞の中国語の空耳を見ました。
意味はよくわからないけれど、漢字を見ていると、なんとなくわかるようなわからないような……。
それにしても、歌詞全部を空耳にしてしまうとは。

イタリア南部プーリア州のターラントですか。

とても羨ましいです。

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  • 社会人に絶対必要な語彙力が身につく本[ペンネーム](だいわ文庫)
  • 『ようこそシベリア鉄道へ』(天夢人)
  • 『定点写真でめぐる東京と日本の町並み』(青春出版社)
  • 『日本懐かし駅舎大全』(辰巳出版)
  • 『鉄道黄金時代 1970s──ディスカバージャパン・メモリーズ』(日経BP社)
  • 『国鉄風景の30年―写真で比べる昭和と今』(技報堂出版)
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