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2008-11-26

崖の上のカステルサルド

 ボーザからマコメール(Macomer)を経由して、サルデーニャ第2の都市サッサリ(Sassari)へ着いたときには、とっぷりと日は暮れていた。
 サッサリは、18年前に訪れた印象深い町で、ここに2泊する。
 翌23日が日曜日であることに気づいたのは、旅行がはじまってから。その日に北海岸の町、カステルサルド(Castelsardo)訪問を予定していたので、ツアコンとしてはいたくあせったが、日曜日にもサッサリからバスの便が3往復あったのは幸いだった。

カステルサルド遠景

 「サルデーニャの城」という名を持つカステルサルドは、トップの写真にあるように、海辺に突き出した崖の上の町である。
 崖上にはジェノバ人が築いたという城砦があり、その下に旧市街が広がっている……と思っていたら、行ってビックリ。

旧市街の教会

 なんと、本物の旧市街は、城砦のそのまた内側にあるのだ。
 しかも、そこにはカラフルな家や味わい深い教会があり、今も多くの人が住んでいる。

 前もって情報を仕入れすぎずに、現地に行って驚くというのもいい体験である。

 きつい階段をひいこら上って、ようやく城砦にたどり着いた義母は、足をさすりながらもご満足の様子であった。

 それにしても、さっきまで晴れていたと思ったら、あっというまに真っ黒な雲に覆われる。波も、まるで台風が近づいているかのように、白波を立てて打ち寄せてくる。

カステルサルドからの眺め

 ふもとの町にある土産物屋は9割がた閉まっていたが、その数の多さと、海岸点在するホテルを見ると、夏のシーズンにはさぞ観光客で賑わうのだろう。いまどき、こんなところにやってくる東洋人が悪いのである。
 まあ、おかげでホテル代は安いし、道は空いているけどね。

 それにしても、町なかのバールはもちろん、しゃれたホテルの1階にあるバールも、やはり昼前は、地元の親父連中に占領されていたのがおかしかった。

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コメント

そうそう、ヨーコさん。
私も、旧市街歩きのときは、前後左右、常に観察をおこたらずに、きょろきょろしています。
ときには、水が垂れてきたり、犬のフンが落ちていたりするので、上下も注意していなくてはなりませんし。

1枚目の街の全景写真の鈍いカラフルなカラーグラデーション、大好きなんですよ。
初めてプロチダで降船したときのことを思い出しました。
驚いたことに、旧市街は城砦のそのまた内側にあるなんて。
2枚目の写真を撮影するために、駄菓子さんが立たれていた場所、いい場所ですねぇ。
私は旅で普通に歩いていて、突然立ち止まり振り返って後ろを見たり、路地を見たりします。
そんな時、2枚目の様なアングルに出会うと、もう本当に嬉しくてはしゃいでしまいます。

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  • 『ようこそシベリア鉄道へ』(天夢人)
  • 『定点写真でめぐる東京と日本の町並み』(青春出版社)
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