« 京都:保津川下り | トップページ | 『芸術新潮』2008年1月号「ブルーノ・ムナーリ入門」 »

2008-10-05

1978年の保津峡

 保津峡のことを書いていて思い出した。
 昔、車窓から身を乗り出して保津峡の写真を撮ったことがあったっけ。
 さっそく写真箱を引っくり返して見つけたのがこれ。たぶんそうだと思う。1978年、大学生のときである。

1978年の保津峡

 まだ保津峡を短絡するトンネルができる前の山陰本線で、いままさに嵯峨野観光鉄道が走っている線路である。
 記録によると、DD51のひく820列車、普通米子発京都行きの旧型客車列車。福知山から12時15分に乗り込んで京都15時12分着とある。時刻と列車番号も記録しているなんて、我ながら昔はマメだった。

 もっとも、マニアになると機関車の番号はもちろん、乗った客車の番号も記録している。さらにマニアになると、その編成のすべての車両の番号を記録する人もいるのだから驚く。私は、極めて健全な一学生であったから、そこまではやらなかった。

 さて、この区間で、左に大きくカーブしていて目の前にトンネルがあるのは、グーグルマップで見ると2か所くらいしかない。しかも、保津川が瀬になっているのが目印になる。
 もう一度、嵯峨野観光鉄道に乗って、定点写真でも撮ろうかなっと。トロッコ列車ならば、身を乗り出して写真が撮れるからね。

« 京都:保津川下り | トップページ | 『芸術新潮』2008年1月号「ブルーノ・ムナーリ入門」 »

ニッポンぶらぶら歩き(東京、沖縄以外)」カテゴリの記事

コメント

がっちゃんさん、こんにちは。
嵯峨野観光鉄道が設立された当初は、「こんなところまで観光客が足を運ぶのだろうか?」と私も心配しました。下手をすると数年で廃止になってしまうかもと思っていたのですが、現在のような盛況で他人事ながら喜んでいます。
その陰に、そうした努力があったんですね。

保津川の船頭さんは、そのへんのおじさんや兄ちゃんのようでいながら、やっぱりすごいテクニシャンですよね。
急流のカーブで、岩から3、4センチほどの距離をすりぬけていくのには驚きました。

うぅ~ん歴史を感じます。
いつだったか、国鉄からJRになったとき、嵯峨野鉄道に「整理された」職員の人たちが、必死で今の人気の嵯峨野鉄道になるまでの苦労をドキュメンタリーにしたものを見て、結構感動したクチです。
先日、和歌山の筏下りをしたばかりで、この保津川下りを思い出し嬉しくなって書き込んじゃいました。
おっしゃる通り、船頭さんの話がないとかなり退屈ではありますね。私が行ったときは、40日以上雨が降っていない頃で、川の水位が極端に低く、川底をするぐらいの感じだったので、船頭さんも大変そうでした。

ikeさん、すいません。ネガ正直なもので、本当のことを言うと、原版はネガじゃなくてポジなんです。

ポジならもっといい色のはず……と言われそうですが、ちょっと露出オーバーだったので、色バランスが狂ってしまいました。必死に修正してこんな程度。

ところで、地図を見ていると時間のたつのを忘れますね。
紙の地図じゃないけれど、本館のホームページ「東京 -昭和の記憶-」で、昔の写真の場所と対照するときに、グーグルマップが役立っています。

minaさん、保津峡でそんなことがあったとは知りませんでした。
小説の「金閣寺」は、私がかつて文学青年だったころに読みましたが……。
そんなエピソードを知って保津川下りをしていたら、ずいぶん印象も変わっていたかも。

空の感じがネガフィルムっぽくて、何とも懐かしい感じがします。
最近、地図とにらめっこしながら、この写真、あの思い出、どこだっけと、記憶のかけらと照合したりすることがよくあります。きっとココだと思うと、無性に行きたくなってしまいます。

こんな写真を見ると私が思うのは・・・
三島の金閣寺のモデルになった、金閣寺に火をつけた
お坊さん、
彼の母親が京都の北部、丹後から京都へ出てき、
息子の放火を詫びまわり、帰りに汽車から保津峡へ
身投げした。

それを思い出してしまいます。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 京都:保津川下り | トップページ | 『芸術新潮』2008年1月号「ブルーノ・ムナーリ入門」 »

著書

  • 辞書には載っていない⁉ 日本語[ペンネーム](青春出版社)
  • 社会人に絶対必要な語彙力が身につく本[ペンネーム](だいわ文庫)
  • 『ようこそシベリア鉄道へ』(天夢人)
  • 『定点写真でめぐる東京と日本の町並み』(青春出版社)
  • 『日本懐かし駅舎大全』(辰巳出版)
  • 『鉄道黄金時代 1970s──ディスカバージャパン・メモリーズ』(日経BP社)
  • 『国鉄風景の30年―写真で比べる昭和と今』(技報堂出版)
  • 『全国フシギ乗り物ツアー』(山海堂)
無料ブログはココログ

.