雌ネコ通り
ネコで思い出したのだが、フリウリ ヴェネツィア・ジューリア州の山麓にある村、フリザンコに行ったとき、こんな名前の通りが目に入った。
Via della gatta(ヴィーア・デッラ・ガッタ)、つまり雌ネコ通りである。これまで、イタリアでこの名前の通りは聞いたことがなかったが、ほかにもあるのだろうか。
そもそも、一般的にネコを指すgattoとせずに、あえてgattaと雌ネコを強調したことに、何かいわれでもあるのかもしれない。
この雌ネコ通りであるが、小さな村の本当に狭い路地である。確かに、ネコがたわむれていてもおかしくないのだが、それにはあまりにも暑すぎる日中であった。
結局、この村ではネコを見ることはかなわなかった。冬は寒くなるだろうから、ネコがいたとしたら飼いネコだろう。
フリザンコでもう一つおもしろかったのが、この貯水槽というか池というか水たまりである。
貯水槽自体は、小さな広場のまんなかにあって、静かな村:ポッファブロとフリザンコ のブログ記事で一番下に写真を入れてある。
この広場を撮っているときに、ちょうど村のおばあさんが通りかかった。
私は例によって、不審人物と思われないように、「きれいな村ですね!」とお愛想をいうと、おばあさんは「きれいだろ」と笑顔になって、「魚がいるよ」と教えてくれた。
こんな山の中で急に「魚(ペーシェ)」という単語を聞いて、一瞬何がなんだかわからなかったが、そのときにおばあさんの視線が貯水槽を向いていることを、私は敏感にも察知したのである。
そこを見やると、水たまりのなかを確かに小さなものが動いているではないか。
それは、金魚というには大きいが、鯉というには小さな魚であった。
山の中の小さな村で、水たまりを金魚(らしきもの)が泳いでいるのは、どこかユーモラスな光景であった。
もし、雌ネコ通りに本当にネコがいたら、いい食事になっているかもしれない。
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おお、オス猫の存在意義を問う大胆な発言。
でも、確かにメス猫のほうがいいなあ。
気があるようでいて、プイとそっぽを向いたり。
あ、けっして擬人化してはおりません。
投稿: 駄菓子 | 2008-07-15 08:07
去年だったか、職場の飲み会で、猫好きの先輩と「猫はメスでなくちゃいけない」と意気投合し、かなり盛り上がりました。
だんだん調子にのって、しまいには「オス猫がこの世に存在する意味がわからない。オス猫なんていなくていい。」と勝手なことを言い合ってました。
猫好きもいろいろ。メスでないとダメな猫好きもいます。ウチの猫も当然にメスです。
投稿: ike | 2008-07-14 19:48