« 保養地の賑わい:メラーノ | トップページ | ワイン街道をゆく:カルダーロ »

2008-07-07

国境目前の賑わい:ヴィピテーノ

 メラーノからボルツァーノに戻ってきたのが午後4時ごろ。冬場の旅行ならば、ここで商店街をぶらぶらと散歩して、お土産に乾燥ポルチーニでも買うところであるが、高緯度の上に夏時間だから昼が長い。午後4時でも太陽が中天高く輝いているのである。

賑わう「新市街通り」と「市の塔」

 そこで、この29日も二毛作を実施--つまり、1日で2つ目の町めぐりに出かけることにした。
 行き先は、オーストリア国境から数キロほど手前にあるヴィピテーノ(Vipiteno)、ドイツ語名Sterzing(全然違う!)という小さな町。ミュンヘンに向かう本線上にある。
 人口5000人あまりの町だが古い歴史を持ち、かのフッガー家がこの近くで15世紀に鉱山を発見したという話である。

 ボルツァーノから片道1時間、見物時間が1時間という行程だが、小さな町なので十分だろう。イタリアの北の端の小さな町で、しみじみと今回の旅を振り返りりつつ、ビールでも飲もうというもくろみであった。

自転車でやってきた人

 ところがである。日曜日だったのだ。7日前に訪問したチヴィダーレと同じことになった。小さな町の目抜き通りであるチッタ・ヌオーバ通り(新市街通り)には市が立って、所狭しと骨董品やリサイクル品を売る屋台が出ている。
 数少ないカフェ・テラスは、おそらく周辺の町からやってきたであろう人びとでぎっしり。やけに賑やかであっけらかんとした雰囲気であった。

 町の中心には15世紀にできたという「トッレ・ディ・チッタ」(市の塔)が建っており、その塔の下をチッタ・ヌオーバ通りがくぐっている。トップの写真がそれである。
 そして、塔の向こう側が旧市街になるということなのだが、町並みはあまり新市街と変わりばえがしない。ただ、骨董市は新市街だけなので、旧市街に入ったとたん、周囲はひっそりと静まり返ってしまった。

鉱山博物館と教会の尖塔

 もうここまで来れば、ほぼ全員がドイツ系住民……かと思っていたら、教会の前でおしゃべりに夢中だった4人のおばさんの話していたことばは、間違いなくイタリア語であった。

« 保養地の賑わい:メラーノ | トップページ | ワイン街道をゆく:カルダーロ »

イタリアの旅 北から南まで」カテゴリの記事

コメント

ジョバさん、ただいまです。帰ってきてぼーっとしている間に、もう10日もたってしまいました (^^;;

ユーロ2008、現地でイタリア人の落胆ぶりを、しっかと見てきましたよ!

それにしても暑かった。しつこいけど。
ボルツァーノあたりでは夜に雨も降ったので、朝は涼しかったのですが、昼間の日射しは大変でした。

遅くなりましたが、お帰りなさい〜(≧▽≦)/
メラーノ、ボルツァーノ
おぅう!機会があれば行ってみたいな…と思っていた街です。
なんかの雑誌で読んで、
へえ〜こんなとこなんだ〜と思った記憶があります。

空が高くてキレイですね〜それに山が近いっ!
一見涼しそうですが、暑かったんでしょうね…きっと(^^ゞ
バッサーノの橋も懐かしく拝見しましたよ。
続きを楽しみにしてますね♪

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 保養地の賑わい:メラーノ | トップページ | ワイン街道をゆく:カルダーロ »

著書

  • 社会人に絶対必要な語彙力が身につく本[ペンネーム](だいわ文庫)
  • 『ようこそシベリア鉄道へ』(天夢人)
  • 『定点写真でめぐる東京と日本の町並み』(青春出版社)
  • 『日本懐かし駅舎大全』(辰巳出版)
  • 『鉄道黄金時代 1970s──ディスカバージャパン・メモリーズ』(日経BP社)
  • 『国鉄風景の30年―写真で比べる昭和と今』(技報堂出版)
  • 『全国フシギ乗り物ツアー』(山海堂)
無料ブログはココログ

.