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2008-06-28

静かな村:ポッファーブロとフリザンコ

 25日はホテルの朝食も断念し、しかし荷物はホテルに置いてもらい、朝6時55分、マニアーゴ発のポッファーブロ(Poffabro)経由フリザンコ(Frisanco)行きのバスに乗った。

ポッファーブロ遠景

 ポッファーブロはツーリング・クラブ・イタリアーノという団体(出版社)で、美しい村として推薦されているところなので、訪ねてみようと思い立ったわけだ。日本百名山を訪ねるようなもので、それほど自主性があるわけではない。

ポッファーブロの細道

「こんな村でも旅行ブームで賑わっているんだろうなあ」と思ったらさにあらず。行きのバスの乗客は私一人。
 運転士も乗客がいるとは思っていなかったようで(しかも東洋人)、私が優れた注意力を集中していなかったら危うく乗りそこなうところだった。



 上の2枚の写真がポッファーブロ、下の2枚がフリザンコで撮ったものだ。2つの村は1キロほどしか離れていないので、歩いてもたいした距離ではない。自治体としては、ポッファーブロがフリザンコに属しているとのことだ。

フリザンコ

 どちらの村も、フリウリのドロミティと呼ばれる山地の南端に開けている。アルプスの村によくあるように、家々の窓は花で飾られ、住宅には木材が多く使われているのが目をひく。
 そして町なかは坂道だらけ。とくに、幅が狭くくねくねした道が続くポッファブロは、アッシージの裏道をちょっと思い出させた。

フリザンコの広場

「ここには何にもないだろう。山と木ばかり。でも、空気はきれいだね」
 フリザンコで写真を撮っているときにすれ違ったおばさんがそう言った。わざとらしく深呼吸をして、お追従をする私であった。

 結局、観光客らしき人は、杖を持ってトレッキングをしていたイタリア人親子3人だけだった。

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イタリアの旅 北から南まで」カテゴリの記事

コメント

minaさん
まだ梅雨は明けま専科? あ、恋愛専科にひっかけてみました。すいません (^^;;
まあ、南と北はまるで別の国ですね。きのうは、ホテルの人でナポレターノらしき人を見かけましたが、さすがに聞くのはやめました \(^o^)/

アトムズさん
そんな番組があるとは知りませんでした。
「公共交通機関で行くイタリアの小さな町」という企画があれば、誰にも負けない自信がありますが……。でも、いまだにたまに失敗します。

Pentaさん
鉄道員はバスのことをまったく知らず、バス会社の人は鉄道のことをまったく知りません。
このことは、何度かの体験で身につきました (^^;;
「そんなバス路線はない」と言われても、ちゃんとあったりします。
トラベルインフォメーションが確実ですね。

どこを写真に撮っても絵になりますね。(笑)

僕が2000年にイタリアに行って、ミラノからジェノヴァまでは列車に乗れたんですが、ジェノヴァあkらサンレモまでは列車のストで、その日に行けず、駅を出てインフォメーションに行って「サンレモまでのバスはありますか?」と聞いたんですが、そこの職員は知らなくて、結局そこからタクシーでサンレモまで行きました。(笑)

そんなにバス路線があるようですが、これらは近距離のバスですか?

 BS日テレで放送されている、どこにあるのか解らない様な、聞いたこともない様な小さな街を取り上げる「小さな村の物語イタリア」が大好きなのですが、駄菓子さんはそんな番組を地でいっている様ですね。

 生のレポート、楽しみです。

南ばかり行ってる私には、イタリアに見えませんが・・
確かにその辺は木造の家なんですね、昔観た映画で“恋愛専科”でアルプスの見えるイタリアは木造なんだあぁ
と、思ったのを思い出しました。

いいなあ・・・

こっちは、蒸し暑くてジトジトと雨です。

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  • 社会人に絶対必要な語彙力が身につく本[ペンネーム](だいわ文庫)
  • 『ようこそシベリア鉄道へ』(天夢人)
  • 『定点写真でめぐる東京と日本の町並み』(青春出版社)
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  • 『鉄道黄金時代 1970s──ディスカバージャパン・メモリーズ』(日経BP社)
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