『国鉄風景の30年』から(その2)
連休特別企画(!?)のその2。
前回は東京周辺の移り変わりの写真だったが、今回はローカル線の変化を2つ。
1組目は福島県の会津地方を走る只見線。
会津盆地を過ぎると、車窓に展開する只見川の渓谷が美しい。
車窓の風景もよいのだが、駅がまたいい。1972(昭和47)年、会津西方駅に蒸気機関車C11の引く会津若松行き普通列車が到着した。ネガカラーで撮った写真である。
このあと、私は列車にひかれないようにあわただしく線路を渡り、車中の人となったのである。
そして、次の写真が2007年の同じ駅。
木造駅舎もホームの木造の屋根も取り壊されていたが、周辺の雰囲気は不思議なくらいに昔とあまり変わらなかった。

次の不思議な写真は、1976(昭和51)年の夕張線清水沢駅構内。
当時はまだ炭鉱が健在で、掘り出された石炭が鉄道を使って運ばれていた。
すでに石炭産業は斜陽と言われていたが、まだまだ頻繁に石炭輸送の貨物列車が運転され、貨車にはぎっしりと石炭が積まれていたのであった。
2007年、名義上も石勝線の支線となってしまった旧夕張線。清水沢駅構内に何本もあった線路は、左端の1本だけとなってしまっていた。

ほかの線路ははがされているが、線路敷がそのまま残されているのが、かえって侘しさをつのらせる。
まあ、日本全国を対象にして、こんな写真が100組以上そろった本です。興味のある方は買ってくださいね。
【正誤表・その2】
場所を間違えていたという根本的な間違いがございました。
・45ページ
「唐津線多久駅」→「唐津線・筑肥線山本駅」
・46ページ
「長井線荒砥駅」→「長井線長井駅」
うー、恥ずかしい。もし、再版されることがあれば撮りなおしにいかなくては……。
ご指摘くださった谷塚西小倉様、ありがとうございます。
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