伊是名島めぐり
さて、今年の春の沖縄・伊是名島行きである。繰り返すようだが、今の話ではない(しつこい)。
運天港から約1時間、常日頃の蓄積疲労とうねりのせいで、船酔い気味で夕暮れの伊是名島に着いた。
ただで酔ったのだから、わざわざ金を払って酒を飲む気にもなれず、さっさと寝てしまった1日目である。
さて翌朝だが、島内にはバスもタクシーもなく、民宿で借りた自転車で島内一周を目指すことにした。
伊是名島には仲田、諸見、内花、勢理客、伊是名の5つの集落がある。
港の近くにある仲田集落は村役場や小中学校もあり、新しい家も多い。第二尚家の祖・金丸の生家跡もここにあり、銅像が立っていた。
自転車は、集落と集落を結ぶ舗装道路を快走する。道の両側にはサトウキビ畑や水田が広がり、低くなだらかな丘が島のあちこちに横たわっているのが見える。
仲田から5キロほど南に行くと、伊是名集落があるのだが、ここには赤瓦の家がかなり残っていて、古きよき時代の沖縄を感じることができた。こうした場所は、もう竹富島くらいしかないかと思っていたものだから、感激である。
庭に置かれたのは雨水を溜めるカメだろうか。似たようなものは粟国島でも見たことがある。
これは、神アサギと呼ばれる宗教儀礼の建物。軒がひどく低いが、この中にノロ(神女)が入って儀礼を行うのだそうだ。沖縄本島では瓦葺きでコンクリート製のものがほとんどだが、少なくともこの島では何カ所かこの形のものが残っていた。

最後の写真は、朝の始業前の伊是名小学校。伊是名島で信号があるのはここだけ。学校の前に信号があるのは教育的効果を狙ったのだろう。そうしないと、都会に出たときに困るからというわけだ。ほかの島でもときどき見かける光景である。
生徒は明るくて元気。夕方、自転車で坂道をひいこら登っていたら、「こんにちは」と学校帰りの女の子に声をかけられた。
息絶え絶えの中で、必死に「こんにちは」と返事をした、いい年をした大人の私である。
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