鹿児島市電・超低床車とナポリ号
鹿児島市内を走る市電は、全線にわたって架線のセンターポール化が終わり、軌道を芝生で覆う工事が始まっていた。日南線も線路が草で覆われていたが、あれは雑草だから、似て非なるものである。
芝生の上を走るとなんとなく騒音が少ない……ような気もする。涼しげだし、まあいいか。
最新の超低床車も見ることができた。これまでの鹿児島の低床車は3車体だったが、これは5車体。横から見るとなかなかスタイリッシュである。こういう車両を、東京あたりで走らせることができたら、もっと路面電車に対するイメージも変わるに違いない。
鹿児島市電には、友好関係を結んでいる内外の都市にちなんだ車両も何両か走っている。
どんな都市かといえば、国外ではナポリ、マイアミ、パース、長沙。国内では大垣、鶴岡だ。
で、下の写真がナポリ号である。
鹿児島市とナポリ市は、1960年に姉妹都市の盟約を結んでおり、全国の先駆けになったそうな。
錦江湾から望む桜島と、ナポリ湾の向こうに見えるヴェズーヴィオ山(ベスビアス火山)の風景が似ていることがきっかけになったという。確かに似ていると言われれば似ている。
帰ってきてから知ったのだが、鹿児島中央駅前には桜島を望む広い道に、ナポリ通りという名前が付けられている。
これに対して、ナポリ市内には高台にあるヴォーメロ広場のそばに鹿児島通り(Via Kagoshima)というのがあるのだとか。だが、どうやらこちらは狭くて暗くてショボイ道らしい。
その格差を知ったナポリ出身の人が、申し訳なく思っていたというのだが、それは仕方がないかもしれない。
諸外国では、通りの名前はそのまま住所になるのだから、都心部にあるような道の名前をそう簡単に変えるわけにはいかないのだろう。日本だったら、いくらでも道路に愛称が付けられるけどね。
「ニッポンぶらぶら歩き(東京、沖縄以外)」カテゴリの記事
- 高島屋史料館の「ジャッカ・ドフニ」展とゲンダーヌさんの思い出(2024.08.24)
- 夕刻に訪れた伊予長浜 瑞龍寺(2023.08.27)
- 予讃線(海線)に乗って伊予長浜へ(2023.08.14)
- 豪壮な家並みが残る内子の町(2023.08.08)
- 松山市内で乗り物三昧とぶらぶら散歩(2023.08.03)
「鉄道、乗り物」カテゴリの記事
- 夕暮れのロッサーノ・カラブロ(2024.08.26)
- 800体のしゃれこうべが眠る平和な保養地オートラント(2024.05.12)
- 尖塔そびえる静かな田舎町ソレート(2024.04.30)
- 陽光ふりそそぐガッリーポリ(2024.04.29)
- 明るく近代的に変身したバーリ駅(2024.02.13)
コメント