磐越西線の車窓
国鉄時代の三大車窓というと、北海道の狩勝峠、長野の姨捨、九州の大畑と言われていたが、それ以外にも素晴らしい車窓はいくらでもある、と思う。
磐越西線が阿賀野川に沿って走る風景も、その一つだ--といっても、高校生のときに乗ったきりだから、もう30年以上も前のことである。
福島県と新潟県の県境あたり、人家のまるでない渓谷を、列車はただひたすら走る--というのが当時の印象であった。はたしていま見たらどんなものか。
まあ、そんな期待と不安を持って、会津若松から磐越西線で新潟に向かったのである。もちろん、東京に帰るには郡山経由のほうが断然早いが、時間がたっぷりあったので、わざわざ新潟経由にしたのだ。
喜多方を過ぎるとぐっと乗客は減り、しかも蒸し暑い日だったので、堂々と窓を開けて外の風景を撮る条件に恵まれた。

そんなわけで、走っている列車の窓から撮ったのが、今回の3枚の写真である。
それなりのスピードを出している割には、我ながらよく撮れたと自画自賛。
記憶では、もっと長い時間、いやというほど阿賀野川に沿って走っていたはずなのだが、まあ記憶なんてそんなもんだろう。
それに、車両の性能がよくなって、スピードアップしたはずだからね。
で、感想はというと、前日に只見線の車窓で感激したせいか、それとも期待が大きすぎたせいか、大感激というところまではいかなかった。
でも、十分に美しい景色を味わえたことは確かである。

そして何よりも、窓の開く列車に乗れたということが、今回の収穫である。
そう、窓が開かなくては、こんな写真も撮れないし、その土地の風を味わうこともできないしね。
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会津で乗ったタクシーの運転手さんによれば、屋根を葺きかえるのに750万円もかかるんだとか。人件費も材料費もかかるんでしょうね。昔は、村人総出でやったそうですが。
イタリアの話は、右にある「カテゴリー」の中から、それらしいものを選んでみてください。以前、イタリアに行ったときに、現地から書いて送った、どうでもいいネタが満載 (^^;; です。
投稿: 駄菓子 | 2007-06-05 16:00
写真、いいですね。どれも土地の空気が感じられます。
車窓から撮ったって、すごいな。
でも本当に茅葺きの家って、地方でも減ってしまっているんですね。
社会の状況が昔とは全然変わってしまっているから、維持するのが大変なのは分かるけれど、やっぱり寂しいですね。
今度イタリアの話とかも聞かせてください。
投稿: 真 | 2007-06-05 14:30