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2007年2月の3件の記事

2007-02-14

牛込柳町あたり

 大江戸線が開通して様変わりした牛込あたり。
 それでも、柳町の交差点付近は、まだまだ以前の面影を残している。
 ちょっと裏道に入ると……。

 原町にて

 正確にいうと、このあたりの住所は原町である。
 それにしても、牛込にくるたびに、初めて耳にする地名があるのは楽しい驚きである。今回は、市谷甲良町がそれ。昔から住んでいる人が聞いたら、「いまさら、何言ってやがるんだ」と怒られそうだが。
 ちなみに、牛込柳町として知られている町も、正式な名称は市谷柳町なのだ。

原町にて

 牛込のあたりは、箪笥町、二十騎町、鷹匠町など、昔ながらの町名が残っているのがうれしい。
 1960年代後半にあった新住居表示の際に、このあたりの人たちが猛反対しているという話は、小学生の私もよく耳にしたものだった。

 当時、私が住んでいた浅草でも、そんな人たちが多ければ、馬道、象潟、猿若町、聖天町、吉野町といったゆかしい町名が残っていたはずなのに……。
 名前が変わって、どこに行っても浅草、東浅草、西浅草なんてなると同時に、町も平板になってしまったような気がする。
 かろうじて、花川戸だけが猛反対の末に残されたことが救いだろうか。
 
 ところで、牛込柳町といえば、東京生まれの我々の年代では、日本一空気が悪い場所としてマスコミで話題になったことを覚えているに違いない。
 その理由は、ここに来ればすぐにわかる。牛込通りと外苑東通りのそれぞれ底にあたる場所だから、排気ガスがたまってよどんでいたのだろう。

 そんな柳町交差点付近も、近々道路の拡幅が予定されているようだ。だからこそ、いままで古い家や店もかろうじて残っていたのだ。
 もう数年もすると、広々として、さっぱりして、殺風景なだけの交差点になってしまうかもしれない。

2007-02-12

湯島の梅まだ咲かず

 世間は三連休というので、妻と二人で湯島天神まで足を向けることにした。
 不忍通りをゆくバスも、いつもに増して混雑のよう。天神下交差点にある甘味処は、店の外まで並んでいた。

 湯島天神もごったがえしており、露店も賑わっていたのだが、肝心の梅はまだまだという感じ。
 並ぶのが面倒だということで、お参りもせずに男坂を降りた不信心者の私たちは、昌平橋通りを南下して秋葉原方面に向かった。

湯島の看板建築

 その途中で見つけた看板建築7連発。
「これは見事」と言ってカメラを向ける私に、妻は「この前来たときも、同じこと言って写してたわよ」。
 ふーん、そうだったかなあ。
「いいんだよ。物忘れがひどくなるっていうことは、同じものを見るたびに、それだけ新鮮な気持ちで感動できるっていうことなんだ」と言い訳する私。
 そう、やたらに物覚えがいいと、かえって辛いことが多いんだよね。
 


看板建築の正面

 それはさておき、看板建築の正面上部にあるこの模様がにくい。何か意味があるのだろうか。
 ちなみに、湯島付近の1980年前後の姿と今とを対比しているホームページが、「湯島界隈」。
 あ、すいません。これは私が作ったものです。

2007-02-10

『日本トンデモ祭』

 日本の祭りというと、京都の祇園祭とか東京の神田祭りなんかを思い出す人が多いだろう。まあ、それは確かに代表的な祭りなのだが、こうした大規模な祭りには小さいころからなじめなかった。
 下町生まれ、しかも小学生時代は浅草で育ったくせに、祭り嫌いな子だったのだ。

『日本トンデモ祭』

 そもそも、人に指示されて行動するのが嫌いだったので、大勢の人間がまとまって動くのが気に入らなかったのかもしれない。
「大の大人が、揃いも揃って夢中になっちゃって。何が楽しいんだろうね」なんて内心で思っていたわけだ。嫌な子である。

 だが、この本に登場する祭りは違うんだなあ。軍隊的な統制もないし、説教臭い道徳も登場しない(と思う)。
 副題は「珍祭・奇祭きてれつガイド」。だが、マスコミにときどき登場するような「奇祭」とは、よくも悪くもケタが違う。

ピンクの男根が町を練り歩く川崎の「かなまら祭り」
逆に巨大な女性器が町を行く犬山の「大縣神社豊年祭」
ピエロのような怪人が「笑え! 笑え!」と強要する和歌山・日高川の「笑い祭」
人びとが神官たちに悪態をつき供え物を略奪する茨城・岩間の「悪態祭り」
棺桶から生き返った幽霊がズンドコ節(!)を踊る秩父の「ジャランポン」
乞食に扮して広場にたたずむ男性に人びとが敬意を表する岐阜県川辺の「こじき祭り」
などなど、アナーキーでファンキーな祭りが満載である。

 行ってみたい、見てみたい。でも、あまりポピュラーになってほしくない祭りも多いなあ。乞食祭りの乞食役にカメラの砲列が向けられるようになったら、つまらない。 
 まあ、いずれにしても、こんなばかばかしい祭りがあることに、日本文化の底力を見るような気がするのである。

 祭りに対する著者のスタンスもいい。どんなばかばかしい祭りにも畏敬の念を忘れず、しかし野次馬精神を失わない。けっして、偉そうな顔をしてウンチクを語らないところに好感が持てる。

(発行:美術出版社、著者:杉岡幸徳、定価:1500円+税、初版発行:2005年10月10日、ISBN4-568-43061-5)

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