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2006-10-10

マラテーアでのんびり

 カストロヴィッラリから14時20分発のサープリ(Sapri)行きバスに乗車。
 時間が昼をかなりまわっていたため、騒がしい学生たちは乗っておらず、アダルトな雰囲気の中を、ティレニア海(西海岸)に向けてバスは快走した。

 目的地のマラテーア(Maratea)へは、サープリから鉄道ですぐなのだが、鉄道駅と町の中心部がかなり離れているとのことで、日本にいたときから頭をひねって別ルートを見つけた。
 途中のラーゴネグロ(Lagonegro)で、始発のマラテーア行きに乗り換えるというワザである。2つの会社のバスを乗り継ぐというルートに、我ながら大満足。ツアコンの腕のみせどころである。
 しかも、ラーゴネグロからマラテーアへの道は、地図でみるとかなりの山道。海辺近くでどっと視界が広がって、夕日に染まる海が見えるという寸法であった。

マラテーアのホテルからの眺め

 そして、確かにほぼその通りに進んだ。
 ただ一つ計算外だったのは、心地よいカーブの連続に旅の疲れが出たのか、同行者たちがご熟睡になってしまったことである。

 さて、マラテーアの町は、まさに保養地ということばがびったりのところ。山が海岸線近くまで迫っていて、何よりも景色がいい。そして、船遊びなら海岸近く、のんびりする向きには町の中心部や高台に泊まるといい。
 私たちの泊まったホテルは、高台も高台。眺めはいいが、たどり着くまでが一苦労であった。

「あら、イタリア語が話せるの。よかったわあ」とフロントのおばさん。
 一人しかいない英語を話せる人が、新婚旅行で不在なのだとか。

 マラテーアは旅程の都合上で立ち寄っただけなので1泊のみ。1泊で帰る客なんて少ないんだろうなあ。朝食のときに会ったスコットランド人は、1週間ほど滞在して、周囲の山にトレッキングするそうだ。

 翌日は、昼の12時半ごろに、座席指定特急エウロスター(Eurostar)でナポリに向けて出発の予定である。特急の止まるサープリ駅までは、タクシーに乗らなくてはならない。

山頂から見たマラテーアの港

 というわけで、タクシーで運んでもらうついでに、マラテーア観光もしてもらうことにした。目のくらむような高さの山頂と、港の2か所で40分ほどのんびりした私たちである。
 天気は快晴。日射しが肌に痛いほど。
 港の近くの教会では、結婚式があるらしく、ちょっとおしゃれをした人たちが集まっていた。
 そんな風景を見ながら、カストロヴィッラリからナポリに直行して2泊というコースをとらずに、マラテーアに1泊したのは正解だったなと思うツアコンである。
 思うに、天候不順と言われているイタリアに来て、天気にも恵まれて、アルベロベッロからマテーラへの移動時に大雨が降った以外は、ほとんど晴れていたというのも、ふだんの行いのよさが関係しているに違いない。
 さあ、ツアコン最終日。ナポリに向けて出発である。

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イタリアの旅 北から南まで」カテゴリの記事

コメント

tonnyanさん、はじめまして!
マラテーアは、確かに駅から中心部までは、かなり離れています。しかも、高度差が大変なので、荷物を持って徒歩で移動は無理かもしれませんね。

で、駅はずいぶんちっぽけでした。市内バスがあったかもしれませんが、どの程度の頻度かはわかりません。ネットでも見つかりませんでしたし……。
たぶん、シーズン中ならばタクシーは止まっているような気はしますが。

マラテーアの中心部には、サープリ駅前からsitaのバスで行く手もあります。サープリならば特急はすべて停まりますし。
平日のみで、以下に時刻表があります。

http://www.sitabus.it/sito-basilicata/ORARI%20TPL/Potenza/S639%20640.pdf

Sapri scaloがサープリ駅前のようです。
また、↓にも情報がありました。

http://www.sapri.org/oraricollegamenti/oraricollegamenti.htm

それでは、よい旅を!
また何かご質問があったら、ご遠慮なくどうそ。

はじめまして。
来月、イタリア南部を旅行予定のtonnyanと申します。
(駄菓子さんと同じ?猫好きです)


ガイドブックにもほとんど情報がない中、
駄菓子さんのブログにたどり着き、
参考にさせていただいています。
ありがとうございます★
マラテーアは宿泊候補地なのですが、駅から町の中心まで距離がありそうなので、どうしたものかと考えていたところなのです。

他の町の情報も参考にさせていただきます。
よろしくお願い致します。


CastrovillariからLagoNegroまではカラーブリア鉄道のバス、LagoNegroからMarateaまではSitaのバスでした。
Simetのバスは、ずっと高速を走っていくので、Lagonegroには止まらなかった……かな?
どっちにしても、いい時間を走っているのはカラーブリア鉄道のやつでした。

>2つの会社のバスを乗り継ぐというルートに
というツボ、誰も褒めてくれないですね。エラい!(笑)
simetとsitaかな?とすると、あのルート通ったんですね。

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著書

  • 辞書には載っていない⁉ 日本語[ペンネーム](青春出版社)
  • 社会人に絶対必要な語彙力が身につく本[ペンネーム](だいわ文庫)
  • 『ようこそシベリア鉄道へ』(天夢人)
  • 『定点写真でめぐる東京と日本の町並み』(青春出版社)
  • 『日本懐かし駅舎大全』(辰巳出版)
  • 『鉄道黄金時代 1970s──ディスカバージャパン・メモリーズ』(日経BP社)
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