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2006-10-23

突然マルタ行き

 10月2日の朝、前日に続いてナポリ空港に向かった。
 こんどは自分が飛行機に乗るためである。目的地はマルタ。ご存じのように、地中海に浮かぶ小国である。
 ナポリからエア・マルタの飛行機が週一便飛んでおり、それがうまい具合に毎週月曜日だったのだ。これは何かの縁である、と私は考えた。
 そして、マルタに3日間滞在して、レッジョ・カラーブリア行きの飛行機でイタリア本土南端に戻ろうという魂胆である。
 そもそもナポリから本土南端まで行こうにも、飛行機の設定はないし、特急列車には一昨年乗った。そこで、マルタを経由しようというわけだ。ちょっと遠回りだけどね。そして、ちょっと出費がかさむけどね。

 ホテル(B&B)から重い荷物を持ってメルジェッリーナ駅に向かっていると、思いがけない人物と出会った。2日前、B&Bのフロントにいた、朝青龍似のキルギス人である。
「おや、どこに行くの?」
「いま、仕事が終わって家に帰るところ。実は、あのフロントの仕事は臨時で1日だけだったんだ。ふだんは、もっぱら掃除の仕事をしているんだよ」

ナポリのB&Bのしゃれたフロント

 彼によれば、故国に妻と3人の子どもを残して、3年前にナポリに出稼ぎにやってきたとのこと。去年からは妻がミラノで仕事をしているという。
「子どものうち、一人は日本語を習っているんだよ」とにこやかに語る。
 お互いに年格好が近いこともあって、おとといもフロントでいろいろ話が弾み、この日もまた道々いろいろと話をした。

 ソ連時代は大学でホメーロスの「オデュッセイア」を研究していたという。そんなインテリが、イタリアで掃除のアルバイトをしなくてはならないのは、なんともやりきれないが、彼の笑顔は屈託がなかった。
 家は中央駅近くのアパートだという。でも、「家に帰っても寝るだけだから」といって、わざわざ空港まで送ってくれた。
 空港で記念写真を撮り、メールアドレスの交換。そして、イタリアか日本かキルギスタンでの再会を約して別れた。

 10時25分ナポリ発のエアー・マルタは、所要時間2時間25分。やけに時間がかかると思ったら、パレルモ経由だった。
 パレルモで乗り込んできたのは、地元の中学生の団体。私の並びには、かわいい女の子が2人やってくる。楽しそうな雰囲気に包まれ、思わず話しかける私。
「マルタには学校の旅行?」
「そう、全部で18日間なの。おじさんは何日間いるの?」
「あー、うー、3日間だけ……。でも、南イタリアを合わせるとちょうど18日間だよ」
「パレルモには来ないの?」
「4年前に来たんだ(ホントは、キミたちが生まれるずっと前にも来たことあるけどね)。トラーパニやエリチェ、エンナ、カターニャなんかにも行ったっけ」

城砦都市という名がぴったりのヴァッレッタ

 さすがに飛行機とあって、通学バスほどの大騒ぎにならないように、先生が手綱を締めていたが、それでも離陸のときは、かなりの賑やかさであった。
「コワい、コワいー」と身をすくめるしぐさも初々しい。
「はじめて飛行機乗るの?」
「うん。それにこんな小さな飛行機、ちゃんと飛ぶのかしら?」
 なんて会話を重ねているうちに、あっと言う間にマルタ国際空港に到着した。もちろん、着陸のときにも大騒ぎだったことは言うまでもない。

 こうして、12時50分にマルタ国際空港のあるヴァッレッタ(Valletta)に降り立った私である。
 空は雲一つない快晴。日射しは南イタリアよりも格段に強く、肌が痛い。

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イタリアの旅 北から南まで」カテゴリの記事

コメント

マルタ語については、ちょうど書こうと思っていたところでした。
次の記事にも書きましたが、根本にあるのはアラビア語だそうです。でも、イタリア語の語彙もかなり入っているようですね。

駄菓子さん。マルタ語ってあるんですね。
イタ語とは似ているのでしょうか?

それは安い! ま、私の場合は行きと帰りで別コースだったので通常切符になってしまいましたが。
マルタに英語留学するという人も多いようですね。
でも、やっぱりマルタ人どうしの会話はマルタ語でした。
言われているほど英語はうまくないという気もしましたが……言うまでもなく、私よりはずっと上手ですが。

わお~
実は今行きたい場所なんです。
ピサから格安飛行機が飛んでるんです、
マルタまで。確か、往復でも60ユーロくらいの。
英語の勉強にもいいかな~なんて思って。
次のアップ、楽しみにしてます☆

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