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2006-09-29

変わったような変わらないようなバーリ

 9月23日午後11時近くにバーリ(Bari)空港到着。そこから、タクシーで都心のホテルに向かう予定である。
 一人旅ならばまだしも、今回は妻、義母、妻の友人S嬢という、女性3人を連れてのツアコン同様の状態。深夜、バーリ、ツアコンという三重苦に、私は旅行前から気の重い導入部であった。
 しかも、ローマ空港出発時には、「お客様が一人まだいらっしゃらないので、出発は15分から20分遅れます」との機内放送。
 週末最終便に乗り合わせた満員のイタリア人から、「ふあお」とコーラスでため息がもれた。それを聞いて、連れの3人は大喜びであった。

聖ニコラ教会前

 バーリ空港の建物に入ってびっくり。あのバスターミナル並みのボロい建物は、すっかりと新しくきれいになっているではないか。
 着くまでは、タクシーの客引きをどう振り払う不安だったが、それも杞憂だった。タクシー乗り場に直行すると、屋根に「TAXI」という行灯をつけた新車のタクシーが3台客待ち状態。
 妻と義母がさっそく行方不明となったが、出口近くのショーウィンドーを見ていたのであった。天下泰平である。まったく人の気も知らないで……。
 
 われわれが乗り込むと、30歳前後の運転手はメーターを押して発車した。
「空港が変わったね」と言うと、「2年前にすっかり新しくなったんですよ」と答える。
 4年前はでこぼこの道を、定刻より30分以上遅れたバスで中央駅方面に向かったのだが、今回は都心近くまで新しくなった道を、タクシーが120キロで飛ばしていった。

 新しくなったのは空港や道路だけではなかった。バーリ駅前のホテルは内装もすっかり新しくなり、部屋の入口はICカード化されていた。

 そして翌朝、バーリの旧市街を散歩。実は、旧市街は25年ぶりの訪問だ。なにかと治安がとやかく言われる場所で、これまた連れのいる身には一抹の不安があったが、からっと晴れ上がった空のもと、いかにものんびりとした空気が流れていた。

バーリのダーク・ダックス?

 昼前の旧市街でカメラを構えていると、近くのバールの前にいた60くらいのおじさんが話しかけてくる。なんだと思ったら、写真を撮ってくれという。
 店内にいた友人らしき3人を呼び出して、おっさん4人の撮影会となった。
 写真を撮ってくれなんて、20年前のインドじゃあるまいし……と思っていたら、「それはデジカメだろ。あとでEメールで写真を送ってくれ。メールアドレスはこいつが持っているからな」と、最初のおじさんが言う。
 ずいぶん変わったような変わらないような、旅行初日のバーリであった。

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イタリアの旅 北から南まで」カテゴリの記事

コメント

こもさん、こんばんは
ツアコンは疲れました。
顔見知りで、しかも少人数でこれだから、本職のツアコンはさぞ大変なことでしょう。

駄菓子さん、こんにちは。

やっぱり南伊に言ってはったんですか。かしまし娘(?)ならぬ女性陣のツアコン、想像するだけで、、、疲、、、でもみなさん積極的そうなかんじなので、案外つきはなしても、、、

旅行の報告、楽しみにしています。

アトムズさん、まっちなさん、こんばんは。
ほこりっぽかった記憶のある市内も、ずいぶんきれいになり、バーリ市内を走るバスも、すべて新車に変わっていました。
旧市街や海岸にはドイツ人観光客がずいぶんいましたよ。

お久しぶりで~す!私もコメントしちゃおうっと(^^ゞ
アトムズさんと一緒に行ったバーリ、確かに駅前は私の知っているイタリアではなかったです。かえって怖いといわれていた迷路のような旧市街の方がなじめましたねぇ。雨だったし、私は帰国日で時間がなくて残念でした。でもあそこで食べたオレッキエッテ・アッレ・ラーペは本当に美味しかった!今度ゆっくり再訪したいですね(*^^)v

 駄菓子さん。カードリーダー、無事入手出来た様で何よりです(^_^)。
 バーリの旧市街、私達は少し怖がり過ぎていたのかなあと思いつつ拝読致しました。「怖い、怖い」と聞かされていたし、雨天で、丁度、昼食時に重なり、街が閑散としていました。怖々歩いていたのですが、もっと、気持ち的に中に入り込むべきだったのではと少し残念に思いました。昼食を食べた後、道に迷い、旧市街から外に出られなくなり、冷や汗ものだったことも思い出されました。

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  • 『ようこそシベリア鉄道へ』(天夢人)
  • 『定点写真でめぐる東京と日本の町並み』(青春出版社)
  • 『日本懐かし駅舎大全』(辰巳出版)
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  • 『国鉄風景の30年―写真で比べる昭和と今』(技報堂出版)
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